
今年12月、4回目の実施を迎えるプロ野球の現役ドラフト。細川成也(中日ドラゴンズ)を筆頭に、移籍によって大きくブレイクした選手もいたが、結果を出せずに苦しむ選手も珍しくなかった。今回は、現役ドラフトで移籍したものの、新天地で輝けなかった野手を取り上げたい。
正隨優弥
[caption id="attachment_94110" align="alignnone" width="530"] 広島時代の正隨優弥(写真:産経新聞社)[/caption]
・投打:右投右打
・身長/体重:180cm/100kg
・生年月日:1996年4月2日
・経歴:大阪桐蔭高 - 亜細亜大
・ドラフト:2018年ドラフト6位(広島)
名門校の4番を経験し、プロの世界で期待された選手が正隨優弥だ。
大阪桐蔭高では3年夏に4番を任され、2014年の夏の甲子園に出場。決勝まで勝ち上がり、三重高との試合に勝利して優勝を経験した。
卒業後は亜細亜大に進学し、長打力を評価され、2018年ドラフト6位で広島東洋カープから指名を受けた。
ルーキーイヤーこそ苦しむも、プロ2年目からファームで成績を残し始め、打率3割に迫るバッティングを見せた。しかし、一軍での出場機会は限定されていた。
その後も二軍での生活が長くなり、2022年の第1回現役ドラフトにおいて、東北楽天ゴールデンイーグルスから指名。舞台をパ・リーグに移すこととなった。
楽天移籍後もファームでは一定の働きを見せたが、一軍出場は1試合のみ。新天地でも輝きを放てないまま、1年限りで戦力外通告を受けた。
渡邉大樹
[caption id="attachment_241216" align="alignnone" width="530"] ヤクルト時代の渡邉大樹(写真:産経新聞社)[/caption]
・投打:右投右打
・身長/体重:182cm/87kg
・生年月日:1997年6月7日
・経歴:専大松戸高
・ドラフト:2015年ドラフト6位(ヤクルト)
高卒プロ入りを果たしたが、一軍定着に至らなかった渡邉大樹。移籍後も苦しいシーズンを過ごした。
渡邉は専大松戸高でレギュラーを掴み取り、高校通算17本塁打をマーク。東京ヤクルトスワローズがパンチ力を高く評価し、2015年ドラフト6位での入団となった。
ファームで経験を重ねたのち、プロ2年目に一軍デビュー。プロ4年目には一軍で16試合に出場し、プロ初ホームランを放った。
2021年は守備固めや代走が中心だったが、一軍で94試合に出場。徐々に一軍での出場数も多くなっていた。
とはいえ、レギュラーには程遠い期間が続き、2022年の打率は.125。存在感を発揮できず、同年オフの現役ドラフトでオリックス・バファローズに移籍となった。
新たな環境でのブレイクを目指したものの、移籍1年目はファームで打率.211と低迷。一軍出場は1試合に終わり、同年オフに戦力外通告を受けた結果、現役引退を決断した。
陽川尚将
[caption id="attachment_157435" align="alignnone" width="530"] 西武時代の陽川尚将(写真:産経新聞社)[/caption]
・投打:右投右打
・身長/体重:180cm/90kg
・生年月日:1991年7月17日
・経歴:金光大阪高 - 東京農業大
・ドラフト:2013年ドラフト3位(阪神)
阪神タイガースで将来を期待された陽川尚将も、現役ドラフトでの移籍を経験した1人である。
高校通算36本塁打の実績を評価され、2009年の育成ドラフトで読売ジャイアンツから指名を受けるも、入団拒否を選択。
その後は東京農業大に進み、2013年ドラフト3位で阪神に入団した。
プロ5年目の2018年は、一軍で75試合に出場して6本塁打、48打点をマーク。さらに2020年はキャリアハイの8本塁打を放ち、主軸への階段を昇り始めていた。
しかし、レギュラー獲得には至らず、2022年の現役ドラフトで埼玉西武ライオンズから指名を受けた。西武は得点力不足が顕著だっただけに、陽川にかかる期待も大きいものがあった。
ただ、移籍1年目は1本塁打に沈み、昨季は4番を任される試合もありながら、一軍での本塁打を記録できず。
