自動でお湯を沸かしてくれる電気ケトル。短時間で沸かしてくれるだけでなく、好みの温度にできたり保温機能もあったりして、とっても便利ですよね。

しかし一方で、お子さんが「やけど」を負うなどの事故が問題となっており、こうした現状を受けて、このほど安全基準が見直されたのだとか。

【電気ケトル等の新安全基準】
こどもが触れた電気ケトルが転倒し、熱湯でやけどを負う等の事故が発生していることを踏まえ、安全基準が見直されました。
2026年6月以降に製造又は輸入される全ての製品に転倒流水対策が施されます。
お持ちのケトルは対策がなされていますか?
(@caa_kodomoより引用)

便利な電気ケトルですが、転倒により、実際にこんな事故が起きているそうです。

「キッチンにある移動式の台の上にケトルを置いていた。保護者がトイレに行っている間に、こどもが台を揺らしたところ、ケトルが倒れて熱湯を頭から浴び、頭と顔のほか、腕や胸にも熱傷を負った。5日間の通院が必要となった」(0歳10か月)

「50cmほどの高さの台に置いた電気ケトルでミルク用の湯を沸かし、いつもどおり冷ますために蓋を開け7~8分ほど置いていた。目を離した際に、ケトルが落下した音と泣き声がして駆けつけると、こどもが顔から肩にかけて熱傷を負っていた」(0歳9か月)


怖いですね。小さなお子さんが台を揺らしたりコードを引っ張ったりしないよう、ケトルの置き場所には十分注意しなければなりません。ペットによるいたずらも怖いですよね。

消費者庁によると、こうした事故を防ぐには「電源こードも含めて子どもの手の届かない場所に置くこと」「使用時はロックするなどの安全機能を活用し、蓋の閉め忘れや部品の劣化等にも注意すること」が大切なのだとか。

しかし、時に想定外の行動をとる子ども。どんなに注意していても不意にケトルが倒れてしまうことも考えられます。そこで、経済産業省において電気ケトル等に関する安全基準が見直され、「転倒流水対策」が義務付けられることに。

具体的には、「電気ケトル等が倒れても、その湯漏れが50ml以下に抑えられる」というもので、2026年6月以降は、この転倒流水試験に合格した製品だけが流通することになるのだとか。これは、日本で製造される電気ケトルはもちろんのこと、日本に輸入される製品に対しても適用されるそう。全く漏れないわけではありませんが、万が一の際に重症化を防ぐことができるというわけです。

実はすでに、転倒流水対策がなされた電気ケトルとして「Sマーク」が付されているものや、2021年1月に改正されたJIS規格を採用して製造されたものも販売されています。みなさんの電気ケトルはいかがでしょうか?

何かあってからでは遅い! 小さなお子さんやペットと暮らす家庭では、すぐにでも、転倒流水対策がなされた電気ケトルに切替えた方がいいかもしれませんね。