マイナビは10月24日、「キャリア 危機に対する意識調査」の結果を発表した。調査は8月8日~18日、20代~50代の正社員800名(男女各400名)を対象にインターネットで行われた。
同調査では、なんらかの事情で今の仕事を続けることができなくなる状況のことを「キャリア危機」と定義。その「キャリア危機」が自分に起こりうると思うかと聞いたところ、66. 8%が「起こりうる」と回答。特に40代では8割近く(76.5%)にのぼり、50代でも67.5%と平均を上回る結果に。
また、キャリア危機が起こりうると考える要因について聞くと、「給与が低い・上がらない」(26.8%)、「健康問題」(26.6%)、「仕事がハード(精神的・肉体的・勤務状況)」(19.4%)が上位にあがった。
続いて、キャリア危機の要因に「給与の低さ」をあげた人の現在の年収を調べたところ、中央値は400万円だ った。一方、将来不安なく生活できそうな年収は700万円(中央値)で、現実と300万円の ギャップがあることが明らかに。このギャップが、今の仕事を続けていくことへの不安につながっているよう。
また、キャリア危機の要因として「AI失業・スキルが通用しなくなる」(13.6%)や「勤務先 の倒産・経営悪化」(11.1%)も1割強見受けられ、定年まで「今の会社がある」「今の仕事がある」「スキ ルが通用する」と考えている人はいずれも全体の半数を切る結果に。技術進化やニーズの変化が激 しい世の中で、取り残されずに仕事を続けること、会社が存続し続けることは当たり前ではないという危 機感が広く浸透している様子がうかがえた。
最後に、安定して仕事を続けていくために必要なものを聞いたとこ ろ、「十分な給与所得」「昇給」などの経済的安定、「スキルの習得」「AI的思考」などの自己成長、「ワーク・ ライフ・バランス」「人間関係」などの心身の健康に関する意見が多く見られたほか、「上司と同僚の理解」 や「リモートワークの継続」など職場へ期待する声も目立った。


