個人投資家の桐谷広人さんが、YouTubeチャンネル『All Aboutマネー』のライブ配信に出演。読者や視聴者から寄せられた投資や株主優待にまつわる質問に応えてくださいました。今回は、「優待が改悪されても株を持ち続けるべきか、それとも売却するべきか」についてです。

個人投資家の桐谷広人さんが、YouTubeチャンネル『All Aboutマネー』のライブ配信に出演し、読者や視聴者から寄せられた投資や、株主優待にまつわる質問に回答してくださいました。

◆Q. 優待が改悪されてしまいました。思い切って売却した方がいいですか?

「長年楽しんでいた優待銘柄が改悪され、優待額が半額になってしまいました。思い切って売却するか、それとも現状を受け入れて保有を続けるか、判断に迷っています」(ハッピー優待さん/59歳/女性)

◆A. 「私の場合は、売却せずに持ち続けることが多いですね」(桐谷さん)

私も持っている株の優待が改悪された経験はたくさんありますが、特に残念だったのが『かんなん丸<7585>』という会社です。同社は、非常に良い優待を提供しており、100株8万円ほどだったので1000株購入しました。

その後、株価は100株当たり20万円くらいまで上がったのですが、優待が半分に減らされるという事態が起こりました。その時に売ってしまえばよかったのですが、愛着があって持ち続けた結果、株価は20万円から10万円ほどまで下がってしまいました。そして、さらに優待が廃止され、株価が4万円くらいまで下がりましたね。今も4万円台で推移しているのではないでしょうか……。

優待が改悪されると、株価は大抵下がりますが、私は売らずに持ち続けることが多いです。現金は十分にありますし、売却しても次に買うべきものが思いつかないという理由もありますね。ただ、もし70%くらいの利益が出ているのであれば、一度売却してみるのも良いかもしれません。やはり、優待が改悪されたことで大損するのは困りますからね……。

一方で、優待を改悪した後に業績が改善し、優待が元に戻る場合もあります。そうすると、下がっていた株価が、またどんどん上がることもあります。将来のことはわからないので、やはり一概に“こうした方が良い”とは言うのは難しいですね。

教えてくれたのは……桐谷広人さん

1949年広島県出身。将棋棋士・投資家。日本テレビ系バラエティ番組『月曜から夜ふかし』に出演し、現金を使わない「株主優待生活」が話題になった。現在はテレビや講演会、雑誌などで幅広く活躍。『日経マネー』(日経BPマーケティング)、『ダイヤモンドZAi(ザイ)』(ダイヤモンド社)で連載中。

※紹介している内容は、2024年8月1日に収録した動画から、一部抜粋して編集したものになります

文=All About 編集部