HEROZは、2025年2月26日(水)に「将棋ウォーズ」において、新対局モード「スプリント」をリリースした。まずはプレミアム会員向けに先行公開し、今後は通常会員向けにも順次公開予定とのこと。
「スプリント」は、中終盤の互角局面から対局が始まる全力勝負モードである。将棋AI「棋神」が、10億局の棋譜データから中終盤の互角に近い形勢の局面を抽出し、対局開始時点で均衡した中終盤戦が体験できる。
「スプリント」モードの開発背景
近年、研究の深化により序盤の定跡が洗練され、昔よく指されていた戦法が次第に消え、「こう指さなければならない」という息苦しさを感じることが少なくないのではないだろうか。
HEROZでは、これまでに指された累計10億局以上の対局データを活用し、将棋の新たな可能性を広げる方法を模索してきた。より自由に、楽しく、独創的な指し手を体験できる環境を提供したいという想いから、新対局モード「スプリント」を開発するに至った、とのこと。
「スプリント」モードの概要と特長
「スプリント」モードでは、「将棋ウォーズ」に搭載されているAI「棋神」が10億局の棋譜データをもとに、中終盤の互角に近い局面を選定し、初期局面として対局が開始される。これにより、序盤の定跡研究に縛られることなく、いきなりクライマックスの中終盤戦を楽しむことができる。
初心者~中級者の対局では、終盤に入る前に形勢が大きく開いてしまうことが多い。しかし、「スプリント」モードでは、普段の対局では味わうことが難しい互角の終盤戦を、手軽に体験できる。
また、上級者~高段者にとって、序盤は定跡によって鍛えやすいが、中終盤戦は応用力や戦術力が試される場面が多く、習得が難しい。「スプリント」では、毎局異なる局面から始まるため、予測不能な展開の中で鍛錬でき、意外性のある妙手に出会う機会も増える。
初心者から上級者まで、一期一会の対局を楽しめるのが本モードの特長である。HEROZでは、手軽に中終盤戦の緊張感と駆け引きを体験しながら、棋力向上を目指すことができる、としている。