大正製薬は12月2日、「インフルエンザの家庭内感染リスクと対策法」に関する調査結果を発表した。調査は9月10日~15日、2024年度に自身を含む家族の誰かがインフルエンザにかかったことがある男女1,629人を対象に、インターネットで行われた。
「同居のご家族のどなたかがインフルエンザにかかった後、最初にかかった方の発症から1週間以内に、ほかの同居家族もインフルエンザにかかりましたか?」と質問したところ、「かかった」と回答した割合は、同居する子ども(0~20歳)が「いない家庭」では39%だったのに対し、「いる家庭」では72%にものぼった。
また、子どもの年齢別にみると、特に「保育園や幼稚園」(78%)や「小学校低学年」(85%)の子どもがいる家庭で、インフルエンザの家庭内感染が起こりやすい傾向にあることが分かった。
川崎医科大学 小児科学特任教授の中野貴司氏によると、インフルエンザは年齢を問わず注意が必要な感染症ではあるものの、未成年者や子どもは「体が発達途中で感染の経験も少なく、免疫の働きが未熟」「保育園・幼稚園や学校などで、集団で過ごすことが多い」「特に小さな子どもは、遊んでいる時の子ども同士の距離が近く、おもちゃを共有することも多い」「自身で十分な感染対策を行えない」といった理由から、インフルエンザに感染しやすいという。
中野氏によるインフルエンザウイルス感染予防のポイント、かかってしまった後の対処法は以下の通り。
家庭内感染を防ぐためにできること
●家の中でもマスクを着用する
家族全員でマスクの着用を。ただし、就学前の子どもは無理に着用する必要はありません。
●こまめな手洗い
看病にあたる人は、看病をした後にも必ず手洗いを。
●可能な限り部屋を分ける
感染した人とは部屋を分けて生活し、感染した人と家族は食事の時間を分けるようにしましょう。
●タオルや食器を共有しない
使用後はできるだけ早く洗剤を使って洗ったり、消毒用アルコールや熱湯で消毒したりしましょう。
●アルコール消毒を行う
ドアノブやスイッチなどの人が触れやすい場所やおもちゃは、消毒用アルコールなどを使い念入りに消毒するとよいでしょう。トイレや洗面所といった共有スペースの消毒もできる範囲で。
●加湿と換気を行う
インフルエンザウイルスが空気中に浮遊しないよう、加湿器などを使って室内の湿度を50〜60%に。換気も行い、インフルエンザウイルスを屋外に排出しましょう。
子どもの看病の注意点
●看病は限られた人が行う
家族の中で看病にあたる人を1人に決めましょう。感染を広げるのを防ぐだけでなく、決まった人が看病にあたることで、脱水や意識障害など危険を示す小さな兆候にも気づきやすいという利点があります。また、高齢者や妊婦、持病のある方は可能な限り看病を避けてください。
●こまめな水分補給
高熱が出て汗をかくため、子どもが脱水症状を起こさないように水分を摂らせてください。塩分も補える経口補水液などを活用するとよいでしょう。
●子どもの快適な環境づくり
体温の上がり始めは寒気や震えが起こりやすいため、布団を重ねたりして暖かな環境で休ませてあげましょう。体温が上がりきったら、室温や着衣なども調整して熱がこもらないようにしてください。
なお、「つらい発熱や痛みに備えて、市販の解熱鎮痛薬を用意しておくと安心」と中野氏。ただし、「インフルエンザ脳症重症化のリスクが低いとされるアセトアミノフェンを成分とする薬剤を選びましょう」と注意を促している。
