フジテレビ系ドラマ『明日はもっと、いい日になる』(毎週月曜21:00~ ※FODで配信中)の第5話が、4日に放送された。

海沿いのある街の児童相談所を舞台に、そこに出向を命じられた所轄の刑事・夏井翼(福原遥)をはじめとした個性的な面々たちが、子供たちの純粋な思いに胸を打たれ、その親までも救っていく姿を温かく描く、ハートフルヒューマンドラマだ。

  • 風間俊介(左)と三浦綺羅 (C)フジテレビ

    風間俊介(左)と三浦綺羅 (C)フジテレビ

【第5話あらすじ】放火少年の抱える悩みとは

夏井翼は、子どもたちに手作りの紙芝居を披露する。絵が酷評される中、安西叶夢(千葉惣二朗)と奏夢(小時田咲空)兄弟は、翼の絵を気に入った様子。翼は、そんな叶夢たちに、母親の夢乃(尾碕真花)もまた一緒に暮らすための勉強を頑張っている、と伝える。

一方、蜂村太一(風間俊介)は、離婚後に元妻の工藤沙織(笛木優子)と暮らしている息子・功太(三浦綺羅)との面会日をあさってに控えていた。すると、功太が突然、浜瀬児童相談所に現れる。

そんな折、神社で放火をした13歳の糸川蓮(正垣湊都)が補導されたとの連絡が入る。蓮は、昨年母親を亡くし、祖父の木田茂(螢雪次朗)と暮らしていた。父親の吾郎(平山祐介)は単身赴任中らしい。蜂村や蔵田総介(林遣都)らは、茂から話を聞こうとするが、「こいつのことをよろしく頼みます」と言って帰ろうとする。蓮の母親は大腸ガンで闘病生活を送っていたが、ある時突然、治療を止め、数週間後に息を引き取ったという。

鉢村の葛藤を通して浮かび上がる問題

普段はチームリーダーとしてメンバーを束ね、対応も穏やか。いろいろな事情を持つ家庭に真摯(しんし)に向き合い、周りも見ずに突き進もうとする翼をさり気なく導く鉢村だが、自分の子ども・功太のことになると話は別だ。約束を守ることもできず、「約束守れないならしないでよ」とまで言われてきた。

「家庭と仕事の両立」。誰もが悩むところだ。特に児相の仕事に携わるとなると「他人の子と自分の子、どっちが大事なの?」という言葉が元妻から出たことは容易に想像できる。しかしこれは鉢村だけではなく我々にも当てはまり、常に葛藤し続けるテーマかもしれない。どちらかを選ぶのではなく、臨機応変さとバランスが大切。分かってはいても難しい問題だ。

そして蔵田が「どうしても家庭側が頭を悩ます問題になっているけれど、本当は職場側も同じくらい考えるべき問題」と言うが、深刻な人員不足もさりげなく浮かび上がる。

“2人の子ども”の心中とは

今話では、自分の気持ちを素直に言えずにいる“2人の子ども”が登場。いろいろ考えすぎずに親に気持ちをぶつけられれば楽なのだが、幼い時と違い、成長するに従って周りが見えてくる。知識や情報を得たり、躊躇(ちゅうちょ)や遠慮の気持ちも芽生えて家族に打ち明けるのが難しくなる。蓮は母が亡くなった悲しさや寂しさをどこにぶつけたらいいのか分からず、功太は鉢村が自分より仕事が大事なのではという不安な気持ちを話せずにいた。「心の中には何がある」のか、“共有”することの大切さが身に染みて分かる。そして「どこにあるかも分からない心を守ってあげること」も児相の仕事だと言う南野のセリフが、そんな子どもたちに寄り添い、心を開く環境を作っているのだとも感じた。

風間俊介×三浦綺羅…見応えのある親子の芝居

鉢村を演じる風間は、常に多種多様な役に挑戦。現在3本のドラマが同時に放送中だが、『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』(NHK総合ほか)では癖の強い悪役を演じ、『40までにしたい10のこと』(テレビ東京系)では部下への恋心をキュートかつ繊細に演じている。変幻自在な演技で、常に新しい魅力を発信し、我々の感情を揺さぶり続ける。

今話もあの温厚な鉢村が、「そうじゃないだろう!」と怒鳴り、母の願いや想いを語る場面には圧倒された。そして「悲しかったら、泣けばいい。今、君がすべきことは自分の気持ちに素直になることだと思う」と言うシーンには底知れぬ優しさを感じた。蓮が内に秘めていた気持ちを吐露するのも、うなづける。

息子の功太役を演じた三浦は、大河ドラマ『どうする家康』(23年、NHK総合ほか)で織田信長の幼少期を演じて注目された。映画『でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男』(25年6月公開)では二面性を持つ演技が求められる難しい当該児童役を見事に演じ分けている。今回は児相に来ては父の仕事ぶりを見て、少しずつ父のことを理解していく演技がとても自然だ。そんな親子のシーンは見応えがあり、自然と涙がこぼれた。

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