藤子・F・不二雄によるマンガ作品として、1969年に連載がスタートした『ドラえもん』。1973年にはテレビアニメもスタートし、以来50年以上にわたり、多くの少年少女の心を虜にしてきました。
22世紀の未来からやってきたネコ型ロボット・ドラえもんが、勉強もスポーツも苦手な小学生・のび太を助けるために、ひみつ道具を使って様々なトラブルを解決していくというストーリー。特に毎年公開されている映画版では、最初はドラえもんやひみつ道具に頼り切りだったのび太が、徐々に成長していく冒険物語として描かれ、多くの共感を呼んでいます。
また感動的なストーリーと併せ、主人公の二人と、それを取り巻くキャラクターたちの個性や魅力も見逃せないポイントです。そこで今回は、マイナビニュース会員301人に、そんな『ドラえもん』のキャラクターについて聞きました。まずは20~30代編の結果をランキング形式でご紹介します。
『ドラえもん』のキャラクターランキング(20~30代編)
- 1位:ドラえもん(40.3%)
- 2位:ドラミ(12.3%)
- 3位:野比のび太(11.5%)
- 4位:出木杉(5.5%)
- 5位:源静香(3.2%)
- 5位:セワシ(3.2%)
続いてはトップ5までのキャラクター概要とアンケート回答者のコメントを一部紹介します
1位:『ドラえもん』
20~30代のランキング第1位に輝いたのは、本作の主人公である「ドラえもん」でした。
ドラえもんは、何をやらせてもドジばかりの小学生・のび太を助けるために、22世紀の未来からやってきたネコ型ロボット。青い体に丸いフォルムが特徴で、耳はネズミにかじられてなくなっています。どら焼きが大好物で、ネズミが大の苦手です。
普段はのび太の家に居候していて、のび太の部屋の押入れがドラえもんの寝床になっています。四次元ポケットから様々なひみつ道具を取り出し、のび太の生活をサポートするものの、時にはのび太が間違った使い方をしたり、失敗して騒動を引き起こすことも。心優しい性格で、つねにのび太を気にかけていますが、怖がりでドジな一面もあります。
そんなドラえもんへ、20~30代のユーザーからは「大好きなキャラクター」「のび太を助けるヒーロー」「のび太への無償の愛を感じる」「2頭身で可愛い」などの声が寄せられました。
ユーザーコメント
「猫型ロボットなのに、フォルムがまるくてかわいい」(女性・26歳)
「子どもの頃から、ドラえもんがいてくれたらなぁと思うことがよくあったから」(女性・31歳)
「キャラクターやポケットに夢を感じる」(男性・38歳)
「やはり主人公のドラえもんが好きです。かわいいし、いろいろな道具を出してくれるので。タケコプターとか、どこでもドアを出してくれる!」(男性・38歳)
「ドラえもんは主人公がピンチの時助けてくれるヒーローであり、別世界の適応が早いところもすごいと思う」(女性・33歳)
「いちばんメインのキャラクターで可愛いし、道具もたくさん持っていて役に立つから」(女性・28歳)
「見た目や声、喋り方が可愛いから。包容力と優しさがあって頼れるけど、たまに見せるドジな一面が可愛い」(女性・30歳)
「なんでも願い事叶えてくれるから。しかしながら時にはのび太に厳しく、愛情も持って接しているんだなあ、と思っている」(男性・33歳)
「道具などでサポートする存在であるかと思いきや、完ぺきというわけでもなく欠点もあり、キャラクターが立っているが悪目立ちしないため」(男性・25歳)
「元気をくれる。最後には、やっぱり道具じゃない。行動や気持ちだと教えてくれる」(女性・32歳)
「どんな感触か触ってみたい」(男性・39歳)
2位:『ドラミ』
ランキング第2位は「ドラミ」でした。
ドラミちゃんは、ドラえもんの妹にあたる黄色いネコ型ロボット。22世紀の野比家に在住しています。ドラえもんよりも性能が高く、しっかり者で頭もよく、真面目な性格。好物はメロンパンです。
定期検査などのドラえもんの休養中に一時的な代理として現代にやって来て、のび太の世話をします。その優秀さゆえ、のび太の玄孫であるセワシはのび太の世話役を正式にドラミに交替させようとしたことも。ただし彼女自身は、のび太には道具を貸すよりも、なるべく自力で解決する方向に導くべきと考えているようです。
コメントでは、「一番大人で理性的」「可愛くて愛されキャラだから」「可愛くて優しくて、人間より優れている」「ドラえもんとは違ってしっかりしている」などがありました。
ユーザーコメント
「見た目が可愛い。たまに出てくると嬉しい」(女性・38歳)
「しっかりもので、リボンの柄がかわいい」(女性・39歳)
「ドラえもんとの掛け合いや、キャラクター性が良い」(男性・33歳)
「癖のあるキャラクターたちの中では常識人なので」(女性・38歳)
「かわいい! ドラえもんと違ってしっかりしてる」(女性・29歳)
3位:『野比のび太』
第3位には、本作のもう一人の主人公、「野比のび太」がランクインしました。
のび太は、勉強もスポーツも苦手なうえ、努力することも敬遠してしまう少年。何をしてもさえない、ダメなキャラに見られがちですが、人に優しく、時には勇敢な一面も持っています。
