新井監督の“構想外”…?広島、戦力外候補となりそうな6人。来季の契約が危…

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 熾烈な争いが繰り広げられるプロ野球の世界では、十分な結果を残すことができなければ、必然的に厳しい立場となる。そんな中、2024年もレギュラーシーズンが終了。来季の契約にも注目が集まる時期となった。そこで今回は、今オフの戦力外通告が懸念される広島東洋カープの選手を紹介したい。

 

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田中広輔

投打:右投左打
身長/体重:171cm/85kg
生年月日:1989年7月3日
経歴:東海大相模高 - 東海大 - JR東日本
ドラフト:2013年ドラフト3位
 
 広島東洋カープのリーグ3連覇を支える存在だった田中広輔。ただ、現在は出場機会が減っており、厳しい状況となっている。
 
 東海大相模高、東海大では菅野智之(現:巨人)とともにプレー。その後は社会人野球の名門・JR東日本に進み、2013年ドラフト会議で広島から3位指名を受けた。
 

 
 即戦力として期待された田中は、プロ1年目からその期待に応えた。同年は8月から遊撃のレギュラーに定着し、110試合の出場で打率.292(規定未満)、9本塁打、34打点、10盗塁と走攻守で活躍した。
 
 プロ3年目の2016年からは「1番・遊撃」に定着し、”タナキクマル”の一角としてチームを牽引。翌2017年は全143試合に出場し、打率.290、35盗塁、出塁率.398の活躍で最多盗塁と最高出塁率、ベストナインのタイトルを獲得した。
 
 2016年から2018年までのリーグ3連覇を支えるリードオフマンとして、広島の一時代を築いた。
 
 しかし、若手の小園海斗が台頭してきたこともあり、近年は出場機会が減少。今季も代打や守備固めでの出場が中心となり、66試合の出場で打率.156、2本塁打、7打点、1盗塁の成績に終わった。
 
 チーム再建を図る上で、ベテランの立場が苦しいものとなっている。






高橋昂也

投打:左投左打
身長/体重:182cm/95kg
生年月日:1998年9月27日
経歴:花咲徳栄高
ドラフト:2016年ドラフト2位
 
 今季は最終盤に一軍のマウンドに立った高橋昂也。だが、厳しい立場であるのに変わりはないだろう。
 
 花咲徳栄高では、甲子園に計3回出場。特に3年夏は埼玉県大会で無双状態のピッチングを披露。37イニング無失点という抜群の安定感を示した。
 

 
 高校世代の日本代表も経験し、「高校ビッグ3」と評価された高橋は、ドラフト2位で広島東洋カープに入団した。
 
 プロ1年目からファームで7試合に登板し、防御率1.29の好成績をマーク。プロ2年目の2018年には一軍デビュー。同年6月28日の巨人戦では、菅野智之に投げ勝ってプロ初勝利をマーク。一方、防御率は9.43と思わしくない数字に終わった。
 
 そんな中、2019年に左肘関節内側側副靱帯再建術・尺骨神経剥離術(通称:トミー・ジョン手術)を敢行。それでも、2021年は一軍で15試合に登板して5勝を挙げるなど、奮闘していた。
 
 昨季まで2年続けて一軍登板を果たせていなかったが、今季は10月5日のヤクルト戦で3年ぶりに一軍のマウンドに帰還。ストレートとカットボールを駆使し、1イニングを三者凡退に抑えてプロ初セーブを挙げた。
 
 今季、最後の最後でアピールした高橋。果たして、来季も広島のユニフォームを着ることができるだろうか。







戸根千明

投打:左投左打
身長/体重:174cm/102kg
生年月日:1992年10月17日
経歴:石見智翠館高 -日本大
ドラフト:2014年ドラフト2位
 
 プロ10年目となる戸根千明は、今季限りでの戦力外通告を受けた。
 
 石見智翠館高で2年夏からエースナンバーを背負い、打っては高校通算37本塁打。卒業後は日本大で活躍を続けると、ドラフト指名候補との評価通り、巨人にドラフト2位で入団した。
 

