なでしこジャパンを率いる池田太監督(撮影は五輪前のガーナ戦) [写真]=Getty Images

 パリオリンピック2024(パリ五輪)のグループC第2節が28日に行われ、なでしこジャパン(日本女子代表)はブラジル女子代表を2-1で破り、今大会初勝利を飾った。試合後、なでしこジャパンを率いる池田太監督がフラッシュインタビューに登場した。

 試合はスコアレスで迎えた56分、“大黒柱”のFWマルタが出したスルーパスで右サイドを破られると、最後はFWジェニフェルにゴールを許し、1点ビハインドを強いられる。なでしこジャパンは攻撃的な交代カードを切り、なんとか反撃に出ようとするが、なかなか決定的な場面を作り出せない。

 それでも、後半アディショナルタイムの直前、80分から途中出場していたMF谷川萌々子がボックス右での切り返しで相手のハンドを誘い、なでしこジャパンはこの試合2度目のPKを獲得。これをキャプテンのDF熊谷紗希がゴール右下へ流し込み、同点へ追いつく。その直後には、敵陣中央で相手のパスが乱れた隙を見逃さなかった谷川が、ダイレクトで右足を振り抜く。飛び出していたGKロレナの位置を見てから放たれたループ気味のロングシュートがゴールに吸い込まれ、なでしこジャパンが土壇場で逆転。劇的な形で今大会初勝利を飾った。

 試合後、池田監督は「前半にもチャンスはありましたが、ハーフタイムには気持ちを切り替えてしっかり戦ってくれました。ビハインドになった時も、チームで戦う狙いを最後までしっかり維持してくれました。最終的には逆転することができて、本当に素晴らしい選手たちだなと思います」と語り、劇的逆転勝利を成し遂げた選手たちを褒め称えた。

 また、谷川はPK獲得だけでなくスーパーゴールを叩き込み、なでしこジャパンを勝利へ導く活躍を見せたが、池田監督は「彼女だけでなくて、交代した選手全員がしっかりと自分のプレーをやってくれました」と発言。“主役”となったのは谷川だったかもしれないが、チーム全員で掴んだ勝利だと主張した

 次節は現地時間31日に行われ、なでしこジャパンは決勝トーナメント進出を懸けてナイジェリア女子代表と対戦する。日本時間では8月1日の0時00分(31日の24時00分)キックオフ予定で、試合の模様は『NHK Eテレ』にて生中継される。