全国の人気温泉地ランキングでも常に上位にランクインする草津温泉は、日々進化中。今回は、ここ数年で新しくオープンしたおしゃれカフェを中心に、温泉巡りの合間に立ち寄りたくなる、最旬スポットをご紹介します。

硫黄の香り漂う湯畑に、白濁した温泉、歴史と情緒あふれる街並みが人気の草津温泉。筆者も大好きな温泉地で、すでに7回ほど訪れておりますが、気づけば前回の訪問からずいぶん時間が空いてしまいました。

その間にも、この人気温泉地は次々と進化を遂げていて、温泉街を散策していると、ついつい立ち寄りたくなる個性的でおしゃれなカフェが増えていました。

そこで今回は、ここ10年でオープンした草津温泉の素敵なカフェをご紹介。足湯に浸かりながらオリジナルスイーツを堪能できるカフェから、ソフトジェラートとラスクが食べ放題のスポットまで、温泉巡りの合間にわざわざ足を運びたくなる最旬おしゃれカフェを巡ります。

◆1. 【湯川テラス】足湯に浸かってのんびりできる、テラスカフェ

湯畑から徒歩1分。草津温泉のメイン通りのひとつである湯滝通りを歩いていくとすぐ目に留まるのが、泊まれるレストラン&カフェ「湯川テラス」の足湯です。

色とりどりの高崎達磨が見守る足湯に浸かり、行き交う人々の活気を感じながらゆったりと「鬼押出し」や「浅間山」など群馬県にちなんだ名前のついた個性的なオリジナルスイーツを楽しむことができます。

「上州牛といくらの贅沢ひつまぶし」など、群馬県の食材を使った料理やカフェメニューを提供するレストランは、気軽なカフェとしても利用が可能

ソフトクリームに、群馬名物「焼きまんじゅう」を乗せた「茶臼山」(660円)。味噌と醤油の甘じょっぱさとキャラメルソースの甘さがマッチ

店内には24席のテーブル席が。屋内でゆっくりと食事やカフェメニューを味わうこともできる

通りの反対側にはパークスタイルのテラス席も。屋内でも屋外でも、ゆったり座ってくつろげる

2020年のコロナ禍真っただ中にオープンしたカフェの店先を彩るカラフルな高崎達磨。赤色は魔除け・厄除け、緑は健康祈願などの意味を持つ

《cafe data》

湯川テラス(ゆがわてらす)

営業時間:10:00-20:30(L.O.20:00)

住所:草津町草津375

TEL:0279-82-5911

アクセス:湯畑から徒歩1分

◆2. 【奈良屋 喫茶去】フォトジェニックなスイーツも魅力な大人のカフェ

明治10年創業の老舗旅館・奈良屋の1階に併設された落ち着いた雰囲気のカフェ。レトロさとモダンさ、和と洋の良さを融合したこのカフェでは、サイフォンを使い、一杯ずつ丁寧に入れた珈琲をいただけます。

また、その見た目に思わず歓声が漏れそうな、フォトジェニックなスイーツも。旅先ならではの「一服」を味わえる大人の空間です。

水出しコーヒーで作られたゼリーに、フワフワの綿あめが乗ったフォトジェニックな「コーヒーゼリーアフォガード」(880円)は抹茶をかけて

草津と同じ標高1200m以上のインドネシア・スラウェシ島で収穫されたコーヒーをサイフォン式で味わえる「トラジャ珈琲」(850円)も

切子のグラスや有田焼のカップなど、こだわりの器で出される珈琲は、旅の一服を特別なものに。グラスやカップはお土産としても購入が可能

店内売店には、「草津温泉たまごボーロ」や「湯畑の湯の花」など、草津温泉ならではのお土産品も並ぶ

2014年に老舗旅館の一角を改装して生まれた「奈良屋 喫茶去」にはさまざまな世代のお客さんが訪れる

《cafe data》

奈良屋 喫茶去(ならや きっさこ)

営業時間:10:00-18:00

住所:草津町草津396

TEL:0279-88-2311

アクセス:湯畑から徒歩2分

◆3. 【art cafe Kusatsu】思わず絵手紙を書きたくなる、アートなカフェ

西の河原公園の入口に位置する、片岡鶴太郎美術館に併設されたカフェ。店内には温かいタッチの絵葉書がずらり。西の河原に面したカウンター席で、旅の記念に思わず絵手紙を書いてみたくなるシチュエーションです。朝早くからオープンしており、Wi-Fiも完備。ワ―ケーションにも最適なおしゃれで落ち着いた空間です。

