第一スマート少額短期保険は9月25日、「Z世代のキャラクター別チャレンジ意識調査」の結果を発表した。調査は2024年8月9日~8月10日、Z世代(15~27歳)の男女500名を対象にインターネットで行われた。
Z世代の約7割が「陰キャ」を自称、うち1割は"ファッション陰キャ"
Z世代を対象に、「自認する性格と、他人から見た性格」について尋ねたところ、69.2%が自称する性格を「陰キャ」(内向的)と回答した。自身を「陰キャ」と感じたシーンについては、「大人数の集まりで気疲れした時(77.5%)」、「人前で話す時(75.3%)」「大人数の前に立つ時(74.9%)」が上位にあがった。
陰キャを自称する人(n=346)のうち、他人からは陽キャ(外交的)と見られているが陰キャを自称する層(=ファッション陰キャ層)が10.8%ほど存在することも明らかになった。そのうえで、Z世代全体の31.6%が「陽キャとカテゴライズされる」ことに「抵抗がある」と判明。さらに、全体の半数に迫る49.0%が「自身を陽キャと明言することはリスク」と回答した。これらの結果から、Z世代は他人からの"安易な陽キャ認定"にリスクを感じており、自身の性格を周囲の評価以上に陰キャとする“ファッション陰キャ"層の存在など、全体的に陰キャでいることを好む傾向にあることが伺える。
Z世代による陰キャ的リスクマネジメント
全体を対象に、「陰キャを自称することで回避できるリスク」をシーン別(仕事・プライベート)に尋ねたところ、両シーンで「幹事やリーダー役をやらされる(仕事22.8%、プライベート15.6%)」「飲み会に誘われる(仕事18.8%、プライベート12.6%)」に回答が集まり、最も共感を得る結果となった。
なお、「陽キャにカテゴライズされることで不利になる場面」としては、仕事・プライベート共に「期待をされすぎてプレッシャーを感じる(仕事30.6%、プライベート16.0%)」「無理に社交的な行動を求められる(仕事21.6%、プライベート18.2%)」「交流がふえることでプライベートな時間や空間が侵害される(仕事19.6%、プライベート18.6%)」などの場面に回答が集まった。
さらに、「実際に性格を陽キャに取り繕ったことによる失敗談」からも、自身を陽キャと演出することのリスクが垣間見られる結果となった。
一方で、陰キャと判断されることにもネガティブな意見はあり、「陰キャであることで損をすること」を尋ねたところ、「人脈が広がりにくい(30.0%)」「コミュニケーション能力が低く見られる(26.8%)」「社交的な場に誘われづらい(21.4%)」などの懸念を感じている事も分かった。
自称陽キャと陰キャ、職場の交流人数は3倍もの開きが発生
自己認識のキャラクター別(陽キャn=154、陰キャn=346)に、「直近1ヵ月で会った友人の人数」を聞いたところ、「陽キャ平均4.1人、陰キャ平均5.0人」と、プライベートで直接友人に会う機会には差がない結果となった。
一方で、「職場でプライベートな話をした同僚・上司の人数」では「陽キャ17.5人、陰キャ5.7人」と、職場での交流においては約3倍の差が確認できた。
さらに、オンライン上での人との交流を示す「各種SNS上でのフォロワー数」を尋ねたところ、全てのSNS(X、Instagram、LINE、TikTok、BeReal)で陽キャの方がフォロワー数を多く抱えており、特にXとInstagramの300人以上フォロワーを抱える層に割合において、大きな差が開く結果となった。また、全てのSNSにおいて陰キャの方が利用率が低い傾向にあることが分かった。
陽キャと陰キャ、30代での個人年収とパートナーに求める年収の理想は?
同じくキャラクター別に、「30代になった時に目標とする個人年収およびパートナーに求める年収」を尋ねたところ、個人年収は「陽キャ平均612万円、陰キャ平均463万円」、パートナーに求める年収は「陽キャ平均620万円、陰キャ465万円」となった。
また、同結果を男女別に見ると、全ての項目において陽キャの方が自他ともに求める理想額が高い結果となった。一方で、陰キャは堅実な年収額を目標としていることが伺え、国税庁が発表している給与実態の「平均年収458万円」と比べても同水準の年収を目指していることが判明した。
キャリアパスを考える際に重視するポイント
キャラクター別に、「キャリアパスを考える際に重視するポイント」を聞いたところ、1位「ワークライフバランスが整った環境(陽キャ35.1%、陰キャ46.5%)」、2位「現在より収入や給与が確実に上がる(陽キャ27.9%、陰キャ26.9%)」など、陽キャと陰キャ共に堅実な選択肢が支持された。
3位以降の回答についてはキャラクター別で差が開き、陽キャは「現在より収入や給与が下がらないこと(23.4%)」、陰キャは「興味をもてる業界や職種であること(24.9%)」の選択肢に票が集まった。
また、「将来的な給与所得の理想像」も尋ねたところ、陽キャ、陰キャ共に「親(共に15.6%)」が1位となった。次いで、陽キャは「所属する会社の上司(10.4%)」「所属する会社の役員・幹部などの上層部(9.7%)」となった。
一方、陰キャは「所属する会社の上司(9.5%)」に次いで「フリーランスで仕事をしている人(8.4%)」が続く結果となり、陽キャは給与重視で出世意欲が高い一方、Z世代の約7割を占める陰キャは自身の内面(やりがい)重視でフリーランス意向が強い傾向が垣間見える結果となった。