「冷房をつけた部屋にいると喉が痛くなる」「冷房をつけて寝ると、起床時に喉がイガイガする…」このような経験をしたことがある人は多いのではないでしょうか。

本記事では、専門医の渡邊雄介先生監修のもと、冷房によって喉が痛くなる原因を解説します。さらに、すぐに実践できる対処法や、喉を守るための予防法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

冷房で喉が痛くなる原因

  • 冷房で喉が痛くなる原因は?

    冷房で喉が痛くなる原因は?

冷房によって喉が痛くなる主な原因は3つあります。それぞれの原因について詳しくチェックしましょう。

空気が乾燥するため

エアコンを使うと、室内の空気が乾燥しやすくなります。冷房では空気中の水分を取り込み、結露として外に排出します。そのため、室内に放出される冷風は元に比べて水分量が少なく、乾いた状態になっているということ。ちなみに暖房では、温度だけが上がり、空気中の水分量は変わらないため、相対的に湿度が下がって乾燥が進みます。

こうして乾いた空気を吸い込むと喉の粘膜が水分不足になり、痛みや不快感が生じるのです。乾燥すると喉の防御機能が低下するため、ウイルスや細菌に感染しやすくなってしまいます。

冷房病(クーラー病)

冷房病(クーラー病)は、エアコンの冷気の当たり過ぎによる体温調節機能の低下や、室内外の温度差による自律神経の乱れにより起こる身体の不調です。喉に関しては、唾液の分泌が低下して粘膜が乾燥し、炎症や痛みが生じやすくなります。さらに、免疫力が下がることでウイルスや細菌に感染しやすくなるので、注意しましょう。

そのほか、頭痛や肩こり、倦怠感、手足のむくみ、発熱、食欲不振など、さまざまな症状が表れることがあります。

エアコン内部のカビや汚れ

エアコン内部は湿気がたまりやすく、カビやほこりが繁殖しやすい環境です。特に、冷房や除湿を使用すると結露が発生し、カビや細菌が増えやすくなります。内部にたまったほこりやカビは、エアコンから風とともに室内に拡散されるため、吸い込んでしまうことに。

これらの微粒子や胞子が喉に付着すると、炎症や痛みを引き起こす原因になり、場合によっては咳や倦怠感、アレルギー症状などの健康被害を招くこともあります。

冷房で喉が痛くなるのを防ぐ方法

  • 冷房で喉が痛くなるのを防ぐ方法

    冷房で喉が痛くなるのを防ぐ方法を解説

エアコンの風で喉が痛くなるのを防ぐには、日頃からの工夫が大切です。具体的な予防法を紹介するので参考にしてください。

加湿器を使用する

エアコンで乾燥しやすい室内では、加湿器を併用することで喉の痛みを予防することができます。超音波式や気化式、スチーム式などがあるので、部屋の広さや予算に応じて選びましょう。

湿度は40%を下回ると空気が乾燥するため、50~60%程度に保つのがおすすめです。加湿器内部のカビや菌の繁殖にも注意し、定期的な清掃を心がけましょう。

湿度を上げる手軽な方法としては、濡れタオルや水の入った容器、洗濯物を室内に置くだけでも湿度を上げることができるので、忙しいときにぜひ活用してみてくださいね。

鼻呼吸を心掛ける

エアコンによる喉の不調を防ぐには、口呼吸ではなく鼻呼吸を意識することが大切です。鼻には吸い込んだ空気を加湿し暖めるほか、ほこりや細菌を取り除くフィルターの役割があります。そのため、冷たく乾いた空気が直接喉を刺激するのを防ぎ、粘膜の乾燥や炎症を抑える効果が期待できます。

一方、口呼吸は喉や気管支が乾燥しやすく、痛みや違和感の原因となることがあるため注意しましょう。意識して鼻呼吸を習慣づけたり、口呼吸防止テープを使用したりするのもおすすめです。