のび太の将来を心配した玄孫のセワシが、その不幸な運命を変えるために22世紀からドラえもんとともに現代を訪れたことから物語はスタート。日常の困りごとや、ジャイアンとのトラブルの際にドラえもんのひみつ道具の力を借りて解決をはかりますが、多くの場合は調子にのって失敗してしまいます。
そんなのび太に対しては、「共感できるキャラクター」「人間味がすごくあるキャラ」「自分を投影させてしまう」「普段はだらしないけど、いざという時のひらめきがすごい」など、人間味のあるキャラを好感する声が目立ちました。
ユーザーコメント
「心が優しく感情移入してしまう とてと好きです」(女性・32歳)
「ひみつ道具を悪用しようとして懲らしめられるが、懲りないところ」(女性・32歳)
「普段は全く頼りないキャラだが、ここぞの場面での活躍と人に寄り添う気持ちはとても勉強になる」(男性・31歳)
「普段はドラえもんに頼ってばかりで頼りないけど、優しい気持ちを持っていたり、ドラえもんのために頑張る姿が好きなので」(男性・37歳)
「普段はへたれでダメダメだけど、映画のいざってときは勇気をもって立ち向かうところ。根がいいんだろうなと思える」(男性・34歳)
「ドシだけど、心はピュアで応援したくなる」(男性・38歳)
4位:『出木杉』
第4位は「出木杉」となりました。
出木杉英才(できすぎ・ひでとし/えいさい)は、のび太のクラスメイトの少年。その名の通り頭脳明晰かつスポーツ万能、誠実で容姿端麗、のび太とは正反対の存在です。クラスの女子から人気があり、特にしずかちゃんと仲がいいためのび太は嫉妬心を抱いていますが、基本的には友好的な関係です。
その完璧すぎる存在ゆえか、ジャイアンやスネ夫からからかわれることは少なく、のび太と同じグループにいながらも、不要なトラブルには巻き込まれることはないようです。
そんな出木杉くんへは、「なんでもできてしまうから」「真面目で賢くて頼りになる」「イケメンで悪いことしないから」といったコメントが寄せられました。
ユーザーコメント
「現実にいなさそうなキャラクターなので」(女性・35歳)
「なんでもできるのに、いやみなところがほぼないから」(男性・36歳)
「彼の解説パートに入るといつも面白い」(男性・28歳)
5位:『源静香』
ランキング第5位は「源静香」でした。
源静香(みなもと・しずか)は、のび太のクラスメイトで、優しく聡明な女の子。のび太が憧れるヒロインで、愛称は「しずちゃん」(アニメでは"しずかちゃん")です。将来は、のび太と結婚する運命です。
正義感が強く、誰にでも平等に接しようとします。おしとやかな性格に見られがちですが、のび太やジャイアンの軽はずみな行動に対しては、時には怒ることも。また、おてんばでヒステリックな一面もあり、理不尽な仕打ちをされた際には仕返しをしたり、のび太がひみつ道具を悪用・誤用して被害を被った際には、のび太にお仕置きをすることもあります。
しずかちゃんに対しては、「性格もよくて、かわいい」「美人でかわいくてよい」などの意見がありました。
ユーザーコメント
「可愛いし優しいし、のび太の唯一の理解者」(女性・38歳)
「可愛いと性格も良い。将来はのび太の奥さま」(女性・32歳)
「優しいヒロインだから」(男性・28歳)
5位:『セワシ』
同率の第5位に輝いたのは「セワシ」でした。
セワシはのび太の玄孫で、22世紀に住む少年。ドラえもんの本来の持ち主で、のび太の未来を変えるためにドラえもんを現代に送り込んだ張本人です。のび太がだらしなくさえないのに対して、しっかり者で面倒見のよい性格です。
セワシ自身の言葉によれば、のび太が会社経営に失敗して残した借金がセワシの代になっても返せないほど膨大で、家が貧乏のためお年玉はたった50円だったとのこと。そのため所有する子守ロボット・ドラえもんをのび太の元へ送り込み、彼の人生を矯正することで一族の運命転換を図ったのでした。
そんなセワシに対しては、「性格がかわいいから選んだ」「かっこよくてスタイルがいい」といった声が届きました。
ユーザーコメント
「脇役でたまに出てくるのがよい」(男性・36歳)
「賢くて、見ていてイライラしないから」(女性・38歳)
「なかなかお目にかかれないから」(男性・37歳)
『ドラえもん』のキャラクターランキング(20~30代編)のまとめ
20~30代に聞いた『ドラえもん』のキャラクターランキング1位は、やはり圧倒的な強さを見せた「ドラえもん」(40.3%)となりました。
以下、2位「ドラミ」(12.3%)、3位「野比のび太」(11.5%)、4位「出木杉」(5.5%)、5位「源静香」「セワシ」(各3.2%)と続きます。4割以上の票をあつめた「ドラえもん」は、多くの人にとって納得の結果だったかもしれません。また、2位の「ドラミ」も着実な支持を集めています。
ここで、同時にアンケートを行った40~50代編の結果を見てみましょう。こちらは、1位「ドラえもん」(44.8%)、2位「野比のび太」(12.8%)、3位「ドラミ」(11.8%)、4位「源静香」(6.6%)、5位「剛田武」(4.9%)となりました。
「出木杉」と「セワシ」が落ちて「ジャイアン」がランクインしていることに、世代的な特徴が見えるようです。
調査時期: 2025年3月7日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男女合計301人
調査方法: インターネットログイン式アンケート