
今年のトライアウトは「エイブル トライアウト 2025」として、2025年11月12日に開催される。トライアウトの合格率は非常に低い状況だが、NPBでのプレーを目指すべく、一軍での経験が豊富な実力者が参加することも珍しくなかった。そこで今回は、トライアウトで再起を懸けた読売ジャイアンツの選手を紹介したい。
桜井俊貴
・投打:右投右打
・身長/体重:182cm/89kg
・生年月日:1993年10月21日
・経歴:北須磨高 - 立命館大
・ドラフト:2015年ドラフト1位(巨人)
ドラフト1位で入団し、将来のエースと期待された桜井俊貴だが、読売ジャイアンツでのプレーは不完全燃焼のまま幕を閉じた。
立命館大時代にはリーグ戦で最優秀選手に2度輝くなど、大学球界屈指のピッチャーとして活躍。2015年ドラフト会議で巨人から単独1位指名を受け入団。
ルーキーイヤーこそ故障の影響もあり1試合の登板にとどまったが、プロ2年目の2017年にはリリーフとして19試合に登板。
2019年には29試合登板(17先発)でキャリアハイの8勝を挙げるなど、ローテーション投手の座を掴みかけた。
しかし、その後は成績が安定せず、2022年に戦力外通告。12球団合同トライアウトに参加し最速148キロのストレートを見せるも、NPBでのプレー継続は叶わなかった。
その後は1年のブランクを経て社会人野球のミキハウスに入社。都市対抗野球の本戦出場に貢献するなど、元NPB選手としての矜持を披露した。
小林雅英
[caption id="attachment_238704" align="aligncenter" width="530"] 読売ジャイアンツの小林雅英(写真:産経新聞社)[/caption]
・投打:右投右打
・身長/体重:182cm/89kg
・生年月日:1974年5月24日
・経歴:都留高 - 日本体育大 - 東京ガス
・ドラフト:1998年ドラフト1位(ロッテ)
千葉ロッテマリーンズでクローザーを務め、2005年のリーグ優勝、日本一に貢献した小林雅英。経験豊富な右腕だが、読売ジャイアンツ退団後にトライアウトを受けた。
東京ガスから1998年ドラフト1位でロッテに入団。プロ1年目から46試合に登板すると、翌2000年には65試合の登板で防御率2.13の好成績を記録し、守護神に定着した。
2002年にはプロ野球新記録となる33試合連続セーブポイントを記録するなど、大車輪の活躍。43試合の登板で37セーブ、防御率0.83の好成績をマークした。
2005年は46試合登板で最多セーブ(29)のタイトルを獲得。悲願の日本一を達成したが、2007年オフにメジャーリーグ挑戦を表明。その後、2010年に巨人への加入が発表された。
巨人ではわずか12試合、防御率5点台と力を発揮できず、1年で戦力外通告を受けた小林。それでも12球団合同トライアウトで好投を見せ、オリックス・バファローズへの入団が決まった。
しかし、オリックスではキャリア最少の6試合登板に終わり、2年続けて戦力外通告。この年限りで現役から退いた。
井納翔一
・投打:右投右打
・身長/体重:188cm/94kg
・生年月日:1986年5月1日
・経歴:木更津総合高 - 上武大 - NTT東日本
・ドラフト:2012年ドラフト3位(DeNA)
プロ2年目で2桁勝利をマークした井納翔一も、12球団合同トライアウトに参加した1人だ。
2012年のドラフト3位で横浜DeNAベイスターズから指名を受けると、2014年には自己最多となる11勝をマーク。規定投球回をクリアする働きぶりで、早くもチームの主力となった。
2018年にはリリーフも経験し、フル回転を見せた井納。DeNAで通算50勝をマークし、FA(フリーエージェント)権を行使して読売ジャイアンツへ移籍した。
しかし、移籍後最初の登板で打ち込まれ、早々に二軍落ちを経験。結果的に2021年は勝ち星なしのシーズンに終わり、背水の陣で移籍2年目を迎えることになった。