冷房対策をする

冷房による体調不調は室内外の温度差が原因であることが多いため、温度差をできるだけ小さくすることが大切です。冷房の設定温度を下げすぎず、必要に応じてタイマー機能を活用しましょう。また、冷気が直接体に当たると冷えや自律神経の乱れにつながるため、風向きを上向きに調整し、扇風機やサーキュレーターで空気を循環させるのも対策になります。

室内では薄手のカーディガンやブランケットを活用し、体を冷やしすぎない工夫をしましょう。マスクを着用すれば冷気や乾燥から喉を守ることもできます。

エアコンの掃除をする

喉の痛みの原因となるエアコン内部のカビや汚れを防ぐには、こまめな掃除が必要です。エアコンは部屋の空気を吸い込みながら運転するため、内部にはホコリやカビがたまりやすく、そのまま放置すると風と一緒に菌が拡散します。

特にフィルターは汚れを直接キャッチする部分なので、2週間に1度を目安に掃除することが望ましいでしょう。内部の汚れがひどい場合は、専門業者にクリーニングを依頼することも検討してみてください。

冷房で喉が痛くなったときの対処方法

  • 冷房で喉が痛くなったときの対処方法

    冷房で喉が痛くなったときの対処方法を解説

冷房で喉が痛くなってしまったときは、早めの対処が大切です。ここでは、エアコンによる喉の痛みをやわらげるために、すぐ実践できる方法を紹介します。

水分補給をする

エアコンによる喉の痛みは口内の乾燥が主な原因です。デスクや枕元に飲み物を置き、こまめに水分補給をすることが喉を守る鍵に。乾燥した粘膜に潤いを与えることで炎症の悪化を防ぎ、回復を助けます。

飲み物は冷たいものより常温や温かいものがおすすめです。緑茶やカモミールティーなどには抗酸化作用が含まれており、喉の炎症を抑える働きが期待できます。炭酸飲料やアルコール、カフェイン入りの飲み物は喉に刺激を与える可能性があるため避けた方が無難です。

風邪薬やうがい薬を服用する

喉の痛みがつらいときは、市販薬を活用するのも一つの方法です。うがい薬は殺菌や炎症の抑制に役立ち、喉スプレーなら携帯にも便利です。トローチやのど飴は喉を潤す効果があるため、痛みの状況により使い分けましょう。

痛みが強い場合には、トラネキサム酸やイブプロフェンなど抗炎症成分を含む風邪薬や漢方薬を内服するのも一つの手段。症状が長引いたり悪化したりする場合は、自己判断せずに医療機関を受診し、医師の診察を受けましょう。

はちみつやのど飴をなめる

外出先や仕事先で喉の痛みをさっと解消したいときには、はちみつやのど飴を取り入れてみましょう。はちみつには抗菌作用や粘膜を保護する働きがあり、昔から喉の不調対策として重宝されてきました。スプーン一杯分をそのままなめてもいいですし、お湯やカモミールティーなど温かい飲み物に溶かして飲むのもおすすめです。ただし、1歳未満の乳幼児には与えないように。

また、のど飴にははちみつやメントールなどの潤い成分が含まれたものや、抗炎症作用や殺菌作用をもつものがあります。のど飴を舐めると唾液の分泌が促されるので、喉の乾燥を防ぐこともできますよ。

喉の痛みを和らげる食べ物を摂取する

エアコンで喉が痛くなったときは、食べ物で喉のケアを意識すると症状の緩和に役立ちます。喉の痛みにアプローチするには、しょうがやネギ、大根、はちみつ、ユズなどがおすすめです。料理に加えたり、温かい飲み物に混ぜたりするだけでも、喉を保護することができます。

喉に刺激を与えるような極端に熱い・冷たい・辛いものや硬い食材は避け、よく噛んで食べることで喉への負担を減らすように心がけましょう。

喉の痛みの予防対策をしっかりして、エアコンを快適に使おう

エアコンの使用による喉の痛みは、乾燥や冷えなど複数の原因によって起こりますが、正しい予防策を知っておけば安心です。日頃から適切な対策を習慣にすることで、喉の不快感を防ぎながらエアコンを快適に活用しましょう。

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