プラネットは7月15日、爪のケアに関する意識調査の結果を発表した。調査は2025年5月27日~28日、4,000人を対象にインターネットで行われた。

爪切りのタイミング

爪のケアの基本とも言える"爪を切る"ことについて、1日のどのタイミングで行うかを尋ねた。33.5%と圧倒的多数だったのが「入浴後」。入浴後に爪を切ると深爪になりやすい一方で、爪が軟らかくなるメリットもあることから、切りやすさのほか、清潔になったところで爪もと思うのかもしれない。2位は「休日の日中の在宅時」10.3%。こちらは男性が6.3ポイント上回った。以下、「就寝前」8.0%、「平日の日中の在宅時」7.1%が続き、「テレビや動画を見ながら、ラジオや音楽を聴きながら」という"ながら派"も6.9%にのぼった。

上位に入った項目から判断するに、爪を夜に切る人が多数派のようだ。"夜爪(よづめ)" が"世詰め(世を詰める=寿命が短くなる)" を連想させるなどの言い伝えから、「夜に爪を切ってはいけない」と言われた人もいるかもしれないが、照明が発達し日中の外出も多い現代社会では、夜に爪を切るのは自然なことと言える。

  • 「1日のどのタイミングで爪を切ることが多いですか

4割が爪に悩み

爪に悩みや気になることがあるかについては、「非常にある」9.9%、「ある」30.1%と、合わせて4割が悩みなどを持っていると回答。「あまりない」も30.8%であることから、程度の差はあれ7割の人が爪を気にしているようだ。

さらに、「非常にある」と「ある」の合計を「悩みあり」として男女別にみると、男性33.1%に対して女性46.9%と、女性が13.8ポイント上回っている。性年代別では、女性は20代で56.1%と半数以上が悩みを持っているが、年齢が上がるにつれて比率が下がり70代以上では39.9%にまで低下。一方、男性で最低となったのは30代29.6%で、年齢とともに比率が上がるという女性とは逆の傾向を示した。これは、女性は爪に対して美容の観点から、一方で男性は加齢に伴う変化やトラブルから悩みや気になることが出てくる、ということもあるのかもしれない。なお、男性で36.4%と最高値だったのが20代というのは興味あるところ。ジェンダーレス化がいわれる昨今では、自分の爪が気になる若い男性が多いようだ。

  • 爪に悩みや気になることがありますか

手と足で爪の"気になる"点に違い

具体的に爪のどういったことが気になるのか、手足の爪それぞれについてたずねた。

手の爪のトップ3は「割れやすい、欠けやすい」20.8%、「爪に筋ができている」17.6%、「さかむけ、ささくれがある」15.6%に。「割れやすい、欠けやすい」と「さかむけ、ささくれがある」が女性の40・50代を中心に高値となっており、水仕事など家事の影響もありそうだ。加齢も一因という「爪に筋ができる」は50代以上で女性では4分の1が挙げている一方で、男性は10%台にとどまるように、全般に30代以上を中心に女性の方が高値となった。そのなかで、「爪がでこぼこしている」では20代女性が19.3%と比較的高値に。爪が波打ったような状態になるのは栄養不足も影響するので、ダイエットなども一因かもしれない。

一方、足の爪のトップ3は「巻き爪」20.1%、「爪が厚い」16.8%、「爪がでこぼこしている」14.2%だった。「巻き爪」や「爪が厚い」は足に合わない靴も一因となるので、靴選びの工夫などで改善する可能性もありそうだ。

手・足ともに「特にない」とした人は4割強にのぼり、特に男性では手が70代以上以外の全世代、足も20・40代で各5割超となった。「特にない」から逆算すると、何かしら気になることがある人は男性が手46.5%・足53.5%、女性が手63.7%・足60.5%と、男性は足、女性は手の爪で気になることが多いようだ。

  • 手足の爪で気になっていること

手足の爪のケアで実施していること

爪切り以外で爪のケアとして実施していることとしては、「爪にハンドクリームをつける」19.6%がトップに。これに続いたのが「爪やすりや爪磨きを使う」12.9%、「手や指先をマッサージする」9.1%と、比較的オーソドックスな手法を挙げた人も約1割いた。結果が出るのに時間がかかる「食生活に気を付ける」よりも、見栄えがよく即効性もある「マニキュアやネイルコートを自分で塗る」が上回るという興味深い結果に。

  • 手足の爪のケアとして実施していること

爪ケア用品の購入場所では、51.1%が「ドラッグストア」と回答。日常的な買い物のついでや品ぞろえが背景にありそうだ。2位は「100円ショップ」18.9%で、これに0.7ポイントの僅差で手軽に利用できる「ネットショップ・ネット通販」、さらに「バラエティストア」14.6%が続いた。

