Hey! Say! JUMPの山田涼介が主演を務めるフジテレビ系ドラマ『ビリオン×スクール』が7月5日(毎週金曜21:00~)にスタートする。今作は、日本一の財閥系企業のトップであり“億万長者=ビリオネア”の主人公・加賀美零(山田)が、身分を隠して学校の教師となり、さまざまな問題に直面しながらも生徒とともに成長していく姿を描く学園コメディ。山田が演じる加賀美は、天才的な頭脳で革命的な開発をしてきた発明家でもあり、現在は高精度なAI開発の研究をしている。幼い頃は好奇心旺盛で人にも優しい子どもだったが、成長するにつれて好奇心はそのままに、自己中心的な性格が目立つように。“ある目的”のため、正体を隠して教師になるという役どころだ。

今作が発表されたのは5月9日、山田の31歳の誕生日。このほど行われた囲み取材では、教師役を演じる年齢になったことに自身でも驚きつつ、生徒役のキャストたちを「皆さんの目で手で、発見・発掘して」とアピールする頼もしい座長ぶりを見せた。

  • 山田涼介

    山田涼介=フジテレビ提供

自分の新しい引き出しを開く作品になりそう

――台本を読んだ感想を教えてください。

今まで各局が色んな学園ドラマを制作してきましたが、今まで見たことのないような新しい視点の作品になるんじゃないかなと。主人公の加賀美がぶっ飛んだキャラクターなので、どうやって演じようかな、難しいなと思いながら台本を読みました。

――新しい学園ドラマになりそうなポイントは。

学園ドラマって、グレてる生徒に先生が寄り添うことで、どんどん変わっていくというストーリーが多いと思うんですけど、今作では、加賀美がこれまでの先生とは全く違うアプローチで生徒にアピールをしていくというか。あとは、先生として絶対に言っちゃいけないような言葉もさらっと言ってしまうタイプなので、こういう先生による学園ドラマはなかったなと感じました。

――これまで何度か生徒役を演じてこられましたが、CEOで教師という役を演じる年齢、立場になったということについてどう感じましたか。

……ね?(笑)いや、自分が教師ってあまり想像したことがなかったので、まずびっくりしています。プロデューサーとも話していたのですが、僕は年齢が先走っていて見た目があまり変わらないタイプなので、生徒役に見えないようにちゃんとビジュアルを作らないとなと。生徒とはある程度の距離は保ちながらも、現場の空気を僕がちゃんと引っ張っていけたらなと思っています。

――教師の威厳やたたずまいはどのように演出したいか教えてください。

加賀美は、教師らしくない教師なので、どちらかというとCEOとしてのただずまいが強くなりそうです。特に序盤は“変な奴”を貫き通したいです。

――CEOのたたずまいはどのように。

まぁ……、スッとしてれば、それっぽく見えるんじゃないかなと(笑)。加賀美はCEOという立場を隠して教師になる役どころで、教師を経験したことがなく、一般的な常識がないキャラクター。ところどころに変わった言葉が出てきてしまったり、CEOっぽいたたずまいがにじみ出てしまう様子を、監督と相談しながら作り上げたいです。なんせ僕も、CEOになったことがないので(笑)。

――これまでのアイドルとして、俳優としての経験をどう活かせそうですか。

活かせるのかな(笑)。演じたことのないキャラクターなので、毎日がチャレンジになりそうで。今までの経験というよりは、自分の新しい引き出しを開いていくことのできる作品になる予感がします。

生徒役のキャストにとって思い出になる現場に

――生徒との絡みで意識していることを教えてください。

僕もこの年齢になって、スタッフさんや共演者さんが若くなってきたなと感じることはあるものの、これだけ大人数の年下の子たちがいる現場は初めてなので、今の流行りを頭に入れておこうかなと思っています。先日バラエティ番組の収録で、「バズってる言葉」が4つ出てきたんですけど、一つも分からなくて、これはいかんと。音楽や今流行ってるプリクラの話を、「これ流行ってるんでしょ?」って何か話せたらと思ってます。

生徒を演じるキャストの中には、これからもっと活躍していく子たちがいっぱいいるはず。僕がそうだったように、学園もののドラマってすごく思い出になると思うんです。いい思い出になるような現場作りを、座長として作っていけたらと。コミュニケーションの取り方は人それぞれ違うと思うので、時間をかけながら、ちゃんと一人ひとりの個性を見極めて、お話しできたらと思います。

――そんな生徒役のキャストの皆さんに、先輩として、座長として伝えたいことがあれば。

勘弁してくださいよ(笑)。いや、ないです。僕も日々勉強だと思っていますし、まだまだ学ぶ立場なので、一緒に学んでいけたらいいなと。役柄は生徒と教師ですけど、現場に立てば、同じ土俵で同じ方向を向いてやっていくプロなので、皆で成長していけたらと思っています。コミュニケーションは、いかんせんそんなに得意ではないので、様子を見ながらにはなってしまうのですが、今回の現場では頑張りたいです。

3度目共演・木南晴夏への安心感

――加賀美のように、どんなものでも動かせる権力と財力があれば何がしたいか教えてください。

そうですねぇ、何がしたいだろう。物欲もそんなになくて、あれがほしいこれがほしいというタイプではないですし。でも、ゲーム会社を作るかもしれません。プロチームを作って、育成して、世界に羽ばたかせるとか。

――すでに実現しそうじゃないですか。

そうですね、僕の財力があれば……ふふ、ウソです!(笑)

――加賀美の秘書兼ボディーガードの芹沢一花役を、木南晴夏さんが演じられます。木南さんとは3度目の共演となりますが、印象を教えてください。

木南さんとは、ドラマ『セミオトコ』(テレビ朝日系、19年)でがっつりラブストーリーをやった仲。木南さんだったら、どんなボールを投げても返ってくるだろうなという安心感がすごくあります。主人公はやることが決められていて、自由度がいい意味で狭いことがあるのですが、加賀美は自由度を高く持たないと成立しないシーンが多いんです。木南さんがいてくださることで、そこは安心して自由に演じられるなと。まだ芹沢役が木南さんだと知らなかったときは、おかたいキャラクターになるのかなと思っていましたが、木南さんだと聞いた瞬間に、これは結構仕掛けてきそうだなと思ったので、楽しみです。

――視聴者の皆さんへのメッセージをお願いします。

見てくださいの一言です。僕の初めての教師役となりますが、CEOで教師という一風変わった役どころを楽しみにしてほしいですし、1話では、どれだけ視聴者の皆さんに、加賀美が、「変な奴だな、面白いキャラクターだな」と思っていただけるかが鍵で、僕個人の課題だと思っています。僕も台本を読んですごくワクワクしたのですが、今作は、エンターテインメントとして、いい意味で何も考えずに見られるドラマ。金曜日9時、お休みの前の日に、楽しいエンターテインメント作品を気軽に見て、ぐっすり寝てもらえたらいいなと思います。生徒役のキャストたちも皆、頑張ると思います。これからもっと活躍する役者を、皆さんの目で手で、発見・発掘してくれたらうれしいです。応援してほしいです。