今夏の“主役“に…?夏の甲子園に出場するプロ注目投手6人。スカウトも熱視…

高校野球 夏の甲子園 最新情報

 いよいよ開幕した第107回全国高等学校野球選手権大会。今年もプロ注目の選手が甲子園に集結し、夏の頂点をかけた熱い戦いが繰り広げられる。プロを目指す選手にとって、甲子園は貴重なアピールの機会と言えるだろう。そこで今回は、夏の甲子園でプロ注目とされるピッチャーを紹介したい。

石垣元気(健大高崎)

 

 大会でも屈指の好投手と見られている、健大高崎高の石垣元気。初戦から難敵を迎えることになったが、本来のピッチングを発揮できるだろうか。

 

 北海道出身の石垣は、健大高崎高で1年春からベンチ入り。昨年の選抜大会でチームが優勝を果たし、最速150キロの速球で打者をねじ伏せたピッチングは、大きな話題を集めた。

 

 

 その後も球速がさらに上がり、昨年夏には最速153キロをマーク。ただ、今年の選抜大会では横浜高(神奈川)に敗れ、怪我の影響もあったのか本来のピッチングはできなかった。

 

 今年夏の群馬大会は2試合、わずか5イニングの登板にとどまった石垣。しかし、裏を返せば体力は十分に余っていると言えるだろう。

 

 健大高崎高の初戦の相手は、昨年夏の甲子園を制した京都国際高(京都)。左のエース、西村一毅が立ちはだかるものの、優勝候補として何が何でも勝利を掴み取りたい。

 

 甲子園での160キロ計測も期待されるなど、世代ナンバーワンと注目される石垣の投球から目が離せない。

江藤蓮(未来富山)

 

 初出場を果たした未来富山高。エースの江藤蓮がチームをどこまで引っ張れるのか、注目が集まっている。

 

 未来富山高に入学した江藤は、1年春の時点でベンチ入り。1年秋には早くもエースナンバーをつけ、中心選手として君臨していた。

 

 

 昨夏、チームは富山大会の準決勝に進出。富山北部高との試合で先発した江藤は、6回2失点のピッチングを見せるも、チームは0-2で敗戦。悔しい夏の終わりとなった。

 

 今年4月にはU-18代表候補の強化合宿に選出され、その名を知らしめた江藤。今年の富山大会もエースとして投げ切り、決勝戦こそ7失点を喫したが、それまでの5試合は合計で3失点にまとめた。

 

 最速145キロのストレートは、球速以上の速さを感じさせると評価されている。同校の記念すべき甲子園初戦は、山口の高川学園高と対戦が決まった。

 

 開校して間もない通信制高校ともあり注目を集めている未来富山高は、江藤のピッチングで甲子園初勝利をマークできるだろうか。

奥村頼人(横浜)

 

 春夏連覇を目指す横浜高。背番号1をつける奥村頼人は、神奈川大会から突出した存在感を放っていた。

 

 2年春に背番号1を獲得し、名門校のエースを務める奥村。ただ、昨年夏の神奈川大会決勝、東海大相模高との試合では終盤に逆転負け。チームを甲子園に導けなかった。

 

 

 その悔しさを晴らすかのように、今年春の選抜大会で優勝。沖縄尚学高(沖縄)との試合では、終盤の満塁のピンチを気迫の投球で切り抜け、8-7の僅差で勝利に貢献した。

 

 今年夏は怪我の影響が心配されたものの、神奈川大会で大活躍。準決勝で2打席連続ホームラン、決勝戦でも一発を放つなど、高校生離れしたバッティングを見せた。

 

 夏の甲子園初戦は、敦賀気比高(福井)を相手に2年生右腕、織田翔希が先発し見事に完封、奥村は追加点となる犠飛を放つなど4番打者の役割を全う。5‐0で初戦突破を決めた。

 

 この日は投手・奥村の登板は無かったが、次戦以降でエースの投球を見せてくれるだろうか。

末吉良丞(沖縄尚学)

 

 2年生ながらプロ注目と評価されているのが、沖縄尚学高の左腕、末吉良丞である。

 

 末吉は1年秋からエースに君臨し、今年春の選抜大会に出場。強豪の青森山田高(青森)相手に9回を投げ切って3失点。果敢な投球で勝利を呼び込み、末吉自身の評価も高まるきっかけになった。

 

 

 続く横浜高(神奈川)との試合では打ち込まれ、チームは敗戦。ただ、140キロ超のストレートを軸に、スライダーやカーブといった変化球も多彩で、大会屈指の左腕という呼び声も高い。

 

 今年夏の沖縄大会では登板しなかった試合もあるが、抜群の安定感を披露。準決勝は興南高相手に4イニング無失点。

 

 決勝はエナジックスポーツ高を相手に9回完投で1失点。2年ぶりの甲子園出場の立役者となった。

 

 迎えた甲子園初戦は、秋田の金足農高と対戦。前評判通りの力強いストレート、キレのある変化球を披露し、14奪三振、無四球完封と圧巻の内容で勝利。

 

 2回戦では鳴門高(徳島)との対戦が決まったが、再び素晴らしいピッチングを披露し、チームを勝利に導けるだろうか。

西村一毅(京都国際)

 

 夏連覇を目指す京都国際高。地方大会から圧巻のピッチングを披露した西村一毅は、大会トップクラスの注目選手と言えるだろう。

 

 昨年春、京都国際高は選抜大会出場を果たしたが、西村はベンチ外。ストレートは130キロに満たない球速だった。

 

 

 それでも、2年夏の甲子園で大きく飛躍。当時の3年生、中崎琉生との2枚看板でチームを牽引し、春夏通じての初優勝に大きく貢献した。

 

 ただ、秋季大会、春季大会では結果を残せず、今年夏の京都大会はノーシードでの出場。2連覇に向けて厳しい船出を迎えていた。

 

 それでも、夏で本来のピッチングを取り戻し、決勝戦で鳥羽高と対決。西村は3失点を喫するも、打線がカバーして4-3で勝利。2年連続で夏の甲子園出場を勝ち取った。

 

 夏連覇に向けた重要な初戦は、石垣元気を擁する健大高崎高(群馬)。昨年の選抜大会覇者と、夏の大会覇者が早くも激突することに。

 

 すでにスカウトからの評価は高いが、甲子園をきっかけにさらに評価が高まる可能性もある。

早瀬朔(神村学園)

 

 安定した戦いぶりが持ち味の神村学園高で、エースを務める早瀬朔。まずは3年連続の夏ベスト4に向け、早瀬の活躍が鍵を握るだろう。

 

 昨年夏に旋風を巻き起こした大社高(島根)との試合では、4回からリリーフ登板。6イニングを投げて無失点と完璧な投球で、準決勝進出に大きく貢献した。

 

 

 しかし、準決勝の関東一高(東東京)戦では登板機会がなく、チームは1-2で惜しくも敗戦。悔しい夏となった。

 

 昨年秋の秋季九州大会では、複数球団のスカウトが視察。沖縄のエナジックスポーツ高相手に8回2失点の投球を見せたが、チームは1-2で敗戦。

 

 エースとして迎えた今年の夏、県大会の準決勝で樟南高と対戦。先発したのは早瀬だったが、3回を投げ切れずに降板。6-5と薄氷の勝利を掴んだ中、悔しさも残ったはずだ。

 

 決勝のれいめい高戦では6回途中で降板、自責点2のピッチング。まだ本調子とは言えない状況の中、49代表校の最後に登場する神村学園高。この期間を効果的に活用し、万全の状態で初戦を迎えたい。

 

 

【了】