リヴァプールを率いるユルゲン・クロップ監督が、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)廃止の可能性について言及した。イギリスメディア『スカイ』が同監督のコメントを伝えている。
レフェリーをサポートするテクノロジーとして、現在は欠かせない存在となったビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)。しかし、今シーズンのプレミアリーグでは、VARの判定をめぐる様々な問題が多発した。なかでも、9月30日に行われたプレミアリーグ第7節・トッテナムvsリヴァプールの一戦では、VAR担当のダレン・イングランド氏と主審の間で伝達ミスが発生し、リヴァプールの得点が取り消しに。試合後にプロ審判協会(PGMOL)はこの判定が事実誤認であったことを認め、リヴァプールに謝罪したことを発表したものの、以降もオフサイドの見逃しやPKについての議論が分かれる判定など、VARの存在意義が問われる事態となっている。
そんななか、ウルヴァーハンプトン(ウルヴス)は、プレミアリーグに対してVARの廃止を求める意見書を正式に提出した模様。これを受け、6月6日に開催される年次総会で、来季のVAR廃止を決める投票が実施される予定となり、ウルヴスを除く19クラブのうち、13クラブがこれに同意した場合、来季以降の同リーグではVAR廃止が決定する。
一連の流れを受け、VARの廃止に対する意見を求められたクロップ監督は、「プレミアリーグのクラブは、VARがどのように使用されるかについて投票していると思う。VARは明らかに正しくないからだ」とコメント。続けて、「私はVARに反対票を投じるのではなく、VARの使われ方に反対票を投じる。その人たち(VAR審判員)はVARを正しく使う能力がない。VARは問題ではない」と述べつつ、「私ならVARを廃止するほうに投票する」と見解し示した。