チラシ・買い物情報サービス「トクバイ」を運営するロコガイドは2024年8月22日、9月1日の「防災の日」に向けて家庭での防災対策に関するアンケート調査の結果を発表した。同調査は2024年8月14日~2024年8月17日、トクバイユーザー1,900名を対象にインターネットで実施した。

家庭での防災対策がどの程度できていると感じるかたずねたところ、「あまりできていない」46.7%、「全くできていない」18.1%を合わせた6割以上が「できていないと感じる」と回答。

  • 家庭での防災対策がどの程度できていると感じるか

家庭で行っている防災対策を聞いたところ、「自宅での災害用備蓄(飲料水・食料品・生活用品など)」65.6%が最も多く、次いで「避難場所・避難経路の確認」44.3%、「非常用持ち出し袋の用意」38.2%、「ハザードマップの確認」36.4%が続いた。

  • 家庭で行っている防災対策

2024年8月8日の南海トラフ地震臨時情報発表後に備えたことがあるかを聞いたところ、「自宅での災害用品の備蓄(飲料水・食料品・生活用品など)を確認・追加・用意した」46.5%が最も多く、在宅避難を想定した備蓄について対策した人が多いことがわかった。

  • 南海トラフ地震臨時情報発表後に備えたことがあるか

続いて「避難場所・避難経路を確認した」23.1%、「ハザードマップを確認した」22.0%、「家族や同居者と被災時について話し合った」21.4%、「非常用持ち出し袋の中身を確認・追加・用意した」20.6%とそれぞれ2割以上が対策したと回答。「何もしていない」が13.7%であるものの、巨大地震注意の発表をきっかけに少なからず各家庭において災害への備えが進んだことがわかる結果となった。

自宅で備えている防災用品についてたずねたところ、全体の85.5%が「懐中電灯」を常備していた。続いて「カセットコンロ」53.6%、「予備電池・非常用バッテリー」48.9%、「ラジオ」44.4%、「携帯電話など電子機器の充電器」44.1%という割合となり、停電時や通信手段の確保を意識した防災用品を準備していることがわかった。

  • 自宅で備えている防災用品

生活必需品の備蓄においては、全体の80.7%が「トイレットペーパー」、71.8%が「ティッシュペーパー」と回答しました。「マスク」59.9%、「ウェットティッシュ」49.8%を備えている人も多く、衛生管理や日常的に使用する消耗品の備蓄が行われていることがうかがえる。

  • 生活必需品の備蓄

飲料・食料品においては全体の74.0%が「飲料水」を備蓄、非常食として「インスタントラーメン、カップ麺」57.5%、「レトルト食品(カレー、シチュー、お粥など」47.0%、「缶詰(肉類、魚類)」44.2%、「ご飯(パックご飯、アルファ米など)」41.2%などが上位となった。

  • 飲料・食料品の備蓄

食料品と飲料水の備蓄量について聞いたところ、食料品では47.5%、飲料水では40.8%の人が2~3日分を備蓄、4~5日分以上の中期的な備蓄を行っている家庭もそれぞれ約4割という結果に。農林水産省によると家庭用の食料品の備蓄は「最低でも3日分、出来れば1週間分程度の備蓄に取り組むことが望ましい」とされており、3日程度を基準に備えを行っている家庭が多いことがうかがえる。

  • 飲料・食料品の備蓄量

災害に備えた備蓄について悩みや不安があるか聞いたところ、「備蓄品の保管場所に困る」46.4%、「準備に費用がかかる」44.3%、「必要な物を備えられているか不安」43.6%、「必要な量が備えられているか不安」42.7%、「消費期限の管理が難しく無駄にしてしまう」41.5%といずれも僅差で回答を集めた。備えるべき物が多いことから、保管場所や費用の問題が防災対策の不安や障壁になっている様子がうかがえる。

  • 災害に備えた備蓄について悩みや不安

飲料や食料品、消耗品の備えを効率的に管理する方法としては、普段から食材や加工品を多めにストックしておき、使った分だけ新しく買い足して常に一定量の食料を家に備蓄しておく「ローリングストック」がある。

この「ローリングストック」については全体の75.6%が知っており、31.3%が実践しているという回答を得られた。実践している人の半数以上が「普段の食品・日用品と災害備蓄を分けずに管理できるので効率的」と回答し、次いで「食品や日用品のストックが切れる心配がなくなった」という意見も4割あり、備蓄方法としてメリットを感じている人が多いことがわかった。

  • 「ローリングストック」を知っているか

  • 「ローリングストック」を実践する上で感じていること