大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』(NHK総合 毎週日曜20:00~ほか)で音楽を担当しているジョン・グラムにインタビュー。メインテーマに込めた思いや主演の横浜流星から受けたインスピレーションについて話を聞いた。

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江戸時代中期の吉原を舞台に、東洲斎写楽、喜多川歌麿らを世に送り出し、江戸のメディア王にまで成り上がった“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜流星)の波乱万丈の生涯を描く本作。ジョン・グラムが大河ドラマの音楽を手掛けるのは、『麒麟がくる』(2020)に続き2度目となる。

メインテーマは、主人公の蔦重や浮世絵のイメージを取り入れると同時に、江戸時代の輝きや繁栄をコンセプトに制作したとジョンは説明する。

「江戸時代は豊かな時代で、いろんな文化にもお金を使うことができて、そこから雇用が生まれて、いろんなものが広がっていったという、煌びやかな町というイメージがあったので、江戸の煌びやかさを音楽で表現したいという思いがありました」

煌びやかさを出すためにいろいろな楽器を用い、特徴的なのがハンガリーで生まれたツィンバロンという楽器だという。

「ツィンバロンは弦がたくさんあってそれを叩く楽器で、すごく煌びやかな響きがする素敵な楽器です。これ以外にもキラキラした楽器がいろんなところに散りばめられていて、江戸の煌びやかさ、栄光を意識しました」

メインテーマのラストは、当初はもう少し力が抜けて終わるイメージにしていたが、制作チームからの提案もあって、派手に終わるように仕上げたという。

「最後はパワフルに派手に終わってほしいというアイデアは大変素晴らしかったと思います。それこそ蔦重のエネルギーであり、どれだけ決意が強いか。蔦重だけでなく、その時代に生きていた人たちのパワーだと思っていて、それが非常に良い形で音楽になったのではないかなと思います」

  • ジョン・グラム
  • ジョン・グラム
  • インタビューに応じるジョン・グラム

また、主演の横浜流星のことを「本当に素晴らしい。まさにスーパースターだと思います」と絶賛するジョン。

「容姿も演技も素晴らしいですが、その演技から圧倒的な知性が感じられます。自分自身、知性がある方にすごく惹かれる部分があるのですが、知性が光り輝いているというのが、ご本人からも演技からも感じられ、それがすごく魅力だなと感じます」

『べらぼう』以前に横浜の出演作品を見たことがあったそうで、その当時から「素晴らしい俳優」だと感じ、「知性」に惹かれていたという。

そして、その知性にインスプレーションを受けて、『べらぼう』の楽曲は複雑なものが多くなっているそうで、ジョンは「リズム的にも響き的にも複雑になっていて、それが蔦重の人物像、彼の持つ知性に似合うなと。横浜さん演じる蔦重の人物像や演技が音楽にも反映されていると思います」と語っていた。

(C)NHK