フジテレビ系ドラマ『明日はもっと、いい日になる』(毎週月曜21:00~ ※FODで全話配信中)の最終話が、15日に放送された。
海沿いのある街の児童相談所を舞台に、そこに出向を命じられた所轄の刑事・夏井翼(福原遥)をはじめとした個性的な面々たちが、子供たちの純粋な思いに胸を打たれ、その親までも救っていく姿を温かく描く、ハートフルヒューマンドラマだ。
【最終話あらすじ】児相に訪れた最大の危機
夏井翼は、曽根ヶ丘団地付近で虐待の可能性がある子どもを目撃したとの通告を受け、蔵田総介(林遣都)とともに現地へ向かう。応援に駆けつけた蒔田向日葵(生田絵梨花)は、そこで10歳の少年・峯田蒼空(松野晃士)が父親の寛治(平原テツ)に怒鳴られているのを目撃。声をかけた向日葵は寛治に突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。
翼たちが蒼空の家を訪ねると、母親の蘭(入山法子)が姿を現す。蘭は調査協力に渋々同意し、扉を開ける。と、寛治がやってきて騒ぎ立てる。暴れる寛治を取り押さえる蔵田たち。その様子を撮影していた蘭が、自分たちに都合良く編集した動画をネット上にアップし、児相の横暴ぶりを訴える。
「困っている人を助けたい」というブレない信念
全話を通して誰もが感じたのは翼の成長だろう。翼は、自分は世間的には恵まれた家庭に育ち、子どもたちの痛みを理解するのも共感するのも難しいと言う。でもそんな翼はきっと子どもたちから見ると、蔵田が言うように「希望」であり、今まで我慢してきたことや押し殺してきた感情を出してもいいのだということを、子どもたちに教えることのできる存在だ。
蒼空も母親を守らないといけないという一心で、自分の感情を押し殺してきた。翼に「どうしたい?」と聞かれたが、本当はどうしたいのかも分からなくなっていたのではないだろうか。そして「どうしたい?」を同時に自問していた翼。そこには「困っている人を助けたい」というブレることのない信念だけがあり、場所は関係ないと気付いた。
一方で、虐待や里親経験のある蔵田は、同じ経験を持つ子どもたちの気持ちを分かることができる。今回は「家族だから何だって言うんです」という言葉があった。そこには家族を客観視しながらも、家族だから何でも許されるわけではないという、蔵田の体験や児相での経験からくる苦くもあり、強い想いが含まれている。翼が「希望」なら、蔵田は「自分の体験、経験を子どもたちの希望に変える」ことができる存在だ。凸凹コンビが、いつの間にかお互いがお互いにないものを理解し、尊重し合えるナイスバディになった。
そしてもう一つ、翼の成長の大きな糧となったのが夢乃の存在だ。夢乃が再び子どもたちと一緒に暮らせるようにまでなったことが、児相での翼の自信につながったことは間違いない。その夢乃が児相には「感謝しかない」と一役買うのは、見ていて清々しい気持ちになった。
温かい気持ちになったラストのシーン
最終話は、向日葵の「助けてと言われた気がする」という声にならない子どもの声から始まり、蒼空を助けたいと全員の気持ちが一つになった。常に「子どもの小さな声を拾いたい」と考え、そしてそれは子どもに留まることなく、夢乃が言うように、1人で抱え込んでしまう親の相談相手でもある児相の存在。今回ドラマを通して児相のことを少しだけ知ったが、その苦労と過酷さには感服する。それと同時に、我々も家庭、職場…小さな声を拾うことで、「未然に防ぐ」ことができることがあるのでは?ということに、気付かされる。
ラストのシーンでは、児相を去っていく子どもたちや様々な家族の笑顔が映し出された。それぞれの家族が異なった事情を持ち、日々葛藤する。それでもきっと、大丈夫。この家族は、明日はもっといい日を迎える、という気持ちがそこに込められているようで、温かい気持ちになった。





