レタスってどんな野菜?

レタスって?

レタスは、シャキシャキとした食感が魅力の野菜で、キク科アキノノゲシ属に属する一年草または二年草です。原産地は地中海沿岸や西アジアで、昔から食用として親しまれてきました。日本では、和名の「チシャ」とも呼ばれますが、一般的には「レタス」の名で広く知られています。

また、レタスは栄養面でも優れた食材であり、以下の栄養素が含まれます。

ビタミンC

レタスに含まれるビタミンCは、美肌や健康維持に欠かせない栄養素です。ビタミンCはコラーゲンの生成に関わり、肌のシミやシワを予防する働きがあります。また、強い抗酸化作用を持ち、体内の活性酸素を抑制して動脈硬化や老化を防ぐ効果も期待できます。更に、免疫力を高め、風邪やストレスから体を守る役割も果たします。レタスは生で食べるとビタミンCを効率的に摂取でき、日々の健康に役立ちます。

ビタミンE

ビタミンEは、レタスに含まれる抗酸化作用の強い栄養素で、体を酸化ストレスから守り、老化を遅らせる効果が期待できます。特に、シミやしわの予防、動脈硬化の防止など、美容と健康に重要な役割を果たします。更に、ビタミンEは血行を促進し、冷え性の改善や血流を良くする働きもあります。油と一緒に摂取することで吸収が高まるため、レタスサラダにはオイル系のドレッシングを加えると効果的です。

カリウム

レタスに豊富に含まれるカリウムは、体の水分バランスを調整し、余分なナトリウムを排出する働きがあります。これにより、高血圧の予防やむくみの改善に効果的です。特に、塩分を多く取りがちな現代の食生活において、カリウムの摂取は重要です。レタスはカロリーが低い上に手軽にカリウムを摂取できるため、日々の食事に取り入れることで、健康維持や体内のバランスを整えるサポートとなります。

食物繊維

レタスには、不溶性と水溶性の食物繊維がバランス良く含まれています。不溶性食物繊維は腸の蠕動(ぜんどう)運動を促進し、便通を改善する効果があり、便秘の解消に役立ちます。一方、水溶性食物繊維は、血糖値の急上昇を抑える働きがあり、糖尿病予防にも貢献します。更に、腸内の有害物質を体外へ排出する効果も期待できるため、レタスを食べることで腸内環境を整え、生活習慣病予防にも効果を発揮します。

レタスの使い方

レタスは、さまざまな料理に使える野菜です。特にサラダに加えると、他の野菜の味を引き立ててくれます。レタスを選ぶ際は、葉にハリがあり、みずみずしく軽いものを選ぶと良いでしょう。切り口が白く、巻きがふんわりとしているものは新鮮な証拠です。保存する際は、ビニール袋に包んで冷蔵庫の野菜室に入れると鮮度を保てます。

レタスは大きく4種類に分かれる

レタスには主に4つの種類があります。まず玉レタスは、一般的にサラダなどに使われるシャキシャキとした食感の品種です。葉レタス(リーフレタス)は、結球せず葉が広がるタイプで、サニーレタスが代表格。次にロメインレタスは、背が高い白菜のような形をしており、立ちレタスと呼ぶこともあります。最後に茎レタスは、茎を食べる珍しいタイプで、炒め物や漬物に適しています。用途や調理法に合わせて、お好みのレタスを選んでみてください。

玉レタスの品種6選

玉レタスの種類

シスコ

シスコは、冬どりに適した玉レタスの定番品種で、シャキシャキした食感が特徴のクリスプヘッド型のレタスです。低温結球性に優れているため、寒い時期でも育てやすい品種です。耐寒性に優れ、玉の形も整いやすいので、見た目以上の重量感があります。
葉は内部までよく緑色に着色し、肉質は厚く、歯切れが良いです。日持ちも良いため、長くおいしく楽しめます。シスコは育てやすい品種なので、家庭菜園初心者にもぴったりです。
旬の時期は秋から冬にかけてで、特に12月〜2月頃が美味しさのピークです。

サラダ菜(バターヘッド)

サラダ菜は、柔らかくてしっとりした葉が特徴のバターヘッド型レタスです。一般的なレタスに比べて緑色が濃く、ほんのりと甘みがあり、滑らかな食感が楽しめます。購入の際は、緑が濃くてみずみずしいものを選びましょう。サラダ菜は一年を通じて手に入りやすいですが、旬は5月〜6月頃と9月〜10月頃です。

