西武の蛭間拓哉、ソフトバンクの井上朋也、楽天の伊藤裕季也(写真:産経新聞社)

 日本野球機構(NPB)は、12月9日に2025年度の現役ドラフトを開催する。同制度は各球団2人以上の対象選手を選出し、他球団から必ず1人以上指名する。移籍の活性化により、出場機会に恵まれていない選手の新天地での飛躍が期待される。ここでは、今季の現役ドラフトで特に注目したいパシフィック・リーグの野手を紹介したい。

井上朋也

[caption id="attachment_239898" align="aligncenter" width="530"] 福岡ソフトバンクホークスの井上朋也(写真:産経新聞社)[/caption]

・投打:右投右打

・身長/体重:182cm/89kg

・生年月日:2003年1月28日

・経歴:花咲徳栄高

・ドラフト:2020年ドラフト1位(ソフトバンク)

 

 ドラフト1位入団を果たした井上朋也。高卒5年目となり、一軍での結果が求められる時期を迎えている。

 

 名門・花咲徳栄高では1年時からレギュラーを担い、高校通算50本塁打を記録。世代屈指の長距離砲として高い評価を得て、2020年ドラフト1位で福岡ソフトバンクホークスに入団した。

 

 

 高卒3年目の2023年に一軍デビューし、15試合の出場ながら打率.263、1本塁打、3打点をマーク。

 

 翌2024年もファームが主戦場となったが、二軍では94試合出場、打率.288、4本塁打、41打点、6盗塁と確かな成長を示した。

 

 高卒5年目の今季は、一軍での飛躍が期待されていたが、8試合の出場で打率.125(24打数3安打)と苦しんだ。

 

 一方、ファームでは96試合の出場で打率.276、6本塁打、62打点と前年に続き、優秀な成績を収めた。

 

 ソフトバンクは、今年のドラフト会議で強打の三塁手・髙橋隆慶(JR東日本)を指名。チームの選手層を考慮すると、現役ドラフトの対象となる可能性もありそうだ。

伊藤裕季也

[caption id="attachment_184855" align="alignnone" width="530"] 東北楽天ゴールデンイーグルスの伊藤裕季也(写真:産経新聞社)[/caption]

・投打:右投右打

・身長/体重:181cm/95kg

・生年月日:1996年8月30日

・経歴:日大三高 - 立正大

・ドラフト:2018年ドラフト2位(DeNA)

 

 パンチ力が魅力の伊藤裕季也だが、若手の台頭や助っ人の加入もあり、厳しい立場になりつつある。

 

 立正大から2018年ドラフト2位で横浜DeNAベイスターズに入団。プロ1年目から一軍の舞台に立ち、同年は21試合の出場で打率.288、4本塁打、7打点とパンチ力を発揮した。

 

 

 だが、その後は伸び悩み、翌2020年以降の一軍出場試合数は1桁にとどまるシーズンが続いた。そんな中、2022年途中に森原康平とのトレードで楽天に移籍する。

 

 翌2023年は大幅に出場機会を増やし、87試合の出場で打率.245ながらも5本塁打、16打点をマーク。浮上のきっかけを掴んだかに思われた。

 

 しかし、昨季は44試合に出場機会を減らすと、今季は51試合に出場するも打率.214、1本塁打、7打点の成績にとどまった。

 

 主に一塁手や三塁手、外野手として出場していた伊藤だが、村林一輝や中島大輔が台頭している。さらにはルーク・ボイトの加入もあり、出場機会が限られている状況だ。

 

 一方、パンチ力に加え内外野を守れるユーティリティーであるため、長打力不足に悩む球団などで需要はありそうだ。

細川凌平

[caption id="attachment_239906" align="aligncenter" width="530"] 北海道日本ハムファイターズの細川凌平(写真:産経新聞社)[/caption]

・投打:右投左打

・身長/体重:174cm/78kg

・生年月日:2002年4月25日

・経歴:智弁和歌山高

・ドラフト:2020年ドラフト4位(日本ハム)

 

 内外野の複数ポジションをこなすも、一軍での出番を増やせずにいる細川凌平。なんとか浮上のきっかけを掴みたいところだ。

 

 智弁和歌山高では2年時に正中堅手、3年時には正遊撃手を務め、5度の甲子園出場を経験。2020年ドラフト4位で北海道日本ハムファイターズに入団した。

 

 

 高卒1年目から一軍の舞台を経験し、高卒3年目の2023年には自己最多の60試合に出場。打率.216、1本塁打、10打点を記録した。

 

 しかし、その後は出番を減らし、今季は16試合の一軍出場で打率.125に終わった。

 

 一方、二軍では78試合出場、打率.271、1本塁打、25打点、17盗塁と持ち味を発揮している。

 