  • 爪ケア用品をどこで購入しますか

女性は"手"、男性は"足"の爪を入念にケア

何かしらの爪ケアを行っていると答えた人に、爪のケア(ネイルサロンなどでのケアを含む)の頻度をたずねた。「ほぼ毎日」「週に複数回」と比較的まめにケアをしている人の比率は、女性では手は9%台に対し足は4%前後にとどまっている。片や男性をみると、手は8%弱に対し、足は4.5%・6.6%と女性を上回った。ケアの点からも、"女性は手" "男性は足"の傾向がみられた。なお、「週に1回程度」より低頻度になると、手足ともに男性が上回るが、「気になることがあった時、必要性を感じた時だけ行なう」では女性のほうが高値を示しており、注目すべき傾向と言える。

  • 爪のケアの頻度

爪をケアする理由については、女性が男性を上回る項目が多いなか、男性トップ(全体2位)の「爪を衛生的にするため」では女性を8.9ポイント上回った。手より足の爪が気になる男性にとってはケアでは衛生面を重視するのかもしれない。一方で女性のトップは「清潔感があるから」で4割近くが挙げている。「爪がきれいだと自分のテンションが上がる」は女性23.5%に対し男性8.1%と15ポイント以上の大差がついたのは納得のいく結果と言える。

  • 爪のケアをする理由

20代は男性もサロン通いに興味

ネイルサロンなどに行ったことがあるかを聞いた。施術経験ありを示す「定期的に通っている」「気になるときやイベント事の前だけ行く」「行ったことがあるが、現在は行っていない」と、未経験だが興味ありを示す「行ったことはないが、行ってみたい」の合計は、全体24.9%、男性12.5%、女性37.2%となった。

性年代別では男女とも20代を頂点に年代が上がるほどに比率が低下しており、若年層の爪に対する美意識の高さがうかがえる。特に20代男性では「定期的」と「気になる時やイベント前」に行く人は計14.6%と、意外と高い印象もある。また「行ってみたい」と興味がある人は、女性では20代20.5%、30~60代16~17%台、70代以上12.7%に。シニア層では美容面に加え、爪のトラブルに対処したいという意向もありそうだ。同比率は男性では20代12.7%を筆頭に50代までは1割強にのぼり、身だしなみの一環として専門的なケアに興味を持つ人も一定数いるようだ。

  • ネイルサロンなどに行ったことがありますか

爪ケアは自分で? サロンに通う?

最後に、爪のケアについて効果があったことや、思うことなどを自由回答で聞いた。

爪の悩みについては「爪を噛む癖があり、イライラするといじったり噛んだりしてしまう」(女性・30代)、「加齢で爪の筋が増え、割れやすくなった。やすりをかけると余計に割れるので、ケア用のマニキュアも試したが効果がない。特に冬場の乾燥時期がつらい」(男性・50代)、「足の爪が厚く、爪切りが入らないので困っている」(男性・60代)といったコメントが寄せられた。

爪のケアについては、「きつい靴を履いているころは爪の色が変わったりしていたので、できるだけゆったりする靴を履くようにしている」(女性・20代)、「爪は皮膚の一部の為、クリームやハンドクリームを塗る時に爪まで揉み込んでいる。また、栄養が足りないと足の親指の爪の成長が止まるので、食生活はなるべくバランス良く取り、サプリでも補っている」(女性・40代)、「若かった頃は爪のおしゃれにこだわっていましたが、年をとってからは清潔で健康的な爪であれば良しと考えるようになりました。最後に指を引っ張るようにしてハンドクリームをつけると爪に成分が行き渡るのか、ほぼ何もしていないのに『綺麗な爪だね』と言われる事があります」(女性・50代)といった声があった。

ネイルサロンの利用については、「足の爪が割れて剥がれてしまってから脆くなったように感じる。ネイルサロンで定期的にケアを受けて丈夫な爪を育てたい」(女性・20代)、「サロンに行ってプロのケアを受けるのが一番安全で綺麗に仕上がる」(女性・40代)、「以前10年くらいジェルネイルをしていたが、爪が薄くなってしまい、自爪を健康にしたいと思いサロン通いをやめた」(女性・50代)といった声が寄せられた。中には、「手指に関してはネイルサロンで月1回ネイルの施術をうけ、オイルなどの情報をもらい爪の健康のために実践している。足指は巻き爪のため、皮膚科で爪切りをお願いしている」(女性・70代以上)というように、目的に応じて使い分ける人もいる。「男性用ネイルサロンにお試しがあれば」(男性・50代)といった、男性からのコメントも寄せられた。