2025年度後期のNHK連続テレビ小説『ばけばけ』のヒロインに決定し、注目を集めている俳優の高石あかり(高ははしごだか)。TBS系日曜劇場『御上先生』(1月19日スタート、毎週日曜21:00~)でGP帯初レギュラー出演、1月31日には映画『遺書、公開。』も控えるなど、今年はさらなる飛躍の年になりそうだ。高石にインタビューし、『御上先生』『遺書、公開。』への出演の感想や学園モノのやりがいを聞いた。

  • 高石あかり

    高石あかり 撮影:蔦野裕

――『御上先生』は、東大卒のエリート文科省官僚の御上孝(松坂桃李)が高3の担任教師になり、令和の時代を生きる18歳の高校生を導きながら、権力に立ち向かっていく大逆転教育再生ストーリー。高石さんは、真面目で育ちが良く、成績優秀で友達思いな千木良遥を演じられますが、撮影はいかがですか?

皆さんの熱量をひしひしと感じながらお芝居させていただいています。現場はすごく和やかで、明るくて賑やかな現場ですが、扱っているものは日本の抱えている問題であり、ギャップがすごいなと思います。こんなに明るい現場から生み出されているんだって。

――ご自身にとって挑戦だなと感じていることを教えてください。

同世代の皆さんのお芝居を近くで感じられ、吸収し放題だなと。学びばかりで、そういう場に身を投じられていてうれしいですし、皆さんのお芝居を必死に受け取ることで新たなお芝居につながってくると思うので、お芝居のバトンをつないでいく感じで、受け取って次に渡すということをやっていけたらと思います。

  • 『御上先生』第1話の場面写真 (C)TBS

――序列がもたらす人間の本性を描いた映画『遺書、公開。』も学園モノですが、学園モノのやりがいというのは、やはり同世代の役者から刺激をもらえるというのが大きいのでしょうか。

そこはすごく大きいです。表現の仕方が人それぞれ全然違うので、その違いを感じるのも楽しいですし、その芝居を受け取る作業というか、リレーのバトンみたいな感覚は学園モノならではだなと思います。

――『遺書、公開。』への参加はご自身にとってどんな経験になりましたか?

よりお芝居にどっぷり浸かる撮影期間でした。『遺書、公開。』は、全員がお芝居で爆発していくのですが、1爆発したら次の人は2爆発しないといけなくて、それが積み重なって大きくなっていき、後半の人たちはもっと上を目指さないといけなくなって。監督がいい意味で全員に期待してくださっていたので、期待に応えたいという思いもあり、いい緊張感とプレッシャーを感じながらお芝居できるというのはすごくありがたかったです。

――お芝居で爆発するというのは、感情をさらけ出す演技ということでしょうか。

そうですね。爆発させるためには、その前に絶対に静けさが必要で、強弱もすごく大切だなと。そういうことを考える時間も楽しかったです。

――高石さんの新しい演技が見られそうですね。

演じた御門凛奈という役は、自分としては初めての爆発の仕方で、あまり深くはお話しできないですが、今までとは違った一面を見ていただけるかなと。そこをお見せする恐怖が少しあって、どう受け取られるか怖いです(笑)

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――『御上先生』の話に戻りますが、主演の松坂桃李との共演はいかがですか?

すごくフレンドリーにスタッフの方や生徒の皆さんと関わりを持たれていますが、撮影に入った瞬間の緊張感の張り巡らせ方がすごいですし、すごく長いセリフがたくさんあるのに一切NGを出さないんです。そんなすごすぎる一面を感じながらお芝居に向き合えているというのはうれしいことだなと思います。

――今年は『ばけばけ』でご自身も座長を務められますが、松坂さんの姿から学んでいることを教えてください。

松坂さんはお芝居で見せていくというか、背中で語るような部分があるのと思うので、そういうところはすごく学んでいきたいなと思います。

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■高石あかり
2002年12月19日生まれ。宮崎県出身。2019年より俳優としての活動を本格化。映画『ベイビーわるきゅーれ』(21)で映画初主演を果たし、2023年に『わたしの幸せな結婚』『ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー』などでの演技が評価され第15回TAMA映画賞 最優秀新進女優賞を受賞。2025年度後期のNHK連続テレビ小説『ばけばけ』でヒロインを務める。TBS系日曜劇場『御上先生』(1月19日スタート)でGP帯初レギュラー出演。映画『遺書、公開。』が1月31日公開。MBS/TBSドラマイムズ『アポロの歌』(2月18日スタート)でW主演を務めるほか、映画『ゴーストキラー』(2025年公開)で映画単独初主演を果たす。