京成電鉄は20日、新型車両3200形を宗吾車両基地に搬入したと発表した。今後は2024年度末の営業運転開始をめざし、各種試験を進めるとしている。

  • 京成電鉄の新型車両3200形が宗吾車両基地へ搬入された

新型車両3200形は、「人や環境にやさしいフレキシブルな車両」をコンセプトに、フレキシブルに編成車両数を変更できる車両とし、輸送需要に見合った効率的な走行エネルギーの使用で環境負荷の低減に努めるという。京成電鉄における車両の伝統である赤と青のカラーリングを踏襲した車両デザインとし、連結運転時に常時通り抜けられる構造とするため、正面貫通扉を中央に配置した。

各車両に車いすスペースまたはフリースペースを設けるほか、吊り手の高さを下げるなどバリアフリー設備を充実させる。各車両に防犯カメラを設置し、車内非常通話装置と連動させることで、客室内の防犯カメラ映像を乗務員室で迅速に確認できるようにする。最新の半導体を使用したSiC-VVVF制御装置を搭載し、同社の既存車両3500形との比較で電力消費量を約69%削減するとのこと。

  • 印旛車両基地への搬入の様子

  • 車両製造メーカーからの輸送。EF65形に牽引された

  • 宗吾車両基地への回送

2024年度は6両1編成を導入予定としており、このほど車両製造メーカーの日本車輌製造から輸送された。北総鉄道の印旛車両基地まで輸送した後、京成電鉄の3000形による牽引回送で宗吾車両基地へ搬入されている。新型車両3200形は2025年度以降も継続して導入を予定している。