放送倫理・番組向上機構(BPO)の青少年委員会では、7月22日の会合で、現在放送中のドラマなどについて視聴者意見を受けた議論を行った。
「若い視聴者に誤った価値観が刷り込まれる」との声
高校の女性教師とホストクラブの人気ホストとの恋愛を描くドラマ『愛の、がっこう。』(フジテレビ)に関して、視聴者から「ホストクラブを肯定的・魅力的に描くことで若い視聴者に誤った価値観が刷り込まれる」などの否定的な意見が寄せられたが、担当委員は「ホストクラブの描写が前面に出るのではなく、(ドラマの初回は)女性教師がホストに漢字の書き方を教えるという心温まるエピソードなどが描かれていた」と報告。
別の委員も「ホストは育った家庭環境に恵まれず義務教育を十分に受けられなかった。母親に幼い弟の治療費を渡していたなど、社会の格差問題が凝縮された設定で、社会派のヒューマンドラマでもあるのだろうと見ていた」と述べ、「作品に問題はない」とした。
元セクシー女優を忌避する意見に「排除的な思考が根強い」
また、深夜のトークバラエティ番組のゲストに元セクシー女優のタレントを招いたことについて、セクシー女優経験者を地上波放送に出演させることを強く忌避する意見も。担当委員は「トークの中身の問題ではなく、単に“AV俳優経験者を出すな”とのことだった。職業による忌避や一度何か問題を起こした人がまたテレビに出るのはとんでもないという排除的な思考、キャンセル・カルチャー(=法律に基づかない形で排斥・追放されたり解雇されたりする文化的現象)がすごく根強いのだなと感じた」と説明し、別の委員も「その説明の通りで、わたしもこの件は問題ないと思う」と同調した。
ほかにも、平日夕方の報道番組で、女児に対する盗撮や性的被害のニュースを報じたことについて、「夕食の時間で子どもも見ているときに、こうした事件を詳細に報道するのは不適切。性的な事件の報道は放送時間帯に配慮すべきだ」との意見があったが、担当委員は「視聴する側はつらい面もあるだろうが、より多くの視聴者が事実を知ることで、犯罪の抑止などにつながることになるだろう」と見解を述べた。