ステディ

ステディは、全国のレタス産地で長年愛されている品種です。大玉で、柔らかい食感が特徴です。また、病気に強いだけでなく、葉が厚く、球の内の葉が濃い緑色になる見た目にも美しいレタスです。
栽培適応幅が広く、春・秋の涼しい時期を中心に、幅広い気候条件で安定した収穫が可能です。ステディの旬は春と秋の2回で、特に春先の3月〜4月と秋の9月〜10月においしさのピークを迎えます。

ゼニトルダー

ゼニトルダーは、外葉が大きく、葉色は濃い緑色で、葉が厚いのが特徴のレタスです。見た目が美しいだけでなく、玉揃いも非常に良いです。加えて、べと病にかかりにくく栽培が比較的容易なため、農家だけでなく家庭菜園でも人気があります。
旬の時期は春で、特に3月〜4月にかけてが収穫の最盛期です。

サウザー

サウザーは、初夏から秋まで幅広く栽培できる晩抽性(トウ立ちが遅い)の早生品種で、濃い緑色のツヤのある扁円球が特徴です。旬の時期は2月〜4月と8月と2回あります。

フリフリッカー

フリフリッカーは、結球性に優れ、鮮やかな緑色の大玉が特徴のレタス品種です。葉は柔らかく甘みがあり、サラダやサンドイッチに最適です。旬の時期は、10月〜12月頃です。

葉レタス(リーフレタス)の品種8選

葉レタス(リーフレタス)の種類

サニーレタス

サニーレタスは、葉先が濃い赤紫色で縮れた形が特徴的なリーフレタスです。柔らかくふんわりとした葉はクセがなく、苦味も少ないため、幅広い料理に使えます。旬の時期は主に初夏から秋で、特に5月〜9月にかけて収穫量が増えますが、耐暑性品種やハウス栽培により一年中出回る便利な野菜です。

ファンシーグリーン

ファンシーグリーンは、中原採種場で開発された水耕栽培向きのリーフレタスで、その濃い緑色の葉はとても柔らかく、ちりめん状の表面と細かい葉先の刻みが特徴です。葉数が多く、ボリューム感があり、サラダの主役としても活躍します。特に水耕栽培に適しており、栽培が容易で、初心者でも奇麗に育てられるのが魅力です。
ファンシーグリーンの旬は特に限定されておらず、水耕栽培であれば一年中安定して収穫可能です。

サンブライト

サンブライトは、耐暑性に優れ、高温期でも美しい色合いを保つ改良されたサニーレタスの品種です。葉は柔らかく、ツヤのある緑と鮮やかな赤のグラデーションが特徴で、葉面のカールはやや細かくなっています。
サンブライトの旬は、一般的な栽培であれば4月〜7月が適期とされています。しかし、温室栽培や水耕栽培を行うことで、一年を通して安定した収穫が可能です。

フレアルージュ

フレアルージュは、葉先の鮮やかな濃赤色と株元の鮮緑色の美しいコントラストが特徴的なレッドリーフレタスです。トウ立ちしにくく、高温期を中心に幅広い気候条件で安定して栽培できます。
フレアルージュの旬は、一般的に高温期を中心とした8月〜9月が最適ですが、トウ立ちしにくいので、春や秋の移行期にも安定した収穫が可能です。

グリーンウエーブ

グリーンウエーブは、濃い緑色の葉が特徴的なグリーンリーフレタスで、サニーレタスと並んで人気のあるリーフ系レタスの一種です。草勢が旺盛で、栽培が比較的容易なため、初心者にもおすすめです。立性で葉の数が多く、表面には程良いウエーブが入っており、見た目も美しいです。葉は柔らかで、クセのない味わいはサラダやサンドイッチにぴったり。
収穫は早めに行うと鮮度を保てるので、葉がしおれる前に収穫することが重要です。旬は7月〜8月頃です。

レッドファイヤー

レッドファイヤーは、立性で幅広い葉が特徴的なサニーレタスで、赤色と緑色のコントラストが美しい品種です。葉は薄く柔らかで、苦味が少なく食べやすいので、サラダに彩りを加えるのにぴったりです。日に当たるほど鮮やかな赤色が発色し、見た目も美しくなります。

レッドファイヤーの旬は、2月上旬〜4月上旬、8月中旬〜9月中旬頃です。

チマサンチュ

チマサンチュは、焼肉を巻いて食べるのに最適なレタスです。光沢のある濃い緑色の葉は柔らかく、しなやかな食感が特徴です。葉を1枚ずつかき取って長期間収穫できるため、家庭菜園にも向いており、プランターでも簡単に育てられます。ビタミンAやCを豊富に含み、栄養価が高いのも魅力です。焼肉やサラダに加えるだけでなく、野菜ジュースにしてもおいしく楽しめます。旬の時期は特に限られず、極寒期を除けば一年を通して育成可能です。

カルビー(レッド・グリーン)

