年度末になり、仕事関係でお世話になった上司や同僚に、英語でお別れのメールを送る機会が増えるかもしれません。このような状況で使える、英文メールの定番表現を紹介します。
フォーマル、カジュアルそれぞれの表現を紹介していくので、シチュエーションにあわせて使ってみてください。
■要件を的確に伝える「タイトルづくり」
はじめに、件名はシンプルでわかりやすいものにしましょう。具体的には、一文で8語以内にするのがおすすめです。
・フォーマルな件名
Thank You and Farewell (感謝とお別れ)
お別れメールでも定番のタイトルです。日本語での「今までありがとうございました」に最も近いニュアンスです。
Goodbye and Gratitude (さようなら、ありがとう)
Goodbyeを一目見ただけで、お別れメールだと分かります。gratitude は「本当にありがとうございました」のような丁寧な感謝の表現です。
・カジュアルな件名
It's Time to Say Goodbye! (お別れの時が来ました!)
同期など、比較的親しい間柄で使用される件名です。It's Time to ~は「~する頃ですね」というフレーズです。It's time to go to bed.「もう寝る時間ですよ」と、親が子どもに言う場面をテレビや映画で耳にした人も少なくないはずです。
See You Around! (またどこかで!)
お別れの場面では、See you later.というフレーズをよく耳にします。laterの場合は、「またすぐ後で」というニュアンスですが、See You Aroundにすることで、「いつかは分からないけど、またどこかで」といった意味合いを出すことができます。
■出だしが肝心! 「メールの書き出し」
メールの書き出しは、ある程度決めておくといいでしょう。日本語メールでいう「お世話になっております」の部分です。
・フォーマルな書き出し
Dear (相手の名前),
I hope this email finds you well. I am writing to let you know that my time here is coming to an end.
(このメールがあなたに届くことを願っています。私がここで過ごした時間が終わりに近づいていることをお知らせさせてください)
直訳すると堅い日本語に聞こえますが、ビジネス英語としては決してそんなことはありません。
I hope this email finds you well. は、ビジネスメールで頻繁に目にする表現です。次の、I am writing to let you know that は、お別れのメールだけでなく、普段のメールで要件を伝えるときの定番フレーズでもあります。let you know ~「~をお知らせします」は、口語でもよく使用されるので、ぜひ覚えておきましょう。
また、「終わります」を、単に end とせず、is coming to an end とすることで、よりフォーマルな印象を与えることができます。
・カジュアルな書き出し
Hi (相手の名前),
I just wanted to take a moment to say goodbye to you. It's been an amazing experience working with you.
(この場を借りて、お別れを言わせてください。あなたとの仕事は素晴らしい経験でした)
I just wanted to take a moment to ~は「~するお時間をいただけませんか?」という定番表現で、非常によく使われるので覚えておくとよいでしょう。an amazing experience は直訳すると「驚くべきほどの素晴らしい経験」となり、感謝を表す場面でよく使用する表現です。
■結びはどうする? 使える「文末表現」
英語メールの締めの言葉にもいくつかありますが、代表的なものは次の通りです。
・フォーマルな締めの言葉
Yours faithfully,
宛名が Dear の場合によく使用されます。
Respectfully,
目上の人やかしこまったビジネスシーンで見かけます。
・カジュアルな締めの言葉
Cheers,
親しい関係の同僚向けです。
Take care,
とてもフレンドリーな印象を与えます。
■別れの英文メールづくり"で重要なポイント"
最後に、別れ際に送る英文のビジネスメールで大切なことを3点紹介します。
1. 感謝の気持ちを伝える
お別れの理由がどのようなことであれ、感謝の気持ちはしっかり伝えましょう。
I sincerely appreciate all the support and guidance you have given me.
(あなたからのあらゆるサポートとご指導に心から感謝しています)
2.前向きなトーンを意識する
不本意な退職や異動などもあるかもしれませんが、文面上はポジティブなメッセージを心がけましょう。
I have truly enjoyed working with such a great team.
(このような素晴らしいチームで仕事ができて本当に楽しかったです)
3. 今後の連絡先を共有する
職場が変わる場合などでは、今までの職場のメールアドレスなどが使用できない場合があります。連絡を続けたい場合は、個人のメールアドレスの情報を伝えましょう。
Please feel free to keep in touch with me via email at (メールアドレス).
(こちらのアドレスにお気軽にご連絡ください)
ここで伝えたポイントをもとに、ぜひ英語であなたの気持ちをつづってみてください。