東京から北東約100㎞に位置する栃木県益子町(ましこまち)は、なだらかに広がる田畑に小高い山や丘などの豊かな自然と、「益子焼」をはじめとする民芸品や工芸品が魅力的なまち。

今回紹介する返礼品は、そんな益子町にある「薄羽(うすば)養鶏場」の赤たまごです。枯草菌(こそうきん)で育った鶏の卵で、令和5年度の益子町のふるさと納税の中で寄附金額No.1の返礼品なのだそう。有名なパティシエなどの料理人からも支持を得ているとのこと。 一体どのようなものなのでしょうか。

本稿では、マイナビふるさと納税担当者が、気になった返礼品を紹介していきます。

今回は、「【定期便】枯草菌育ちの赤たまご30個(年12回)」の特徴や事業者の商品に対するこだわり、返礼品になった経緯などについて詳しく調べてみました!

益子町の返礼品「【定期便】枯草菌育ちの赤たまご30個(年12回)」について

・返礼品名:【定期便】枯草菌育ちの赤たまご30個(年12回)
・提供事業者:薄羽養鶏場
・栃木県芳賀郡益子町塙2588
・内容量:鶏卵30個入り 重量目安1.6kg~1.8kg(MS~Lサイズ)×12回、毎月お届け
・寄附金額:6万円

「【定期便】枯草菌育ちの赤たまご30個(年12回)」のふるさと納税の寄附金額は、6万円。生産者こだわりの、枯草菌で育った鶏の赤たまごが30個×12回届く定期便です。

濃厚で優しい甘みを感じられる赤たまごは、卵特有の生臭みがほとんどなく、ぷりぷりに盛り上がった白身と、食欲をそそるオレンジ色の黄身で、調理しても加熱による退色が少なく、より料理に映える色味が特徴。オレンジ色はパプリカやマリーゴールドなど植物由来の素材からなので、安心して食べられます。

数10種類の素材(トウモロコシ、大豆しぼりかす、米、魚粉、桑の葉、ヨモギなど)をブレンドしたこだわりの飼料と、「枯草菌」や「黒麹菌」を与えることで鶏を体内から健康にしているとのこと。

「枯草菌」は納豆菌などの仲間で、毎日鶏が食べることで鶏の腸内の善玉菌が増加し、健康維持につながる良い菌。健康な鶏だからこそ、おいしい卵を産んでくれるそうです。

脂質、カロリー、コレステロールが一般的な卵よりも約15%低いので、健康に気をつかっている人にもおすすめなのだとか! (日本食品分析センター調べ)

卵を採ったその日に出荷しているので、鮮度抜群! なかなか白身が切れないほどコシのある卵が味わえます。

「【定期便】枯草菌育ちの赤たまご30個(年12回)」が返礼品になった経緯と実績

本返礼品を提供する薄羽養鶏場は家族経営の小さな養鶏場で、数年前まで廃業を控えていたそうです。

2代目・和夫さんの息子・哲哉さんの「養鶏をやりたい」という想いのもと、地元で「おいしい」と評判の卵を作っていったのだとか。「よりおいしい卵、より良い結果を出すためには、データや記録をきちんと残し、改善点を考えて、より良くする」という方針のもとに、鶏たちの導入スケジュールや飼育環境、飼料などを検証しながら生産活動を行いました。

特に卵の味に直接影響を与える飼料の品質をはじめ、鶏の腸内環境を整えることに注力し、善玉菌に相当する枯草菌や黒麹菌などを飼料に加えているのだそう。

薄羽養鶏場は生産活動だけでなく、品質管理や梱包など多くの点で改善を続け、各ECサイトで賞を受賞。「人口が減り、衰退していくまちに対してできることはないか」との熱い想いを抱き、本返礼品をふるさと納税へ提供するに至ったそうです。

「枯草菌育ちの赤たまご」は、2018年「フード・アクション・ニッポンアワード」を受賞した道の駅ましこの「とろたまぷりん」、受賞100選に選ばれた「ピクルドエッグス」(卵のピクルス)にも使用され、カフェ、寿司屋、パン屋、お菓子工房など、素材にこだわるプロの利用も多いのだとか!

「枯草菌育ちの赤たまご」の受賞歴は以下です。

・2024年「ポケットマルシェ」ポケマルチャレンジャーアワード優秀賞受賞
・2023年「食べチョク」総合2位、畜産部門1位
・2023年「ポケットマルシェ」畜産部門1位
・2023年「産直アウル」卵・米部門大賞
・2023年「関東農政局」「ディスカバー農山漁村(むら)の宝」ビジネス・イノベーション部門受賞
・2022年「食べチョク」総合1位、畜産部門1位
・2022年「ポケットマルシェ」畜産部門1位
・2021年「産直アウル」卵・米・その他部門大賞
・2020年「食べチョク」畜産部門1位

寄附者からの反響

・卵が大好きですが、濃厚で、卵かけご飯、うどん、何にも使えるので重宝しております。今は卵も値上がりしているので、体に良いものを贅沢できて感謝しております。

生産者の想い

卵って、毎日食べるものだけれども、あまり知られていない。卵がどんなふうに作られているのかや、生産者が今どんな課題に直面しているのか、物価の優等生といわれてきたけれどもこれは将来も続くのか? などなど、わからないことだらけだと思います。そして養鶏を知ろうとしても、鳥インフルエンザなどの伝染病予防のために養鶏場の敷地に入ることはできませんし、派手さもないのでテレビで取り上げられることも多くない。自分は養鶏農家に産まれ、育ってきたけれども、知らないことだらけ。ましてお客様が養鶏や卵にまつわることを知る機会はもっと少ないため、なおさらだと思います。
でもおいしい卵を作ることで、「いつもの卵と違う! 」と興味を持ってもらえると嬉しいですね。そこからどんなふうに作っているのか、どんな人なのか、どんなことに挑戦しているのか、卵や養鶏に興味を持ってもらえる人が一人でも増えたら嬉しいです。


今回は栃木県益子町の返礼品「【定期便】枯草菌育ちの赤たまご30個(年12回)」を紹介しました。飼料をはじめ、鶏の腸内環境を整えることを大切に、事業者がこだわり尽くした卵が定期便で届きます。本返礼品のほか、75個入りや回数違いの定期便なども提供されています。気になる方はぜひチェックしてみてください。