 
 プロではルーキーイヤーから46試合に登板し、防御率2.88をマークするなど、即戦力の活躍を見せた。
 
 翌年は42試合に登板したが、防御率4.50と物足りない数字に。その後は登板機会が減少し、2022年オフに現役ドラフトで広島東洋カープに移籍した。
 
 移籍初年度は、24試合登板で1勝0敗5ホールド、防御率4.64と前年を上回る成績を残し、復活の兆しを見せた。
 
 しかし今季は、開幕一軍を逃し、ファーム暮らしの1年に。二軍でも16試合登板、防御率10.43と大きく低迷した。
 
 結局一軍昇格は果たせず、シーズン終了後に戦力外通告。今後の去就が注目されている。






中村奨成

投打:右投右打
身長/体重:181cm/84kg
生年月日:1999年6月6日
経歴:広陵高
ドラフト:2017年ドラフト1位
 
 夏の甲子園で衝撃的な活躍を見せてから7年、プロでは伸び悩んでいる中村奨成。今シーズンもブレイクには至らなかった。
 
 広陵高で正捕手の座を掴み取り、高校最後の夏は甲子園で大活躍。1大会の最多記録となる6本塁打を放つなど、数々の記録を打ち立てた。
 

 
 ドラフト会議の歴史でも初となる高校生捕手の競合の末、広島東洋カープにドラフト1位で入団した中村奨。“打てる捕手”として将来を嘱望された。
 
 プロ4年目には一軍で39試合に出場し、打率.283、2本塁打、5打点、3盗塁をマーク。今後の飛躍が期待できるような成績を残した。
 
 しかし、一軍の壁は厚く、2022年以降は打率1割台で終えるシーズンとなっている。外野手登録となった今季は、一皮剥けた姿を見せたかったが、思うようにはいかなかった。
 
 8月に行われたDeNAとの3連戦では計5安打を記録するなどアピールしたが、その勢いを持続できず、30試合の出場で打率.145(69打数10安打)、1打点の数字に終わった。
 
 プロ7年目を終えた中村奨。ドラフト1位入団と期待値は高いものの、厳しい立場といえるだろう。







小林樹斗

投打:右投右打
身長/体重:182cm/88kg
生年月日:2003年1月16日
経歴:智弁和歌山高
ドラフト:2020年ドラフト4位
 
 智弁和歌山高から入団し、プロ4年目を迎えている小林樹斗。ここまでは結果を残せていないシーズンが続いている。
 
 名門・智弁和歌山高で1年春からベンチ入りしていた小林は、先発だけでなく、中継ぎやクローザーの役割も経験。ドラフトでは広島東洋カープから4位指名を受け、NPB入りの切符を手にした。
 

 
 プロ1年目は、2021年シーズン最終戦のヤクルト戦でプロ初登板初先発。投球内容は4回6失点となったが、村上宗隆から2三振を奪うなど、今後を期待させる投球を見せた。
 
 しかし、翌2022年6月に右肘を疲労骨折。同年はファームで8試合に登板して4勝0敗、防御率2.70の成績を収めていたものの、リハビリに時間を費やすこととなった。
 
 復帰した昨季は、ファームで16試合に登板し、防御率2.95と順調な回復ぶりを見せた。しかし、同年オフの秋季キャンプで再び右肘を疲労骨折し、骨移植手術を受けることに。
 
 今季は8月にファームで復帰したが、18試合のリリーフ登板で防御率5.30と苦しんだ。将来を期待された存在だけに、一刻も早く本来の力を取り戻したい。







内間拓馬

投打:右投右打
身長/体重:179cm/86kg
生年月日:1998年11月21日
経歴:宜野座高 - 亜細亜大
ドラフト:2020年ドラフト4位
 
 昨オフ、現役ドラフトで広島東洋カープに加入した内間拓馬。だが、一軍のマウンドに立つことができず、追い込まれている。
 
 亜細亜大では、威力のあるストレートを武器に1年秋のリーグ戦から登板。その後もスカウトからの評価を高め、ドラフト会議では東北楽天ゴールデンイーグルスから4位指名を受けた。
 

 
 ルーキーイヤーから一軍で11試合に登板し、防御率5.91ながらも、10回2/3を投げて16奪三振を記録。能力の一端を示した。
 
 しかし、翌2022年は一軍登板がわずか1試合に。また、ファームでも25試合のリリーフ登板で防御率5.40に終わり、25回を投げて21四死球を与えるなど課題が残った。
 
 昨季は、ついに一軍登板ゼロに終わった。ファームでも17試合の登板で防御率3.88、53回1/3を投げて33四死球を献上して課題を克服できず。昨オフの現役ドラフトで広島に移籍した。
 
 巻き返しを図る移籍初年度だったが、今季も一軍のマウンドに立つことはできず。ファームでは29試合にリリーフ登板するも、防御率4.00。チームの一軍ブルペンが充実していたこともあり、戦力に埋もれる形となった。
 
 大卒4年目とそろそろ一軍定着したい時期にあるが、2年連続で一軍登板ゼロという状況は、厳しい現実を物語っている。




 


 

 
【了】