阪神時代よりも成績を落とした結果、昨オフに戦力外通告を受け、ユニフォームを脱いだ。
山足達也
[caption id="attachment_213557" align="alignnone" width="530"] 広島時代の山足達也(写真:産経新聞社)[/caption]
・投打:右投右打
・身長/体重:174cm/76kg
・生年月日:1993年10月26日
・経歴:大阪桐蔭高 - 立命館大 - ホンダ鈴鹿
・ドラフト:2017年ドラフト8位(オリックス)
社会人からプロ入りし、現役生活にピリオドを打った選手が山足達也だ。
大阪桐蔭高から立命館大を経て、社会人野球のホンダ鈴鹿でプレー。2017年ドラフト会議ではオリックス・バファローズから8位で指名を受け、即戦力としての期待をかけられていた。
しかし、プロ1年目から一定の出場機会を得るも、打撃成績が安定せず。守備固めなど、試合途中からの出場がメインとなっていた。
2021年は39打席と限られたチャンスの中、打率.273の成績でアピール。ブレイクの兆しを見せた。
だが、翌年以降は再び成績が低迷し、昨年の現役ドラフト1巡目で広島東洋カープに指名された。
心機一転、セ・リーグで迎えた今季は開幕一軍入りをゲット。とはいえ、最終的にはキャリア最少の11試合出場に終わり、今オフに戦力外通告を受けた。
12球団合同トライアウトを受験したのち、現役引退を表明。8年間のプロ生活に、終止符を打った。
北村拓己
[caption id="attachment_236542" align="alignnone" width="530"] ヤクルト時代の北村拓己(写真:産経新聞社)[/caption]
・投打:右投右打
・身長/体重:181cm/90kg
・生年月日:1995年8月29日
・経歴:星稜高 - 亜細亜大
・ドラフト:2017年ドラフト4位(巨人)
今季、自己最多の出場試合数を記録したが、戦力外通告を受けた選手が北村拓己である。
石川の名門・星稜高で3年間を過ごしたのち、亜細亜大に入学。在学中にベストナインを獲得するなど実力を発揮し、2017年ドラフト4位で読売ジャイアンツに入団した。
プロ2年目にはファームで112試合に出場すると、打率.290を記録。翌2020年から一軍での出番も増え、2021年には4本塁打を放ったように、パンチ力も光っていた。
しかし、確実性が課題となり、レギュラー奪取には至らず。2023年にはファームでは打率.305を記録した中、同年オフの現役ドラフトで東京ヤクルトスワローズに指名された。
移籍2年目の今季、5月の月間打率が3割を超えるなど、チームへの貢献度も高かった北村。ただ、翌月以降は低打率に悩まされ、挽回できないまま戦力外通告を受けた。
大下誠一郎
[caption id="attachment_220630" align="alignnone" width="530"] ロッテ時代の大下誠一郎(写真:産経新聞社)[/caption]
・投打:右投右打
・身長/体重:171cm/89kg
・生年月日:1997年11月3日
・経歴:白鴎大足利高 - 白鴎大
・ドラフト:2019年育成選手ドラフト6位(オリックス)
声で球場を盛り上げた大下誠一郎も、現役ドラフトで移籍したが、実力を発揮できなかった。
白鴎大足利高では2年春の甲子園に出場し、1試合で4本の二塁打を放つ活躍を披露。卒業後は白鷗大でプレーし、2019年育成ドラフト6位でオリックス・バファローズに入団した。
プロ1年目はファームで打率.219にとどまるも、同年9月に支配下契約を勝ち取った大下。迎えた一軍でのプロ初打席で初ホームランを放ち、育成ドラフト出身では初の快挙を成し遂げた。
だが、華々しいデビューを飾った一方、その後は出場機会が減少した。2022年に至ってはわずか5試合の出場にとどまり、同年の現役ドラフトで千葉ロッテマリーンズから指名を受けて移籍した。
ロッテ移籍後も思うようなバッティングができず、移籍3年目の今季はファームで86試合の出場するも、打率.241にとどまった。
一軍出場を果たせないままシーズンが終了し、今オフに戦力外通告を受けた大下は、11月に現役引退を発表した。
【了】