カルビー(レッド・グリーン)は、鮮やかな色合いとシャキッとした食感が特徴のリーフレタスです。立性で葉は長卵形です。レッドタイプは濃い緑色の上に赤銅色が重なった美しい葉色で、グリーンタイプは鮮やかな緑色でシワが少ない葉と、見た目も楽しめます。葉が厚く歯切れが良いため、焼肉を巻くのに最適です。耐暑性が強いので夏場でも栽培しやすい上に、長期間の収穫が可能です。水耕栽培では温度管理を適切に行えば、周年栽培もできます。旬の時期に特別な制限はなく、春から秋まで栽培しやすい品種です。

ロメインレタスの品種5選

ロメインレタスの種類

コスレタス

コスレタスは、白菜にも似た見た目の半結球型のロメインレタスで、葉が長楕円形をしているのが特徴です。そのままロメインレタスとよばれることもあります。
葉の色は外葉が深い緑色で苦味があり、内葉は淡い緑色で甘みがあり、葉脈がシャキシャキしているため、食べる場所によって異なる味わいが楽しめます。葉が厚くて軸が太いので食べ応えがあり、ほんのりした苦味と風味が魅力です。

コスレタスの旬は、3月〜7月と9月〜11月にかけてで、この時期には市場でも新鮮なものが出回ります。葉色が鮮やかでハリがあり、切り口が乾燥していないものを選びましょう。

レッドロメイン

レッドロメインは、鮮やかな赤色が特徴のロメインレタスの一種です。葉の色は日に当たる部分は濃い赤色に、当たらない部分は緑色になるため、外葉を外した際に見える赤と緑のコントラストがとても美しいです。葉が厚く、軸が太いためしっかりとした歯ごたえがあり、パリッとした食感を楽しむことができます。
レッドロメインの旬は、3月〜7月と9月〜11月にかけてです。

ロマリア

ロマリアは、タキイ種苗が開発したロメインレタスで、肉厚な葉とシャキシャキとした歯ごたえが特徴です。葉はしっかりとした緑色で艶があり、芯にはほのかな甘みが、外葉には適度な苦味があります。玉レタスに比べると葉が立ち上がっていて、ボリューム感があるため、サラダやシーザーサラダのメイン素材として人気です。

旬の時期は、4月〜5月、そして10月〜11月が中心です。

晩抽ロマリア

晩抽ロマリアは、高温期でも栽培しやすい晩抽(ばんちゅう)性のロメインレタスです。外観は、しっかりとした立性で、葉は肉厚で深い緑色をしており、艶があります。軸の部分には甘みがあり、外葉はほのかな苦みとパリッとした歯ごたえが特徴です。

旬の時期は、7月、そして10月〜11月が中心です。

スプラッシュ1号

スプラッシュ1号は、高温期の栽培に適した晩抽性のロメインレタスです。草丈はやや高く、株の広がりも良好で、濃い緑色の厚い葉が特徴です。歯切れが良く、ほのかな甘みがあり、食味が非常に優れています。悪天候や出荷時の荷傷みにも強いため、流通面でも安心して扱えます。

旬の時期は、5月〜6月、または10月〜11月頃です。

茎レタスの品種1選

茎レタスの種類

ケルン

ケルンは、茎を食べるレタス「茎レタス」として知られるユニークな野菜です。茎は太く、直径3~5センチ、長さ30センチ前後まで成長し、収穫時には節間がそろってしっかりとした姿になります。柳葉のような淡緑色の葉は、わずかに縮みがあり、上部の若い葉はみずみずしくサラダに適しています。
茎の部分はコリコリとした食感とほのかな甘みが特徴なので、炒め物にするとシャキシャキ感が引き立ち、豚肉や鶏肉と相性抜群です。また、薄切りにして塩や酢で漬ければ爽やかな漬物に仕上がります。若い葉や皮をむいた茎はそのままサラダにも使え、みずみずしい食感が楽しめます。
耐暑性・耐寒性に優れ、家庭菜園でも育てやすいのが特徴です。夏まきの際は発芽しにくいため涼しい場所での管理が必要ですが、適切な温度管理をすれば元気に育ちます。
旬の時期は、5月〜6月、そして10月〜12月が中心です。

まとめ

今回は、20種類のレタスを4つのカテゴリーに分けて詳しく解説しました。レタスは見た目や食感、栄養価がそれぞれ異なり、選ぶ楽しさや調理方法の幅広さが魅力の野菜です。旬の時期を知ることで、より新鮮でおいしいレタスを味わうことができるので、季節ごとの楽しみ方も広がります。ぜひ、今回の情報を参考に、お気に入りのレタスを見つけてみてくださいね。