 センターラインを中心に複数ポジションをこなすが、現在は一軍での出場機会が限られている状況だ。

 

 高卒5年目の23歳と年齢も若いだけに、現役ドラフトの対象となれば、多くの球団が興味を示す存在だろう。

杉澤龍

[caption id="attachment_239899" align="aligncenter" width="530"] オリックス・バファローズの杉澤龍(写真:産経新聞社)[/caption]

・投打:右投左打

・身長/体重:175cm/80kg

・生年月日:2000年6月2日

・経歴:東北高 - 東北福祉大

・ドラフト:2022年ドラフト4位(オリックス)

 

 二軍では結果を残しているものの、なかなか一軍での出番に恵まれていないのが、杉澤龍だ。

 

 東北福祉大では、2年秋から外野のレギュラーに定着。4年時には大学日本代表に選出されるなど大きな注目を集め、2022年ドラフト4位でオリックス・バファローズに入団した。

 

 

 ルーキーイヤーはファームで経験を積み、昨季は二軍で51試合の出場で打率.289、2本塁打、13打点の好成績をマーク。

 

 だが、一軍では代走や守備固めを中心に28試合の出場にとどまり、打率.053と振るわなかった。

 

 プロ3年目の今季は、わずか14試合の一軍出場に。それでも、ファームでは96試合に出場し、打率.280、6本塁打、43打点、7盗塁と着実なレベルアップを見せている。

 

 麦谷祐介、渡部遼人、来田涼斗などライバルとなる外野手が多く、チームではチャンスが限られている。

 

 外野守備や走力は高いレベルを誇るだけに、他球団であれば出場機会の増加が見込まれる存在だ。

蛭間拓哉

[caption id="attachment_239897" align="aligncenter" width="530"] 埼玉西武ライオンズの蛭間拓哉(写真:産経新聞社)[/caption]

・投打:左投左打

・身長/体重:177cm/85kg

・生年月日:2000年9月8日

・経歴:浦和学院高 - 早稲田大

・ドラフト:2022年ドラフト1位(西武)

 

 ドラフト1位で入団するも、プロ入りから3年間で思うような結果を残せていない蛭間拓哉。現役ドラフトの対象となる可能性も、否定できない立ち位置となっている。

 

 浦和学院高、早稲田大では各カテゴリの日本代表に名を連ねるなど、世代屈指の実力を発揮した蛭間。

 

 

 走攻守揃った外野手として大きな注目を集め、2022年ドラフト1位で埼玉西武ライオンズに入団した。

 

 ルーキーイヤーから一軍での出場機会を確保し、プロ2年目の昨季は自己最多の63試合に出場。しかし打率.220、1本塁打、16打点、3盗塁とレギュラー奪取には至らなかった。

 

 さらに今季はファームが主戦場となり、一軍では12試合の出場で打率.176と低迷。二軍でも91試合出場、打率.253、2本塁打、22打点、8盗塁と目立つ数字を残せなかった。

 

 西武は、今年のドラフト会議で外野手の秋山俊(中京大)を3位指名。西川愛也や長谷川信哉といった若手外野手も台頭しており、厳しい状況となっている。

 

 それでも年齢も若く、高いポテンシャルを秘めるだけに、現役ドラフトの対象となれば、注目の存在となりそうだ。

茶谷健太

[caption id="attachment_239900" align="aligncenter" width="530"] 千葉ロッテマリーンズの茶谷健太(写真:産経新聞社)[/caption]

・投打:右投右打

・身長/体重:186cm/88kg

・生年月日:1998年1月16日

・経歴:帝京三高

・ドラフト:2015年ドラフト4位(ロッテ)

 

 一時はレギュラー格となり、スタメン出場の機会を得ていた茶谷健太。しかし、今季は出番が限られ、新たな環境に身を置くことも選択肢の1つといえそうだ。

 

 帝京三高から2015年ドラフト4位で福岡ソフトバンクホークスに入団した茶谷。高卒2年目の2017年に一軍デビューするも、翌2018年オフに戦力外通告。その後、千葉ロッテマリーンズに育成契約で入団した。

 

 

 2019年オフに支配下登録を勝ち取ると、2022年のシーズン後半には遊撃のレギュラー格となり、57試合に出場。

 

 翌2023年は一時4番打者にも抜擢。最終的に79試合に出場し、打率.284、9打点と結果を残した。

 

 しかし、今季はスタメン出場の機会を減らし、一軍では43試合の出場で打率.222と寂しい内容に。

 

 内野全ての守備位置をこなすユーティリティープレイヤーだが、友杉篤輝、小川龍成などの台頭があり、出番が限られている。

 

 球団によっては需要高いポジションだけに、出場機会の増加も見込めそうだ。

 

 

【了】