どこか不気味で、どこか愛らしいモンスターたちが、“デマ”や“誤情報”の波に飲まれる危険性を突きつける。そんなハロウィンに相応しいポップアップイベント「FAKE NEWS MONSTERS展」が現在、原宿のRand表参道で開催されている。
主催はYahoo!ニュース。近年問題となっている“フェイクニュース”と向き合わざるを得ない状態になっているだけあって、その仕掛けはどれも核心を突いていた!
原宿に出現!「FAKE NEWS MONSTERS展」に潜入してみた
会場に一歩足を踏み入れると、まず目に飛び込んでくるのは、不気味ながらもどこかユーモラスなモンスターたちの姿。それぞれ情報の拡散プロセスや情報が変質していく様を象徴する、このイベントのために作成されたキャラクターである。
来場者たちを怪しげに出迎えてくれるモンスターが「タイトルビッグマウス」だ。SNS上で瞬く間に広がるゴシップやデマを具現化したキャラクターで、来場者がタブレットに身近な話題を入力すると、あっという間に誤解を誘う見出しに変換。その場で「大げさなニュースタイトル」として表示される仕組みとなっている。
その日は午前中にペットの犬と散歩してきたところだったので、それについて入力してみると……
うわっ、一瞬で面白おかしく膨らませられてしまった……。あることないこと好き勝手に書かれているが、確かにこういうネットニュースは毎日のように見かける。自分の何気ない日常が、人の興味を煽るかたちに変えられる。面白い体験ではあるが、背筋がひんやりする思いだ。
「データバイアスザウルス」なるモンスターも来場者を待ち構える。これはグラフや数値の見せ方で印象を操作する仕掛けの裏側を読み解く展示で、例えば圧倒的な差があるように見える政党支持率のグラフも……
ちょっと注意深く見てみると……
一部を切り取ることで大差があるような印象を生んでいるが、全体像を見てみるとむしろ僅差であることに気づく。蓋を開けてみれば単純な視覚的トリックに過ぎないが、ネットでダラダラと流し見している状態であれば「へえ、そんなに差があるんだ」とすんなり受け入れてしまうかも……。
こちらは「AIイリュージョニスト」。ここではAIで作られた“ありもしない映像や画像”を目の当たりにできる。来場者の写真を撮影し、あたかも実際の出来事のような合成画像をその場で生成。最新技術の手軽さと危うさを直感的に伝える仕掛けだ。
実際に撮ってみるとやはり“それっぽく”見えるし、「こんなフェイク画像が一度広まったら……」と肝が冷える思いである。今の時代、二度と回収できず、いくら清廉潔白でも負のイメージだけが残り続けてしまうのではないか。本当に恐ろしい。
他にも動画の一部を切り抜いてフェイクニュースを作り出す「キリヌキザリガニ」というモンスターもスタンバイ。編集前後でまったく違う動画になっているので、ぜひ会場でその恐ろしい威力を実感してみてほしい。
会場内にはその他6体を含む計10体の「フェイクニュースモンスターズ」の生態の展示や、モンスターたちと一緒に写真が撮れるフォトブースなど、実にさまざまな仕掛けが用意されている。
会場内のトーンはライトで親しみやすく、専門的な言葉が煩わしく感じる人でも楽しめる。が、何気なくシェアしたコンテンツが誰かの誤解を生んだり、誰かを傷つけてしまうかもしれないという危機感、責任感などがじんわりと残る。
SNS全盛の時代、誰もが一定水準のネットリテラシーを持つ必要がある。そう改めて考えさせてくれる、またとない場となっている。「FAKE NEWS MONSTERS展」の会期は11月3日まで。ハロウィンで渋谷近辺にお立ち寄りの際は、ぜひ足を運んでみよう!
開催概要
■日時:2025年10月24日(金)~11月3日(月・祝)
■時間:平日 13:00〜20:00 / 土日祝 11:00〜19:00 / 最終日 11:00〜17:00
■場所:Rand表参道(東京都渋谷区神宮前 4-24-3)
■入場料:無料
■イベント特設サイトURL:(記事末尾に記載)










