6月の「プライド月間」に合わせ、ファミリーマートは多様性への理解を促進する活動に賛同する「We are "Rainbow"」をテーマにしたキャンペーンを全国約1万6300店で実施。6月3日から性の多様性やLGBTQなどを意味する6色のレインボーカラーデザインの商品を発売する。キャンペーン開始に伴い同日行われた説明会には、本キャンペーンを共同で企画した各企業の担当者と、女装パフォーマーのブルボンヌ氏が登場した。

企業の垣根を超えたLGBTQへの理解促進に取り組むキャンペーンが実現

  • ファミリーマートがプライド月間に「We are "Rainbow"」キャンペーンを展開

様々な活動を通じてLGBTQへの理解を深め、社員一人ひとりの多様性を受容する職場環境を推進するファミリーマート。LGBTQの理解者・支援者であるALLYの輪を広げ、すべての人が自分らしく活躍できる社会を目指すため、2021年からレインボーデザインを通した多様な性への理解促進の取り組みを実施している。

  • 6月3日から性の多様性やLGBTQなどを意味する6色のレインボーカラーデザインの商品を発売

今年は「We are "Rainbow"」をテーマに、ファミチキ袋にデザインされているファミチキリボンをモチーフとするレインボーカラーのロゴを新たに制作。6色のレインボーカラーを用いたチェリオ社の「ライフガードレインボー」と、クリート社の「レインボーキューブグミ」をファミリーマート限定で発売する。

  • 女装パフォーマーのブルボンヌ氏

クリート商品開発部・佐藤飛鳥氏は、LGBTQに関して理解を深める貴重な場をいただきましてお礼申し上げます。弊社ではLGBTQに関する具体的な取り組みが現状ではあまりできておらず、私自身も十分な知見を持っていない状況でした」と挨拶。「We are "Rainbow"」キャンペーン参画への想いを次のように語った。

「今回の企画を通じ、ブルボンヌさんの『あなたの普通は私の普通とは違うし、違ってもいい』というお言葉を拝見して、心に残りました。自分の普通の基準が誰かを知らない間に傷つけてしまうこともあるんだなと、改めて考えさせられたんですが、今回を機に弊社としてLGBTQの取り組みを少しずつでもできていければいいなと思っています」(佐藤氏)

チェリオジャパンではロングセラー商品「超生命体飲料ライフガード」の特徴である迷彩柄を6色のレインボーデザインで表現。スペシャルパッケージとして数量限定販売する。本会にはチェリオジャパン担当者からのメッセージが寄せられ、代読された。

  • チェリオジャパンはロングセラー商品「超生命体飲料ライフガード」の特徴である迷彩柄を6色のレインボーデザインで表現

「業界の垣根を越えて、LGBTQの理解者・支援者であるALLYの輪を広げ、全ての人が自分らしく活躍できる社会を目指すことを応援するという素晴らしい取り組みに共感し、参加させていただけたことをたいへん嬉しく思っています。レインボーリボンのライフガードスペシャルパッケージを手に取っていただき、「We are "Rainbow"」の企画を機にALLYの輪が広がることを願っております」

社員参加型でステッカーロゴを制作

また、コカ・コーラボトラーズジャパン社の対象商品の購入でキャンペーンビジュアルのステッカーをプレゼントする(オリジナルステッカーは東京都内の店舗限定での配布)。

「コカ・コーラ ボトラーズジャパン様とは、これまでSDGsの領域でさまざまな連携をさせていただいております。LGBTQにおいても、社員の中での理解を深める、ALLYの輪を広めるといった取り組みを中心にこれまで進めさせていただいてきました」とは、ファミリーマート サステナビリティ推進部・大橋結実子氏。ファミリーマートとコカ・コーラ ボトラーズジャパン社のこれまでの取り組みを振り返った。

  • ファミリーマート サステナビリティ推進部・大橋結実子氏

「より社会に向けたアクションを考えていくなか、昨年からブルボンヌさんにご参加いただき、ALLY社員の意見を募りながら、共同でロゴ制作を行なってきました。最終的に30案ほどのデザインが社員の中から生まれ、両社の従業員合わせて2600名の投票で今回のステッカーのロゴが決まりました」(大橋氏)

オリジナルステッカーには、すべての人が自分らしく活躍できる社会を目指し、それぞれのペースで"一歩を踏み出そう"という想いが込められているという。

  • オリジナルステッカーの配布も

コカ・コーラ ボトラーズジャパン人材&組織開発部・林真伸氏は、今回のステッカー制作の経緯を紹介した。

「去年10月にファミリーマートとブルボンヌさんにお越しいただき、弊社オフィスで今回のステッカーデザインを考えるアクティビティを行いました。このデザインは弊社で実際に働くALLYメンバーのデザイン案がベースになっており、最終的なデザインが完成しています」

昨年まで9年間にわたって、東京レインボープライドの総合司会を務めてきたブルボンヌさんは、「ファミリーマートさんには『あなたと、コンビに』という、一度聞いたら忘れないフレーズがありますけど、コンビニは生活のすぐそばにいてくれるパートナー。自分の存在を受け入れてくれるお店に通いたいし、日々手にする商品を選ぶときも企業の価値観や姿勢を意識する人は増えているように思います」とトーク。

「ちゃんと想いが根底に詰まった、でも押し付けがましくないデザインで、当事者がつくった6色のレインボーは、有難いことに上手にデザインしてもらえると、かわいい華やかなものになるんだなと。誰もが一度は手に取ったことあるような商品が、こうした取り組みをしてくれると、私たちような当事者ではない人たちも自分らしさに気づくとても良いきっかけになると思うので、とても素敵なキャンペーンだと思います」と、感想を述べていた。

オリジナルステッカーの配布は6月16日まで(なくなり次第終了)。キャンペーン商品の売り上げの一部はLGBTQの啓発・支援活動に取り組む認定NPO法人ReBitへ寄付されるという。