ベルタは7月11日、「妊活の経験」に関するアンケート調査の結果を発表した。調査は2024年2月25日~5月29日、20代~40代の妊婦・経産婦553名を対象にインターネットおよび産婦人科で行われた。

妊活期間、想定とリアルでは大きなギャップあり?

  • 妊活を始めてからどれくらいの期間で妊娠しましたか?

「妊活を始めてからどれくらいの期間で妊娠しましたか?」という質問に対して、「3か月以内(26.4%)」という回答が最も多く、次いで「1年以内(19.2%)」「半年以内(17.9%)」「2年以内(12.8%)」「1年半以内(12.1%)」「3年以内(8.0%)」「4年以内(3.6%)」と続いた。

約3~4に1人は3か月という期間で妊娠に至っている一方で、日本産婦人科学会が不妊と定義している「1年間避妊なしで妊娠しない状態」の人は36.5%おり、約2~3人に1人が不妊の状態であることがわかる。

  • 妊娠に至るまでは想定していたより時間がかかりましたか?

「妊娠に至るまでは想定していたより時間がかかりましたか?」という質問に対し「はい」と答えた人は53.7%いた。

  • 想定と実際の妊活期間

「妊活を始めてからどれくらいの期間で妊娠すると想定していましたか?」という質問に対しては、「1年以内(37.6%)」という回答が最も多く、次いで「半年以内(32.9%)」「3か月以内(16.2%)」「1年半以内(6.2%)」「2年以内(5.6%)」「3年以内(1.5%)」と続いた。妊活には想定よりも時間がかかっている人のほうが多く、想定と実際の妊活期間を平均値で見ると約6か月の差があることがわかった。

不妊治療を受けている人の半数以上は体外受精・顕微授精で妊娠

  • 妊活中に妊娠を目的として病院やクリニックには行きましたか?

「妊活中に妊娠を目的として病院やクリニックには行きましたか?」という質問に対し「はい(不妊治療を行っていた)」と回答した人は36.9%、「はい(検査のみ受診)」と回答した人は18.4%いた。

  • 不妊治療のどの段階で妊娠されましたか?

不妊治療を行っていた人へ、どの治療において妊娠・出産に至ったのかを聞いてみると「体外受精・顕微授精(57.9%)」と回答した人が最も多く、次いで「タイミング法(20.1%)」「人工授精(18.6%)」「治療経験はあるが妊娠・出産に至ったのは自然妊娠(3.4%)」と続いた。昨今は、11人に1人は体外受精で生まれると言われているが、高度不妊治療は今では身近になってきているのかもしれない。

98.7%の人が妊活を始めてみて「初めて知った」ことがあると回答

  • 妊活を始めてみて、初めて知ったことはありますか?

「妊活を始めてみて、初めて知ったことはありますか?」という質問に対して「ない」と回答した人はわずか1.3%のみだった。

妊活を始めるまでに知らなかったこととして「妊娠前から葉酸を摂取しておく必要があるということ(62.4%)」を選択肢た人が最も多い結果に。

その次に知らなかったこととして「自分の身体について(基礎体温変化、排卵時期など)(62.2%)」「妊娠しやすい時期について(厳密には知らなかった)(56.2%)」「AMH値という言葉やその意味(33.1%)」「不妊の定義について(24.4%)」「年齢とともに妊娠率が下がるということ(20.6%)」「男性の不妊があるということ(20.3%)」が続いた。多くの人が、妊活を始めてみて知った情報や知識があったようだ。

71.1%の人が妊活を始めてみて「後悔した」ことがあると回答

  • 妊活を始めてみて、後悔したことはありますか?

「妊活を始めてみて、後悔したことはありますか?」という質問に対して「特に、後悔したことはない」と回答した人は28.9%だった。残り71.1%の人は、妊活を始めてみて後悔したことを選択していた。

妊活を始めてみて、後悔したこととして最も多かったのは「妊娠に関する知識をもっと早くから身につけておけば良かった(32.4%)」だった。

その他後悔したこととして「自分の身体の状態について早く知っておけば良かった(32.1%)」「もっと早くに病院を受診(検査・治療)しておけば良かった(30.5%)」「妊活を始める前から健康的な生活を送っていれば良かった(25.5%)」「妊活を始める時期を悩んで遅らせなければ良かった(19.2%)」「妊活の進め方や子供についての考え方を早くにパートナーと話していれば良かった(15.9%)」「パートナーにもう少し早く病院を受診してもらいたかった(6.7%)」「その他(1.1%)」が続いた。

過去の自分や、これから妊活を始める人に伝えたいこと

  • 過去の自分・これから妊活を始める人に伝えたいことはありますか?

「過去の自分やこれから妊活を始める人に伝えたいことがあれば教えてください」という質問に対して最も多かったことは「妊娠、出産は奇跡であるということ(27.1%)」だった。

その他伝えたいこととして「今の自分の身体を大切にしてほしい(26.2%)」「若くても不妊の可能性があるということ(20.8%)」「定期的に婦人科検診を受けてほしい(19.6%)」「男性も不妊の可能性があるということ(17.6%)」「妊活を始める前に不妊検査を受けてほしい(10.8%)」が続いた。

具体的に寄せられた声は以下のようなもの。

「25歳で結婚しすぐに子供を産みたいと思っていましたが、私も夫も不妊の原因が見つかり、治療を行うことになりました。20代で不妊治療を行うとは全く思っていませんでしたが、夫とたくさん話し合い協力しあったことで、愛しい我が子に会うことができました! 不妊治療は辛いことも多く、女性の負担が身体的に大きいなと感じることが多かったですが、夫の支えがあって向き合えたと思います。とにかく、パートナーとたくさん話し合って歩み寄ることが大切だと思います」

「以前は欲しいと思えば比較的すぐに子供は出来ると、なぜかそう思っていた。けど実際に妊娠するまでの道のりは難しく、時間がかかれば歳を取ってしまい確率はどんどん低くなっていくという現実に直面した。早ければ良いという訳ではないが、早くからもっときちんと理解し準備してておくことは大事だと痛感した」

「自分だけじゃなく、旦那さんにもしっかり考えや気持ちを伝えて、2人で進んでいけるといいと思います。1人だけで頑張ると孤独を感じて、だんだんつらくなってきます」

「私は2回目の妊娠で出産をしました!学生の頃から子どもが欲しく、初めて妊娠した時はとっても嬉しかったですが、初期で稽留流産してしまいました。流産したときは、なんで私がって思って涙が止まらなかったです。当時の私は初期で流産するなんて考えてもみなかったので、初期流産は誰にでも起こる可能性があることをもっと知ってほしいです」

事前に「知り」「ケア」するプレコンセプションケア

  • プレコンセプションケアがどのような考え方か知っていますか?

最近では、将来の妊娠や出産に備えて自身の身体に向き合い、正しい知識をもとに適切なケアを行うプレコンセプションケアという新たなヘルスケアの考え方が出てきている。今回のアンケートで、プレコンセプションケアという言葉や意味を知っている人は6.5%に留まり、ほとんどの人が知らなかったことがわかった。