三井不動産と東日本電信電話(NTT東日本)は1月より、三井不動産が事業推進している東京ミッドタウン八重洲4・5階において、ローカル5Gを活用した大規模複合施設向けデジタルツインの実証実験を開始した。

  • 東京ミッドタウン八重洲におけるローカル5Gを活用したサービス提供 概念図

デジタルツインとは、リアルタイムで収集するデータを基に、仮想空間(デジタル)に現実世界と双子(ツイン)のようによく似た世界を再現・構築するテクノロジーで、さまざまな分野における活用が期待されている。

  • 実証実験のデジタルツインにより再現された東京ミッドタウン八重洲5階の空間イメージ

高速大容量伝送が可能なローカル5G環境下では、膨大な画像データを素早く処理することで、高精細な三次元点群データと画像データを組み合わせたデジタルツインを短時間でクラウド上に構築することができる。デジタルツインはスマートフォンなどによる簡易な更新が可能で、VPS(Visual Positioning System = 画像情報を利用した位置特定システム)を利用した位置測位も可能。そのため、GPSの電波が届きにくい屋内でも精度の高い位置特定が可能となり、さまざまな場面での活用が期待できる。

今回の実証実験では、デジタルツインのマルチサービス活用における構築方法や更新性、拡張していく場合の課題などの整理・解決をはかる。具体的には、三次元点群データと画像データを組み合わせたデジタルツインをクラウド上に構築し、施設内のデリバリーロボットやARナビゲーション・プロモーション等のマルチサービスへの活用など。DXを活用した施設運営を一層推進していく。

  • ARナビゲーション 利用イメージ