第一三共ヘルスケアは、ロングセラーの歯周病予防ブランド「クリーンデンタル」の誕生40周年を記念して発足した「語ろう! ハミガキプロジェクト」発表会を、3月13日にCOREDO 室町テラス大屋根広場で開催した。

本発表会には「クリーンデンタル」ブランドキャラクターとして、昨年CMにも出演した俳優の松本若菜さんがゲストとして登場。松本さんの「1日3回ハミガキ推進部長」就任式が執り行われ、歯周病予防のコツなどを専門家から学んだ。

■「街角ハミガキスポット」で歯周病予防を啓発

歯周病は、世界で10億人の患者がいると言われる歯茎の病気。ギネスブックにも登録されるほど患者数が多く、日本人にとっても非常に身近な病気で、歯を失う原因の第1位となっている。

製薬会社の歯周病研究から1985年に誕生した「クリーンデンタル」は、口内のトータルケアのための10種の薬用成分を配合。2024年2月には殺菌成分を増量してフルリニューアルを実施し、2025年に40周年を迎えた。

本発表会は二部構成で実施され、「クリーンデンタルと「語ろう! ハミガキプロジェクト」について」と題した第一部では、第一三共ヘルスケアの「クリーンデンタル」ブランドマネジャー・松田一成氏が登壇。その40 年の変遷を振り返った。

「リニューアル進化を繰り返し、薬用成分数は当初6種でしたが、現在は10種の薬用成分を配合しています。薬用成分の中には非常に個性的な味わいのものもありますが、塩味をトップに持ってくることで、この味をまとめあげたという商品です。“3日で慣れて、1週間でくせになる味”というキャッチコピーもご愛用者様には浸透しています」

続いて、松田氏は周年記念プロジェクト「語ろう歯磨きプロジェクト」の発足背景として、全国の20代〜50代の男女を対象に同社が実施した歯みがき意識に関するインターネット調査の結果を紹介した。

そこでは何らかのおくちの悩みを抱える人が約7割に上り、そのうち8割以上が周囲と歯や歯茎の悩みを話せていない実態と、毎食後の歯みがきが7割以上に浸透してない状況が明らかに。

「更年期やストレス、生理や肌といった健康課題や悩みについては5〜7割ほどの人が会話の話題になることがあるというような回答になります。しかし、口臭や歯周病、虫歯といったオーラル関係は2〜3割に留まり、そこには大きなギャップがあります。少しでも多くの方に歯周病予防に興味を持っていただき、歯磨きや歯周病について、より気軽に話題にしていただける機会をつくっていきたいと考えています」

昼食後の歯磨きができている人は4人に1人という同調査の結果を踏まえ、本プロジェクトの第 弾では、歯周病予防に効果的な一日3回歯磨きの重要性を伝える「街角ハミガキスポット」を全国で3カ所に設置する。

■歯周病予防に関する「1 日3 回ハミガキ講座」も

続いて、ステージには松本若菜さんが「クリーンデンタル」カラーの赤と白の華やかな衣装で登壇した。昨年ブランドキャラクターとなり、「クリーンデンタルトータルケアシリーズ」のTVCMに出演してから、ちょうど1年間が経過したという松本さん。

「以前、クリーンデンタルのイベントに出させていただいたとき、フロスで歯間の汚れをとってから歯磨きをするのが一番良いと学びました。私はそれまで歯磨きの後にフロスしていたんですが、それはいまも実践しています」と述べ、この1年でオーラルケアへの関心や知識も深まったようだ。

「職業柄もあって1日3回、食後に歯を磨くようにしています」とのことで、本発表会では「1日3回ハミガキ推進部長」へ任命。巨大名刺の授与式が執り行われた。

第二部では、大阪大学名誉教授の天野敦雄先生による「鍵は3・3・3! 1日3回ハミガキ講座」を開催。松本さんも参加して歯周病予防や、おざなりになりがちなランチ後の歯みがきで、簡単に実践できるテクニックが伝授された。

天野氏は歯周病について、「最大の問題点は痛みがないまま、静かに病状が進行すること。ひと昔前、歯周病は歯を失ってしまうだけの病気でしたが、現在では歯周病が原因となって全身にさまざまな病気を引き起こすことがわかっています。早期発見が非常に重要な病気で、30歳以上の2人に一人が歯周病とも言われており、ほとんどの方は歯周病予備軍です」と、コメント。

「とくに歯を磨くと血が出るのは歯周病のサイン。また、歯周病になると歯茎が痩せてきますので、食事の時に食べ物が歯に詰まるというのも歯周病の症状のひとつです」と語った。

歯周病予防では、とくに朝昼晩の食後の歯磨きが鍵。日頃から歯周ポケットという歯と歯茎の隙間に溜まった歯垢・プラークをしっかりと磨き落とすことが最も重要だという。セルフケアの基本は一日3回、食後3分以内に3分間磨くことだそうだ。

「プラークは食べかすではなく細菌の塊です。我々の食べ物が菌の栄養になり、細菌が増殖して歯茎にダメージを与え、歯周病が進んでいきます。歯ブラシの毛先に2cmほど歯磨き粉をつけ、全体に塗り広げていただ苦こともポイントです。

みなさん歯磨きには癖があり、磨き始めるところは個人個人で違うので、最初に磨きたいところを磨くと、一番濃い歯磨きペーストが毎日そこについて、他の部分は薄まってしまいます。なので、まずは歯磨きを満遍なく塗り広げてからブラシングを始めてほしいと思います」

歯周病予防の観点では殺菌や抗炎症といった成分が含まれる歯磨きがおすすめとのことだ。

松本さんが「私も食後に歯を磨くにはしていますが、どうしても時間がなくてしっかり磨けない時はどうしたらいいですか?」と質問すると、天野氏は次のようにアドバイスしていた。

「普段からしっかりと歯を磨けていることが前提ですが、そういう場合は歯磨きの代わりに歯と歯茎の間、歯と歯の間に水を通すようなつもりで、激しいうがいをしてほしいです。洗濯機のような勢いのイメージで、激しくできるだけ力いっぱいうがいして、食べかすを洗い流せれば、口の中の菌の食べ物がなくなるので」

クリーンデンタルは、歯磨きと歯周病予防について少しでも発話しやすい社会をつくっていくため、「クリーンデンタル想い出グランプリ」を開催。今後も40周年の記念企画を複数用意していくという。