まだ寒さの続くこれからの時期。休日には温泉に浸かってゆっくり過ごすのもいいですね。さて、「今年はどの温泉へ行こう」と迷ったら、少し変わったユニークな温泉を訪れてみるのはいかがでしょうか。今回は、兵庫県の旅館の中から、特徴的な仕様の温泉・客室を4つ厳選しました。いずれも独特な世界観を楽しめる温泉や客室となっていますので、ぜひチェックしてみてください。

世界初のツリーハウス温泉「有馬山叢 御所別墅」

まずはじめにご紹介するのは、世界初(2022年4月26日時点、御所別墅調べ)の烏巣型ツリーハウス温泉露天風呂「コルボ・デ・オウロ」。「有馬山叢 御所別墅」にあるツリーハウス温泉は、緑豊かな有馬清水エリアの自然に浸りながら有馬温泉の金泉を楽しめる、これまでにない温泉です。

「コルボ・デ・オウロ(金の烏)」の名を冠するこの露天風呂は、御所別墅に10あるスイートルームのうちの1室に併設されています。

烏の巣を構成する細やかな造形は、有馬温泉を発見した「三羽のカラスの神話」に由来するのだとか。日本最古の歴史書「古事記」によると、有馬温泉は、三羽のカラスが神秘の泉で傷を癒すのを、"癒しの神"と"創造の神"の2神が見つけたことが始まりであったとされています。神話に由来する温泉に浸かりながら、時間を忘れてゆっくりと日々の疲れを癒したいですね。

なお、「コルボ・デ・オウロ」は有馬清水の自然を楽しむ設えの性質上、屋根がありません。大雨や台風の場合は利用しにくいため、2泊以上の宿泊予約がおすすめです。

<有馬山叢 御所別墅>
住所: 兵庫県神戸市北区有馬町958
温泉名: 烏巣型ツリーハウス温泉露天風呂「コルボ・デ・オウロ」
定員(温泉): 2名
※安全上の理由から子どもの利用は不可

黒毛和牛(但馬牛)のコンセプトルーム「但馬牛極みの宿 小宿 縁」

次にご紹介するのは、牛肉好きにはたまらない!? 全国初の黒毛和牛(但馬牛)がコンセプトのお部屋です。「但馬牛極みの宿 小宿 縁」にあるプレミア和洋室302号室は、部屋の入り口から但馬牛を感じられる特別室。

この牛の模型は、実際の但馬牛の写真を100枚以上撮影し、USJなどでも模型を手掛ける職人に上田畜産監修のもと作成してもらった本格的なものです。

その他にも但馬牛を感じられるポイントが散りばめられているという楽しいお部屋で、ゆっくりと過ごしてみてはいかがでしょうか。

<但馬牛極みの宿 小宿 縁>
住所: 兵庫県豊岡市城崎町湯島219
部屋名: プレミア和洋室302号室「但馬牛コンセプトルーム」
プラン: 1泊2食 2名一室利用 一人あたり3万3,000円~

桜型の露天風呂付きファミリースイート「神戸有馬温泉 元湯 龍泉閣」

次にご紹介するのは、子どもとの宿泊に嬉しい「神戸有馬温泉 元湯 龍泉閣」のお部屋。桜型自家金泉露天風呂付き客室<ファミリースイート>「はな」では、家族で有馬温泉の金泉をゆっくりと楽しめます。

この客室名は、新しい生命の誕生を祝福し、家族の記念旅行をさらに華やかにしたいという思いから付けられました。子どもが生まれて初めての温泉旅行や、人生の節目を家族で祝う記念日などにも利用したい一室です。

部屋の広さは101平米で室内に段差はないため、子どもや高齢の方にも安心。室内は戸襖で二間に区切ることができるため、三世代旅行やグループ旅行などでも利用しやすくなっています。また、子連れのファミリーに特に嬉しいのが、すべり台2本付きキッズロフト。ロフトには小さな子どもでも安全な壁掛け玩具も付いており、こちらで遊ぶこともできます。

客室専用露天風呂は、世界初の桜の花びら型の浴槽です。20種類以上の効能のある「金泉」に入りながら、日ごろの疲れを癒したいですね。この客室には小さな子どもと宿泊するのに必要な電気ポットや汚物用ゴミ箱なども完備されていて便利で快適。大人も子どもも楽しめる<ファミリースイート>「はな」、家族旅行で一度は訪れてみたいものです。

<神戸有馬温泉 元湯 龍泉閣>
住所: 兵庫県神戸市北区有馬町ウツギ谷1663
部屋名: 【禁煙】桜型自家金泉露天風呂付き客室<ファミリースイート>「はな」
定員: 2~6名
料金: 1人5万9,400円~(2名1室利用・食事無しプランの場合、サービス料込・入湯税別)

地元の和紙の部屋「但馬屋」

最後にご紹介するのは、兵庫県にある名塩和紙と、綾部の和紙職人によって作られた和紙を、壁や天井にふんだんに使った「但馬屋」のお部屋です。「癒し」をテーマにした12室のゲストルームは、その他にも土壁や古木、竹、炭など日本古来から使われている素材を多く用いています。

宿泊する部屋の指定はできませんが、それぞれの部屋は趣が異なりますので、どの部屋になるかは但馬屋に泊まる楽しみの一つとなりそうです。写真は5番「粋ごころ」というお部屋です。

なお、但馬屋は『サクラクオリティAn ESG Practice』(サクラクオリティグリーン)の3御衣黄ザクラの認証を取得しています。「サクラクオリティ」とは、国際的な認証機関により、世界的な基準をクリアしたという評価を受け、日本的なSDGs対応を徹底し「持続可能な宿」として日々取り組んでいる施設として認められた宿に与えられる認証マークです。

兵庫県の旅館では、但馬屋が初の認定になるのだとか。持続可能な取り組みにも力を入れる宿で、自然のぬくもりを感じながら過ごすのもいいですね。

<但馬屋>
住所: 兵庫県城崎温泉湯島453
料金: 料理内容によっての設定、シーズンで料金が異なる
・11月6日~3月31日(カニシーズン1泊2食1名あたり)3万5,000円(税別)~+入湯税(150円) 入浴料(280円)
・4月1日~11月5日(通常の会席1泊2食1名あたり)2万2,000円(税別)~+入湯税(150円) 入浴料(280円)