ウェザーニューズは10月1日、「第一回花粉飛散予想」(スギ・ヒノキ、北海道はシラカバ)を発表した。
花粉飛散量は全国的に平年を上回る予想
2026年春の花粉飛散量は北日本と東日本で2025年を大きく上回る一方、西日本では前年並となると予想される。北海道や東北北部、北陸や甲信では2025年の飛散量が少なかったため2025年比で200%を超える地域が多く、秋田県では600%を超えると予想される。東北北部では過去10年で最多の飛散量かそれに匹敵する飛散量になるおそれがある。西日本では近畿や中国・四国の太平洋側で2025年を上回るエリアが多くなる一方、2025年に記録的な大量飛散となった九州北部では半減する地域もあるとみられている。全国平均では2025年比で134%と予想される。平年(2016~2025年の平均飛散量)と比べると、全国的に平年の飛散量を上回り、特に東北北部では200%を超える地域が出てくるとみられる。全国平均では平年比で146%になると予想されている。
2025年夏の天候と年ごとの増減傾向
花粉の飛散量予想は、主に前年の夏の天候と年ごとの飛散量の増減傾向を基に算出している。2026年の飛散量予想の背景は以下の通り。
全国的に記録的な高温・多照で、雄花の生長に適した夏
前年の夏に十分な日照があり気温が上がるほど光合成が盛んになり、花粉の発生源となる雄花の生長が促される傾向がある。2025年の夏は6月から日本付近で高気圧の勢力が強まる日があり、西日本や東日本では6月中に梅雨が明けるなど梅雨明けが平年よりかなり早くなった地域が多くなった。7月以降も高気圧の勢力は日本付近で強い状況が続いた。そのため、夏を通して日照時間は広範囲で平年よりかなり多く、気温も全国的にかなり高くなった。2025年夏の天候は、全国的に雄花の生長には非常に適した天候になったとみられる。
北日本や北陸、甲信で「表年」、西日本で「裏年」傾向
花粉の飛散量は周期的に変動し、花粉の飛散が多い年と少ない年が交互に訪れる傾向がある。飛散量が多い年を「表年」、少ない年を「裏年」と呼ぶ。エリアによって増減の周期は異なり、「表年」「裏年」も異なる。夏の天候などの影響で「表年」「裏年」の区別が不明確になる年もある。
2025年は北日本や北陸、甲信で前年よりも飛散量が少ない「裏年」となったため、2026年は飛散量が増加する「表年」になると予想される。特に2025年の減少幅が大きかった北海道や東北北部では2026年は「表年」の傾向が強く表れるとみられている。一方、西日本は2025年の飛散量が前年よりも多い「表年」となったため、2026年は「裏年」となる見込みだ。ただ、花粉の雄花の生長に適した天候がこの「裏年」傾向を緩和または相殺する地域が多くなるとみられる。関東や東海では近年「表年」「裏年」が不明瞭な状態が続いていて2026年も「表年」「裏年」の傾向は小さいとみられる。
エリア別の2026年花粉飛散予想
【北海道】「表年」傾向で飛散量は前年の約3倍増
2026年は前年の反動で飛散量が多くなる「表年」になると見込まれている。2026年春のシラカバ花粉の飛散量は、2025年比297%、平年比148%となる予想。前年に比べて飛散量が非常に多くなる予想のため、万全の対策が求められる。特に晴れて風が強い日は大量の花粉が飛散するため、注意が必要となる。
【東北北部】過去10年で最多に匹敵する大量飛散のおそれ
2026年は「表年」となり、春の花粉の飛散量は前年の476%、平年の193%となる予想。過去10年で最多に匹敵する大量飛散となる可能性もある。晴れて風が強い日は大量の花粉が飛散するため、万全の対策が求められる。なお、東北北部ではスギ花粉の飛散が中心で、ヒノキ花粉はほとんど飛散しない。
【東北南部】「表年」傾向で平年を上回る予想
2026年は前年の反動で飛散量が多くなる「表年」となり、春の花粉の飛散量は前年の143%、平年の137%と予想される。前年、平年に比べて飛散量がやや多くなる予想のため、万全の対策が求められる。特に晴れて風が強い日は大量の花粉が飛散するため、注意が必要となる。なお、東北南部ではスギ花粉の飛散が中心で、ヒノキ花粉の飛散は比較的少ないとみられる。
【関東・山梨】飛散量は平年を上回る予想
近年は表年、裏年の傾向が不明瞭だが、2026年は花粉の雄花の生長に適した天候となり、飛散量が前年、平年を上回ると見込まれる。2026年春の花粉の飛散量は前年の142%、平年の139%となる予想。前年、平年に比べて飛散量がやや多くなり、特に晴れて風が強い日は大量の花粉が飛散するため、万全な対策が必要となる。
【北陸・長野】「表年」傾向で飛散量は大幅増
2026年は前年の反動で飛散量が多くなる「表年」になると見込まれる。2026年春の花粉の飛散量は前年の211%、平年の162%となる予想。前年に比べて飛散量が非常に多くなる見込みで、特に晴れて風が強い日は大量の花粉が飛散するため、万全な対策が求められる。なお、北陸エリアではスギ花粉の飛散が中心で、ヒノキ花粉の飛散は比較的少ないと予想される。
【東海】飛散量は平年を上回る予想
2025年の飛散量が前年を大きく上回った三重県では、その反動で2026年の飛散量が減少する一方、2025年の飛散量が少なかった岐阜県では2026年の飛散量が前年に比べて非常に多くなるとみられる。2026年春の花粉の飛散量は前年の141%、平年の143%となり、前年、平年に比べて飛散量がやや多くなると予想される。特に晴れて風が強い日は大量の花粉が飛散するため、万全な対策が必要となる。
【近畿】「裏年」傾向も高温・多照の影響で平年を上回る予想
2025年の飛散量は前年、平年を上回り、2026年は「裏年」傾向の年となるが、花粉の雄花の生長に適した天候となり、この「裏年」傾向を相殺するとみられる。2026年春の飛散量は前年の129%、平年の152%となる予想。飛散量が全域で前年、平年を上回る地域が多くなり、特に晴れて風が強い日は大量の花粉が飛散するため、万全の対策が求められる。
【中国・四国】「裏年」傾向も高温・多照の影響で平年を上回る予想
2026年は「裏年」傾向の年となるが、花粉の雄花の生長に適した天候が、この「裏年」傾向を相殺するとみられる。2026年春の飛散量は前年の107%、平年の138%となる予想。全域で平年の飛散量を上回る予想で、特に晴れて風が強い日は大量の花粉が飛散するため、万全の対策が欠かせない。
【九州】前年比減も減少幅は限定的に
2026年は前年より飛散量が少なくなる「裏年」傾向の年となるが、花粉の雄花の生長に適した天候となり、この「裏年」傾向を緩和または相殺するとみている。2026年春の飛散量は前年の72%、平年の132%になる予想。福岡県や佐賀県では前年比で飛散量がほぼ半減するが、他のエリアと同様に平年を上回る飛散量で万全の対策が欠かせない。特に晴れて風が強い日は大量の花粉が飛散するため、油断のない対策が望まれる。









