
「将来の“なりたい自分”がまだわからない」という悩みを抱えるみなさんに、いろいろな企業で活躍する先輩たちの姿を通してロールモデルを見つけてもらう企画「#先輩ロールモデル」。
今回は、キリンビバレッジのマーケティング部で「午後の紅茶」ブランドを担当する町田真優佳さんに、具体的な業務内容や就職活動におけるアドバイスについて聞いてみました。
キリンビバレッジ株式会社マーケティング部「午後の紅茶」ブランド担当に従事。 2019年にキリンホールディングスに入社後、営業部に所属。その後、現在の部署に異動。 学生時代は「ラクロスをするために大学に通っている」と言われるほど部活動に全力を注ぐ。
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――自己紹介をお願いします。
キリンビバレッジ株式会社マーケティング部ブランド担当の町田真優佳です。入社7年目になります。本日はよろしくお願いします。
――業務内容について教えてください。
2026年に40周年を迎える「午後の紅茶」の商品開発や広告、プロモーション活動など、マーケティング業務に広く携わっています。
――商品開発において意識しているポイントを教えてください。
お客様の意見を大事にしています。お客様が本当に求めているものを常に考え、業務に取り組んでいます。
――マーケティングに携わる中で、やりがいを感じる瞬間を教えてください。
自分が担当した商品を手に取ってくださるお客様や、広告の写真を撮ってくださるお客様を街中で見かけたときです。大きなやりがいを感じ、日頃の疲れが吹き飛びます。
――マーケティングならではの難しさを教えてください。
マーケティングは会社の中心的な役割を担っているため、自分が考えた施策をチーム内だけではなく、関係部署、さらには全社へと共有していく必要があります。しかし、関わる人数が増えるにつれて、自分の意図や考えが正確に伝わらないこともあり、情報の伝え方に難しさを感じることがあります。ただ、その先のお客様に喜んでほしいという絶対的な目標を達成するために、自分を奮い立たせて頑張っています。
――キリンのマーケティング部で活躍している人の共通点を教えてください。
はじめに、会社全体に共通して言えるのは、誠実でいい人だということです。マーケティング部の社員の特徴としては、やはり業務の性質上、商品を手に取ってくださるお客様の目線に立てる人かなと思います。
――もともと営業部に所属していたそうですが、マーケティング部に異動して変わったことはありますか。
視野が広がりました。営業時代は、営業活動で成績を残すことにフォーカスして業務に励んでいたのですが、マーケティング部に異動し、経営の視点やブランドを大きくするまでの全体像を把握することができるようになりました。
――これからの目標を教えてください。
もっと多くの人に「午後の紅茶」を飲んでもらえる世界にしたいです。好きな飲料ブランドを聞かれたときに、多くの人が「午後の紅茶」を一番に挙げていただけるようになったらいいなと思います。そのために、マーケティング部で着々とキャリアを積んでいくつもりです。
――どんな大学生活を過ごしていたか教えてください。
ラクロス部での活動に一生懸命取り組んでいた学生生活でした。週に5日はラクロスの練習に励んでいたので、母親から「ラクロスをするために大学に通っているの?」と釘を刺されたこともあります(笑)。
――ラクロス部での経験を通して学んだことはありますか。
最後まで諦めない姿勢の大切さを学びました。なかなか勝てない期間もありましたが、その逆境すらも楽しみ、勝利に向かって日々の努力を怠らなかった経験は、今の業務にも活きています。
たとえすごく難しい案件があったとしても、「絶対にこんな未来を描きたい」という理想を掲げながら、根気強く前向きに仕事に取り組むことができています。
――アメリカ留学の経験もあるとのことですが、留学をしようと思ったきっかけを教えてください。
就職活動を控えた大学4年生のとき、特にやりたい仕事が見つからず、このまま就職したら自分の人生がもったいないと思ったことがきっかけです。自分のやりたいことが見つかるまで、まずは自分が一番興味を持つ英語を勉強したいと思い、留学を決意しました。就職の時期を遅らせることとなりましたが、何か道が開けるはずだと思い、強い気持ちを持って決めました。