2022年の成績は7試合の登板で防御率1.80。決して悪いとは言えない成績だったが、登板数が増えないまま戦力外通告を受けた。
その後、12球団合同トライアウトを受験するも、NPB球団からの声はかからなかった。
森福允彦
・投打:左投左打
・身長/体重:172cm/70kg
・生年月日:1986年7月29日
・経歴:豊川高 - シダックス
・ドラフト:2006年大学生・社会人ドラフト4巡目(ソフトバンク)
福岡ソフトバンクホークスで大活躍した森福允彦。トライアウトに参加することになるとは、想像できなかったファンも多いはずだ。
社会人野球の強豪、シダックスから2006年ドラフト4位でソフトバンク入りした森福。入団4年目の2010年に36試合に登板し防御率2.59の成績を収め、頭角を現した。
2011年は60試合に登板し38ホールドポイント、防御率1.13の好成績をマーク。日本シリーズでは驚異的なピッチングで打者を打ち取り、チームの日本一に貢献した。
その後もリリーフ陣の一角としてフル回転を見せた一方、対左打者用のワンポイントリリーフとしての起用が増加。さらなる活躍を求め、2017年から読売ジャイアンツに移籍した。
移籍1年目こそ30試合に登板した森福だったが、2018年はキャリア最少となる2試合の登板に終わり、2019年に戦力外に。
同年に行われた12球団合同トライアウトを受験。打者3人を無安打に抑えたものの、NPB球団からの吉報は届かず、ユニフォームを脱いだ。
中井大介
・投打:右投右打
・身長/体重:183cm/90kg
・生年月日:1989年11月27日
・経歴:宇治山田商
・ドラフト:2007年高校生ドラフト3巡目(巨人)
将来を期待された中井大介は、12球団合同トライアウトでチャンスを掴み取った1人である。
宇治山田商からドラフト3巡目で読売ジャイアンツに入団。ルーキーイヤーからファームでは一定の成績を残しつつ、一軍での活躍が遠い日々が続いた。
それでも、2013年は48試合の出場で打率.324と大器の片鱗を見せると、2015年には初の4番打者を経験。2017年には90試合に出場し、自己最多の5本塁打をマークした。
しかし、その後もレギュラー定着とはならず、2018年に戦力外通告を受け、トライアウトに挑戦した。
1安打2四球のパフォーマンスを見せ、横浜DeNAベイスターズが獲得を発表。スタメン出場は限定されていたが、代打で印象的なバッティングを披露した。
移籍3年目の2021年は結果を残せず、この年限りでの現役引退を決意。最後は古巣、巨人との試合に挑み、最終打席でヒットをマークした。
宮國椋丞
[caption id="attachment_238703" align="aligncenter" width="530"] 読売ジャイアンツの宮國椋丞(写真:産経新聞社)[/caption]
・投打:右投右打
・身長/体重:186cm/88kg
・生年月日:1992年4月17日
・経歴:糸満高
・ドラフト:2010年ドラフト2位(巨人)
プロ2年目の活躍が印象的だった宮國椋丞も、12球団合同トライアウトで再起を懸けた1人だ。
沖縄の糸満高で活躍し、読売ジャイアンツから2010年ドラフト2位指名を受けた宮國。
高卒2年目で開幕一軍を勝ち取ると、5月にはプロ初完投・初完封勝利を記録。同年は17試合の登板で6勝2敗、防御率1.86という好成績を収めた。
しかし、2014年は安定した投球が続けられず、2015年からリリーフに本格転向。2018年は29試合登板で防御率1.97のパフォーマンスを見せたが、翌年以降は成績が下降した。
怪我も影響し、本来のピッチングが見られなかった2020年、戦力外通告を受けた宮國。12球団合同トライアウトを受けるも、直後に獲得する球団は現れなかった。
それでも、2021年シーズンの開幕直前、横浜DeNAベイスターズが育成契約で獲得。同年に支配下復帰を果たした。
DeNAでの成績は振るわなかったものの、諦めずに努力を続けた結果、新たな道を切り拓いた例と言えるだろう。
【了】