第1子誕生から約2年、仕事と子育ての両立に奮闘している俳優・山本美月。絵を描くことが趣味で自身のSNSなどで作品を公開したり、現在開催中の花×光×アートイベント「Hibiya Art Park 2025 -訪れるたび、アートと出会う1ヶ月-」でアンバサダーを務めるなど、アートの才能も生かして幅広く活動している山本に、今の仕事に対する思いや母親になってからの変化、今後の抱負などを聞いた。

  • 山本美月

    山本美月 撮影:蔦野裕

――2023年春に第1子を出産されてから約2年が経ちますが、今の仕事に対する思いをお聞かせください。

子育てと仕事の両立のバランスは今も模索中です。特にドラマや映画となると、一定期間の継続したスケジュールの調整が必要になるので、やりたいという気持ちだけでは難しい場合もあるんですよね。

――俳優業は定時で終わる仕事ではないですし、両立の難しさや葛藤がすごくありそうですね。

そうですね。ただ、それを子供のせいにはしたくないなと思っています。寂しい思いをさせないように、なるべく「お帰り」って子供を迎えてあげたいです。

――両立の大変さはありつつ、お子さんの存在はご自身にとって大きなパワーに?

はい。それに私自身、居場所が仕事と家庭の両方があるという安心感も感じています。結婚前は仕事に生きているような感じで余裕がなかったのですが、帰ったら待っていてくれる人がいることで、安心して仕事を頑張ることができているのかなと思います。

――母親になられて内面的に変わったことはありますか?

私ものんびり屋ですが、そんな私でも子供のゆっくりなペースに「早くしてほしい」と思うこともあって。でも今は諦めがついてきて、子供が「イヤイヤ」と泣いてしまったとしても待つことができるようになりました。大人でも日々起こることに対してイヤになって逃げたくなることがあると思いますが、そういうことなのかなと。この子もきっとそうなのかもと思うと、待つことも大切なのかもと思えるようになりました。

――お子さんに対してだけでなく、ほかのこと関しても心が広くなりそうですね。

確かにそれはあるかもしれません。自分と人は違いますし、もっとこうしてほしいなど、誰かに求めることが少なくなったかもしれません。

  • 山本美月

――ほかにも何かここ数年で変わったことや変えたことがありましたら教えてください。

朝起きるようになったことですね。以前は予定がないと昼過ぎまで寝てしまうタイプでしたが、子供に起こされることもあり、午前中から行動するようになったのは大きな変化です。1日にできることが増えましたし、夜型だったのが、今は0時過ぎまで起きていることがなくなり、健康的になったと思います。

――やはりお子さんが生まれたことによる変化がものすごく大きいですね。

そうですね。まだまだ順応しきれていないので、これからもう少し変わっていきたいです。

――どういうときに順応しきれていないと感じますか?

どうしても眠くて起きられないことがあったり、日中ずっと眠かったり。自分の体が追いついていないです。