パーソルイノベーションは11月27日、「副業実態とキャリアに関する調査」の結果を発表した。調査は10月4日~11日、40歳以上(ミドルシニア)の会社員658人を対象にインターネットで行われた。
調査によると、ミドルシニアの会社員のうち、40代以降に「副業を実施したことがある」人は22.3%。
なぜ、40代以降で副業を行っているのかを聞いたところ、「経済的な不安の解消」(38.8%)、「副業への興味があった」(34.5%)、「時間に余裕があった」「副業を通じたやりがいの獲得」(ともに18.0%)が上位に。中には「若い頃から継続している」という人も見受けられ、30代までに副業が習慣化している人もいるよう。
次に、40代以降の副業経験がある回答者に、「副業を実施してよかったこと」を教えてもらったところ、「経済的な不安が軽減された」(32.4%)が最も多く、次いで「気分転換になった」(26.6%)、「想像していたより楽しかった」(17.3%)という結果に。
役職別でみると、一般社員クラスでは「想像していたよりも高い報酬を得ることができた」(75.0%)、主任・係長クラスでは「リーダーシップを意識するようになった」(75.0%)、課長クラスでは「現職でのモチベーションが向上した」(38.5%)、部長クラスでは「人脈が拡がった」(26.3%)、本部長・事業部長クラスでは「所属する企業の強みや弱みを理解することができた」(33.3%)がそれぞれ最多に。役職が上がるにつれ、本業への好影響が出ている人が多い傾向が見てとれた。
続いて、「副業を実施した際に苦労したこと」について尋ねたところ、27.3%が「特に苦労したことがない」ことが明らかに。
一方、苦労したことがある人では、「能力不足や勉強不足を感じた」(18.0%)や、「本業が忙しく、副業先の業務に十分な時間をさけなかった」(12.9%)、「副業が想像よりも忙しく、本業との両立に苦労した」(12.2%)といった苦労をした人が多かった。
最後に、「副業以外で自身のキャリアのために行っていること」について聞いたところ、40代以降の副業経験がある回答者では、「越境学習を目的とした社内・グループ内ヘの異動」(78.6%)、「海外留学・駐在」(70.0%)、「越境学習を目的とした他企業への出向」(64.3%)が上位に。ミドルシニアの副業経験者は、自身のキャリアのために副業以外の取り組みにも積極的である傾向がうかがえた。