数学は時に難解に思われますが、特に数の不思議には驚くべき面白さがあります。数の背後には、意外なパターンや法則、そして日常生活に潜む興味深い事実が隠れています。数の不思議にまつわる興味深い話に触れてみませんか?

夏こそ満たしたい“大人の知識欲”シリーズ。今回は『数字がわかれば世界がわかる! すごすぎる数の図鑑』(KADOKAWA)より福引の話をお届けします。

■「残り物には福がある」って本当?

商店街で福引きをしたことはあるでしょうか? 最初、真ん中、最後など、いつくじを引くのがよいと思いますか?

たとえば福引きには1から9の整数が1つずつ書かれた9個の玉が入っていて、1、2は当たり、3以上ははずれだとしましょう。Aさん、Bさん、Cさんの順でくじを引くことにします。まず、Aさんが当たりを引く確率は2/9ですね。ではBさんは? AさんとBさんのくじ引きの引き方は9P2=9×8通りあります。このうち、Bさんが当たりを引くのはBさんが1か2の玉を引いた場合です。AさんはBさんが引く玉以外のどんな玉を引いてもよいので8×2通りあります(表1の赤い部分)。よって、Bさんが当たりを引く確率は(8×2)÷(9×8)=2/9となります。

同じようにCさんが当たりを引く確率を考えると2/9となります。つまり、順番によらず当たりを引く確率が同じなので、このようなくじ引きに関しては「残り物には福がある」とは限らないのです。

<福引豆知識>

「残り物には福がある」は江戸時代の人形浄瑠璃『伊賀越道中双六』の一節「余あまり茶に福がある」に由来するという説が有力です。英語に"Good luck lies in odd numbers"という類似表現があります。

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著者:渡邉究