昨年9月にデビュー25周年を迎えた歌手・タレントの後藤真希。音楽活動のみならず、昨年11月に発売した写真集『flos』が大ヒット、さらに紫シャンプー&熱トリートメント「ramus」のプロデュースも手掛けるなど、幅広く活躍している。後藤にインタビューし、これまでの歩みを振り返るとともに、今の仕事に対する思いや今後の抱負を聞いた。

  • 後藤真希

    後藤真希 撮影:蔦野裕

――ここまでの歩みを振り返ってどのように感じていますか?

意外と25年あっという間でした。昔の映像がYouTubeなどですぐ見られるので、そんなに昔に思わないんです。モーニング娘。にいたのは25年のうち最初の3年だけですが、けっこうはっきりいろんなことを覚えていて、当時の気持ちも蘇ってきます。

――モーニング娘。時代の映像を見てどんなことを思いますか?

当時はやることが毎日違って、いろんな経験をさせていただいていたので、もうちょっとここでこうしておけばよかったなとか、そういうことがたくさん出てきます。

――例えばどんな反省点が?

モーニング娘。のレギュラーの番組で最年少司会を務めていたことがあって、司会なのでうまく話して回さないといけないのに、まずカンペの漢字が読めないとか、そういうところで詰まってしまったり、今と違って話すのも苦手だったので、うまく回せなくて、リーダーの裕ちゃん(中澤裕子)はすごいことをやっていたんだなと改めて思いました。

――後藤さんは当時、そんなにしゃべるタイプではなくクールな印象がありましたよね。

しゃべらない=クールに思われがちでしたが、しゃべれなかったんです(笑)。内弁慶みたいな感じで、家や楽屋ではすごくしゃべるのに、いざカメラが回るとしゅんとおとなしくなってしまって。

  • 後藤真希

――モーニング娘。時代に培ったもので、今でも大切にしていることを教えてください。

モーニング娘。はメンバーがたくさんいるので、ファンの方もそれぞれ推しがあって、自分じゃない推しの人も自分のファンにしてやるぞという勢いで活動していたので、その気持ちは今でも生きているなと思います。

――自分のファンではない方を振り向かせるコツとは?

ライブでとにかく目線を合わせます。「私のこと見てない?」という風になって、「見ていますよ」という感じでさらに視線を送って。そうすると次の公演で私のうちわを持ってくれていたりしました。

――ソロだとご自身のファンが集まってくれていると思いますが、一人ひとりに目線を送って思いと届けるという意味で、モーニング娘。時代の経験が生きているのでしょうか。

そうです。よくライブに来てくださる方には必ずレスを送るようにしていますし、もしかして初めましてかなという方にもレスを送って「見ていますよ」と伝えるようにしています。

――改めてモーニング娘。としての3年間がご自身にとってどんな経験になったかお聞かせください。

本当に濃かったです。目まぐるしすぎていろんなことをやっていましたが、その一つ一つが今に生きていると思うので、本当に自分にとって大事な3年間だったなと思います。いまだに「LOVEマシーン」のときの金髪のイメージを持ってくださっている方も多く、後藤真希というものを作ってもらったというか。オーディションのときになぜか金髪にしたくなったんですよね。今振り返るとインパクトあったなと思います(笑)