
メジャーリーグ 最新情報
いよいよ開幕が迫っている2025年のメジャーリーグ。アメリカ本土での開幕に先駆け、ロサンゼルス・ドジャースとシカゴ・カブスが3月18日、19日に東京ドームで開幕戦を行う。そこで今回は、同シリーズにおけるドジャースのスターティングメンバー、投手ロースターについて徹底予想した。(文:Eli)
今シーズンのメジャーリーグは
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ドジャースのスターティングメンバー予想
開幕ロースター予想とはいうものの、野手13枠のうち12は契約の関係上既に埋まっている状態にある。
打順の微調整は入るが、MVP3人をトップにテオスカー、スミス、マンシー、エドマン、コンフォートという並びになるのは確定と言って良い。
ベンチもバックアップキャッチャーのバーンズ、同内野手のロハス、同ユーティリティーのテイラー、キケで決まりだ。
スタメン入りの当落線上となる野手は…?
問題はスタメン9番目を誰が担うかだ。エドマンのユーティリティー性を活かして9番には2BまたはCFを守る選手が入る見込みだ。
昨季がデビューとなり、左投手キラーとして116試合に出場し13本塁打を放ったアンディ・パヘスは今春苦しんでいる。
ただ、三振・空振りが激増している訳では無いこと、まだ24歳と若いことも踏まえれば長期的な心配はなさそうだが、開幕ロースター入りを目指すという点では少なくとも良い方向には働かない。
昨季の実績を考慮して外野手として入る可能性はありそうだが、積極的に入れようとは思わないと言える。
2023年に新人王投票2位に入ったジェームス・アウトマンは2024年から続く三振の多さがこの春は改善どころかさらに悪化している。3月8日(※日本時間。以下同)時点で27打席に立ちその44%を三振で終えている。
三振の見返りともいえる長打も出ていないことから、開幕ロースターのみならず、ドジャース内での立ち位置の面でも非常にマズイ状況にあると言わざるを得ない。
ギャビン・ラックスを放出したうえで3年契約を結んだキム・へソンもロースター入りはなさそうだ。加入時点から打撃でのインパクトはあまり期待されていなかったキムだが、オープン戦でその評価を覆すことは出来なかった。
高く評価されていたコンタクト能力は鳴りを潜め、空振り率(=空振り/スイング)40.0、SwgStr%(=空振り/球数)17.8、打率は1割台となっている。
いくら守備力が高いと言っても打撃のマイナスが大きすぎては元も子もない。注意すべきなのはへソンの不振は幾分予想されたものと言うことだ。
ドジャースはへソン契約にあたり、スイング改造を施すことを前提にしており、その副作用が出ることは予期できる。
また、ドジャースが想定するCFを含むユーティリティーとしての練習をするためにも、長期的な視点から見てへソンのマイナースタートは悪い話ではないだろう。
マイナー契約を結んだボーディは今春嬉しいサプライズの1人だ。オープン戦では27打席に立ちwRC+250と打棒が爆発している。キャリアを通して内野のユーティリティーとしてプレーしており、オーダーを埋めるには最適だ。
春の成績が良いということに加え、メジャー歴が浅かったボーディはオプションが残っており、メジャー登録をしてもマイナー降格ができるというロースター面での柔軟性も魅力だ。3月8日時点でマイナーキャンプ送りになってないあたり、帯同選手としての東京行は濃厚で、今後どのような決断がされるかに注目したい。
ドジャース投手陣のロースター予想
投手陣は契約上の縛りは野手ほど厳しくない。ただ、佐々木やベシアはマイナー降格が可能だが、過去の実績や期待度を踏まえればマイナースタートとならない可能性が高く、枠はそれほど残っていない。
先発ローテはスネル、山本、グラスナウ、佐々木、メイ。ブルペンはスコット、トライネン、イエーツ、バンダ、ベシア、カスパリウスがほぼ確定で、残りはブルペンの2枠を残すのみとなっている。
ロースター入りの当落線上となる投手は…?
さて最後の2枠だが、候補としては5人が浮上する。昨季デビューしたドジャース傘下11位のロブレスキー、ファームシステムを上がってきたドライアー、オフにマイナー契約を結んだサウアー、ガエゴス、ガルシアである。
ロブレスキーは昨季防御率5.70と苦しい数字だったが、オープン戦では9.1回で防御率1.93と結果を残している。課題だった制球面もBB%10.4、Location+112と、サンプルは小さいが少なくとも改善の予兆は見えている。
また、スライダー系の球種も整理を行ったようで、スイーパーを捨てジャイロスライダーとカッターに変更している。先発投手として育てたいところではあるが、ロングリリーフオプションとしてロースターにおいておくのもアリだ。
ドライアーは2024年冬にルール5ドラフト対策で40人枠に登録されたメジャー未昇格の選手だが、スプリングトレーニングではK%50.0、SwgStr%29.7とすさまじい制圧力を見せている。
その源泉は縦変化19インチを超えるフォーシームで、ちょうど昨季K%33.1を記録したアレックス・ベシアのそれに似ている。40人枠内と言うことで昇格も手軽にできるため、1イニングリリーフとして有力な選択肢だ。東京でメジャーデビューというのも良いのではないか。
サウアーはドジャースがイニング食い要員として既に東京行きを公表している26歳の投手だ。昨季はカンザスシティ・ロイヤルズで14試合に登板した。オープン戦では1,2回を投げる運用をされている。
防御率8.22と見た目は良くないが、BB%2.9と制球力の良さを見せている。SwgStr%は5.7と低く制圧力に欠け、更には40人枠に入っていないことから長期的な選択肢となるかは今後の活躍次第だが、メジャー登板をする確率は十分ある。
ガエゴスとガルシアは共にメジャー歴が長いベテランだが、成績の低下によりマイナー契約に甘んじてしまった投手だ。球質も若手を押しのけて長期的に使うほど良いモノではなく、よっぽどの改造成功が無い限り故障者続出時のつなぎ要員となりそうだ。
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【了】