mitorizは7月4日、「熱中症対策に関するアンケート」を実施しその結果を発表した。

同調査は2024年6月19日~20日、消費者購買行動データサービス「Point of Buy(以下、POB)」の会員3,009人を対象にインターネットで実施した。

  • 熱中症になった経験の有無

最初に「過去に熱中症になった経験の有無」を調査したところ「経験あり」と回答した人は「複数回ある」(9.0%)と「1回だけある」(9.4%)を合わせて18.4%という結果になった。

「熱中症かは不明だが似た症状の経験がある」(27.1%)まで含めると45.5%となる。年代別ではサンプルがやや少ないものの、20代以下が合わせて60.6%となり最も高い数値となった(図表1)。

  • 熱中症警戒アラートについて

2020年7月に関東甲信越地方から運用が始まり、気象庁と環境省が発表している「熱中症警戒アラート」について「知っているか」を調査した。 その結果、全体では79.0%が認知しており、年代別では年代が上がるほど認知度が上がっている。

「知っている」と回答した2,377人を対象に、外出予定がある際などに「熱中症警戒アラートを気にしているか」を調査したところ「気にしている」(16.0%)「どちらかといえば気にしている」(38.6%)あわせて54.6%となった(図表2)。

  • 熱中症対策の実施について

「熱中症対策の実施状況」を調査したところ最も比率が高かったのは「時々実施している」(30.7%)となり、一方で「全く実施していない」と回答した人はわずか8.9%で90%以上の人は何かしらの熱中症対策を実施していることがわかった。

年代別では「全くしていない」の比率は年代が上がるほど減少しており、上の世代の方が何かしらの対策をしている人が多い傾向がありそうだ(図表3)。

  • 取り入れている熱中症対策

熱中症対策を「全くしていない」と回答した267人を除いた2742人を対象に「取り入れている熱中症対策」を調査。最も多かったのは「水分をこまめに摂る」(92.2%)となり、少し差が開いて「快適な室温の管理」(51.2%)「直射日光を避ける/日陰を移動」(45.7%)と続いた。

男女別では女性の数値が全体的に高い傾向があり、男性が女性よりも数値が高い項目は「塩分を補給する」(男性39.1%/女性37.8%)のみとなっており、その差も僅か。

最も男女間で差が大きいのは「日傘をさす」(男性8.3%/女性56.0%)で、男女間で約7倍の出ており、男性の日傘利用は実際のところあまり根付いていない様子がわかる。

日傘ほどではないが「服装に気をつける」(男性26.7%/女性43.6%)や「冷却グッズの利用」(男性17.8%/女性34.8%)「携帯扇風機の利用」(男性8.7%/女性20.4%)も男女間の差が大きくなっている(図表4)。

  • 熱中症対策の水分補給のために飲んでいるもの

熱中症対策で「水分をこまめに摂る」を選択した2,527人を対象に「水分補給のために飲んでいるもの」を調査した。

最も多かったのは「水」(70.0%)となり、少し差が開いて「スポーツドリンク」(38.3%)「お茶」(38.0%)がほぼ同数で並んだ。男女別では、男性は「スポーツドリンク」(41.2%)女性は「お茶」(41.3%)が水の次に飲まれている。

また「コーヒー」(男性8.1%/女性4.5%)や「エナジードリンク」(男性3.4%/女性1.7%)は男女間の差が大きく、男性の方が水分補給を意識し、好んで飲んでいる傾向がありそうだ(図表5)。

  • 熱中症対策の塩分補給のために摂取しているもの

熱中症対策で「塩分を補給する」を選択した1,051人を対象に「塩分補給のため摂取しているもの」を調査した。

最も多かったのは「塩タブレット」(39.4%)で、次いで「塩あめ」(37.2%)「スポーツドリンク」(34.3%)と続いている。

男女別で比較すると上位3つの項目は同じだが「塩あめ」(男性3.4%/女性1.7%)は僅差だが、男性には最も多く選ばれており、女性より数値も高くなっている。また「梅干し」男性16.2%/女性28.2%)は男女間の差が大きく、女性は3割近くが選んでいる。