俳優としても活躍する片岡鶴太郎氏が独学で絵筆をとり、表現してきた絵画を展示する美術館に併設されたアートカフェ

店内には、壁一面に温かいタッチの絵葉書やクリアファイルなどの限定グッズが並ぶ

「抹茶ラテ」(450円)を注文し、湯川に面した窓側の席へ。景色を眺めながらほっとひと息

「いってかえる」など旅情感のある絵葉書(110円)も。今の自分の気持ちに合った一枚を選ぶのも楽しい

店内には絵葉書のほか、カードケースなどさまざまなグッズも並ぶ

《cafe data》

art cafe Kusatsu(あーとかふぇくさつ)

営業時間:8:00-16:30

住所:草津町草津513-6

TEL:0279-88-1011

アクセス:湯畑から徒歩10分

◆4. 【地蔵カフェ 月の貌】いつまでも空を眺めてくつろいでいたくなる、高台のカフェ

2021年に草津温泉の新エリアとして整備された「裏草津」の誕生と共に生まれたカフェ。湯畑周辺の「表草津」と対を成す、裏草津地蔵エリアに佇む、静かな高台のこのカフェは「のんびり過ごす」をテーマに作られた空間。

焼きたてスコーンやフルーツティーと共に、今までの草津温泉とはひと味違った、のんびりとしたひとときを味わえます。

段々畑のように広がる、地蔵高台広場に向かって開けたテラス席。芝生越しに広がる青空をぼんやりと眺め、過ごすひとときに心が洗われる

クロテッドクリームとジャムの付いた「手作り焼きたてスコーン」(2個650円)に、マンゴーのたっぷり入った「アールグレイマンゴーピーチ (800円)

入って右手に「カフェ 月の貌」。左手には漫画専門の図書館「漫画堂」が

カフェの飲み物を持って、向かいの漫画堂(2時間400円)で漫画を読みながら過ごすこともできる

カフェの名は、湯けむりにすすけることなく輝く月に感動した気持ちを詠った、小林一茶の俳句から命名。階段下にはその句が刻まれている

《cafe data》

地蔵カフェ 月の貌(じぞうかふぇつきのかお)

営業時間:9:00-17:00(L.O.16:30)※季節により変動

住所:草津町草津132-1

TEL:0279-82-5641

アクセス:湯畑から徒歩5分

◆5. 【グランデフューメ草津】おかわりしすぎてしまいそうな、ジェラートビュッフェカフェ

イタリアンソフトジェラートに、ラスクなど数十種類のトッピングを自由に乗せて楽しめるビュッフェスタイルのカフェ。4種類のジェラートから好みのものをカップに入れ、ラスクをはじめとしたトッピングビュッフェコーナーへ。

キャラメルやメープルなどさまざまな種類のラスクを、好きなだけ乗せて味わうことができます。

「大滝の湯」のすぐそばに、2016年にオープンした一軒家カフェ。ジェラート&ラスクの食べ放題は大人880円、小人440円

ジェラートは、定番のミルクチョコレートやバニラ、ヨーグルトのほか、スイカなど季節限定のフレーバーも。自分でレバーを引いてカップに

夏限定のスイカフレーバーをセレクト。店内で販売している「草津ラスク」や、コーヒービートなどをトッピングしていく

シンプルなジェラートもおいしいので乗せすぎ注意! アイスで少ししんなりしてきたラスクがしっとりしてまた美味

店内にはお土産として購入できる「草津ラスク」(プレーン8枚594円)をはじめとしたお菓子がずらり。試食もできる

《cafe data》

グランデフューメ草津(ぐらんでふゅーめくさつ)

営業時間:9:00-17:00 ※季節により変動

住所:草津町草津594-4

TEL:0120-066-862

アクセス:湯畑から徒歩5分

温泉街散策の目的にもなるおしゃれなカフェの顔ぶれが増え、ますます観光地としての魅力を増している草津温泉。温泉巡りと合わせて、カフェ巡りをするのも楽しいですね。

文=木崎 ミドリ(国内旅行ガイド)