――英語に興味を持った経緯について教えてください。
大学時代、ラクロスを通じて知り合った中国籍の方との会話がスムーズに進まず、もどかしさや申し訳なさを感じ、英語学習に興味を持ち始めました。その後、苦手だった英語を熱心に勉強することで、英語が好きになりました。
――留学を通じて、町田さんの中でどのような変化がありましたか。
世界中の人にもっと日本の魅力を伝えたい、と思うようになりました。
留学中に日本について学ぶ授業があったのですが、日本へのネガティブな印象が共有されるような授業内容となっていました。そのときに悔しさを覚え、「日本はもっといい国だよ」と海外の方に知ってもらいたいと思い、それが実現できる企業に就職したいと考え始めました。
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――就職活動中の自己PRでは、何を強みとして話していましたか。
「周囲を巻き込みながら結果にコミットできる」ことを強みとしてアピールしていました。わたしの部活には100人くらい部員がいたのですが、誰一人置いていかれないことが最も重要だと考えていました。新入生歓迎係のリーダーを務めた際、目標の新入部員数を達成するために必要な施策を部員たちと洗い出し、スムーズに活動できたので、周囲を巻き込む力はあったのかなと思っています。
――ガクチカを伝える際、工夫していたことはありますか。
頑張ったことから何を学んでどのように成長したのか、自分の性格が浮かび上がるようにガクチカを伝えることを意識していました。
――ガクチカの具体的な内容について教えてください。
ラクロス部での活動をガクチカにしていました。高校生の頃までは、自分が成果を出すことに喜びを感じていたのですが、大学のラクロス部ではチーム全体で成長することに意味を見出せるようになりました。目標を達成することだけに囚われず、目標に向かう過程も大事にできるようになったことを、自身が成長した部分として話していました。
――長所と短所について、何を話していたか教えてください。
長所として、行動力があることを話していました。一人で海外旅行とかも即断即決で行けるタイプで、パッと行動することがすごく得意です。反対に、走り出しまでが早すぎるがゆえに、周りの人が付いてこられない所もあって、それを短所に挙げていました。長所と短所に一貫性を持たせることで、人物像をイメージしてもらいやすくしていました。また、短所を述べるときは、それを改善するために努力していることを述べるという工夫もしました。
――就職活動中に意識して取り組んでいたことはありますか。
自己分析に力を入れていました。自己分析を通して、本当にやりたいことや他の人には負けない自分の特徴を見つけることができ、自信を持って就職活動に臨めました。自己分析が中途半端のまま就職活動をスタートさせてしまうと、質問に答えられなかったり嘘に嘘を重ねてしまったりすることがあると思うのですが、わたしの場合は自信を持ち真摯に受け答えができたと思うので、自分という人間について考え抜いてよかったなと思います。
――キリンを志望した理由について教えてください。
心の底から共感できた企業だったためです。入社前にキリンの社員が、「飲料は、人が毎日必ず接点を持つものだよ」と話していて、確かにそうだなと深く共感したことを覚えています。お客様の大切な1日に関与しているとしっかり認識している企業だと感じ、入社を決めました。
――入社前後でギャップはありましたか。
特にありません。1日の中のちょっとした時間でお客様に幸せを提供できる、というイメージも入社前後で変わりません。本当にすてきな仕事だなと思って働いています。
――大学生に向けてメッセージをお願いします。
何事も本気で取り組めば、道が開けるはずです。自分が本当にやりたいことに向き合い、諦めずに挑戦してみてください。応援しています。本日はありがとうございました!

取材:柴澤(ガクラボメンバー)
執筆:浅井 宏允(ガクラボメンバー)
編集:学生の窓口編集部
取材協力:キリンビバレッジ