スロバキア戦ではチームを救ったベリンガム [写真]=Getty Images

 イングランド代表MFジュード・ベリンガム(レアル・マドリード/スペイン)が、現地時間6日に控えたEURO2024・準々決勝のスイス代表戦に出場できることが確定した。イギリスメディア『BBC』や『スカイスポーツ』など複数のメディアが一斉に報じている。

 ベリンガムに関しては、現地時間6月30日に行われたEURO2024・ラウンド16のスロバキア代表戦にて、追い込まれた“スリーライオンズ”を救う活躍を披露した。0-1で迎えた後半アディショナルタイム、敵陣右サイドからのロングスローがペナルティエリア内に投げ込まれ、ニアサイドに入っていたDFマルク・グエイ(クリスタル・パレス)が頭で逸らすと、中央でフリーになったベリンガムが反応。見事なバイシクルシュートを叩き込んでいた。

 土壇場で同点に追い付いたイングランド代表は、延長戦に入ってFWハリー・ケイン(バイエルン/ドイツ)が決勝ゴールを奪い、2-1で逆転勝利。辛くも準々決勝行きの切符を掴んでいた。

 だが、スーパーゴールを決めた後、ベリンガムにはある“問題”が浮上していた。その問題とは、得点直後にベリンガムが見せた“股間を掴むジェスチャー”が、UEFA(欧州サッカー連盟)の「品行方正の基本ルール」に違反した可能性があるというもの。即座にUEFAは調査を開始し、規則違反が発覚した場合は出場停止、罰金、またはその両方を科せられる可能性があると伝えられていた。

 それでも、今回の報道によると、“最悪の事態”は免れたようだ。『BBC』や『スカイスポーツ』によると、UEFAは調査の結果、ベリンガムに3万ユーロ(約520万円)の罰金と1試合の出場停止処分を科することを伝えたという。ただし、この1試合の出場停止処分には執行猶予がついており、今大会に響くものではない模様。つまり、6日に控えたスイス代表との準々決勝には、問題なく出場できる見込みだ。

 なお、ベリンガム本人はスロバキア代表戦の直後、自身の公式X(旧Twitter)にて、「試合を見ていた親しい友人たちに向けた内輪のジョークだ」とジェスチャーの理由を説明。「今夜のスロバキアチームのプレーには尊敬の念しかない」と侮辱的な意味合いがないことを強調していた。

 今大会、イングランド代表は絶対的な優勝候補と見られながら、ここまで不安定な戦いが続いている。グループCの戦いは1勝2分の首位で終えたものの、得点数はわずかに「2」で、ピッチ上で見せる選手たちのチグハグなパフォーマンスには批判の声も少なくはない。スロバキア代表戦も、ベリンガムのビューティフルゴールによって窮地を脱したものの、試合全体を通しての戦いは称賛に値するものではなかった。それでも、準々決勝まで駒を進めたのは事実。ベリンガムの出場も確定した今、スイス代表との準々決勝では、これまでの批判を一蹴するようなパフォーマンスに期待したい。

【ハイライト動画】ベリンガムが“スリーライオンズ”を救う!