女優の杉咲花が主演を務めるカンテレ・フジテレビ系ドラマ『アンメット ある脳外科医の日記』(毎週月曜22:00~)に出演しているタレントで女優の野呂佳代が15日、大阪市内で行われた取材会に出席した。
■野呂佳代、役作りで参考にしたのは?
本作は、講談社『モーニング』で連載中の同名漫画を原作に、記憶障害を抱えた脳外科医・川内ミヤビ(杉咲)が、アメリカ帰りの脳外科医・三瓶友治(若葉竜也)らのサポートで目の前の患者を救いながら、自身も再生していく姿を描く医療ヒューマンドラマ。野呂はミヤビと同じ病院に勤める麻酔科医・成増貴子を演じている。ミヤビのことを何かと気にかけ、抜群の包容力でさりげなく背中を押すベテラン医師役が好評だ。
堂々としていて腕が立ち、頼りがいがある成増医師を演じるにあたり、「“淡々としている”とか“何事も引きずらない”とか、自分の中にある優秀な人の統計をかき集めて」役作りを進めたという野呂。自身もファンというアメリカの医療ドラマ『グレイズ・アナトミー』に登場する優秀な女性整形外科医もイメージしていたところ、これに気づいた共演者がひとりだけいたとか。「若葉くんがドンピシャでその人のことを私に言ってきて、“かっこいいっすね”って褒めてくれて(笑)」と励まされたことを明かすなど裏話を披露した。
また、主演の杉咲がクランクイン前からドラマ作りに参加し、制作陣と議論を重ねながら作品を練り上げていることに触れ、「制作のこともできて、演技力も素晴らしくて、空き時間はみんなに気をつかって楽しくお話ができるのはすごい」と絶賛。「そういうところがミヤビ役にも表れていると思うし、成増として見守っていくことが自然にできていると思います」と話した。
■AKB48時代振り返り「世の中が忘れてる(笑)」
アイドルグループ・AKB48、SDN48のメンバーとして活躍後、ドラマ、バラエティ、モデルやファッションブランドのプロデュースと活動の場を広げる野呂も40歳に。「私がAKBだったって世の中が忘れてるんですよね。ちょっと悲しい(笑)」と笑わせながらも、「よくここまでできたよなと毎日感心するんです」としみじみ。「“ジャンルを絞った方がいいよ”と言われたこともあるけど、私は何でも全力でやればできることがあると信じてやってきた」とキャリアを振り返り、後に続くアイドルの後輩たちに「がむしゃらにやってたら、どこかの島にはたどり着くよ(笑)」とメッセージを送っていた。
【編集部MEMO】20日放送第6話あらすじ
過去に脳出血の治療を受けた山本健太郎(鈴之助)が、てんかん発作を起こし運び込まれる。一度発作が起きると今後も繰り返す可能性が高いことから、山本には抗てんかん薬が処方されることに。一方で、抗てんかん薬は一度も発作を起こしたことがない患者への予防投与は推奨されていないが、ミヤビ(杉咲花)は予防投与として、大迫(井浦新)からこの薬を処方されているという。それを聞いた三瓶(若葉竜也)の脳裏には、ミヤビの記憶障害についてある疑惑が浮かぶ。津幡(吉瀬美智子)に頼まれた星前(千葉雄大)が、大迫の部下の綾野(岡山天音)に事情を聞くなどするが、疑惑は深まるばかり。もし、三瓶の考えが正しければ、大迫はミヤビにある“重大な嘘”をついていたことになる。他ならぬ大迫が自分に嘘をつくなどミヤビはにわかには信じられないが、自らの仮説を裏付ける事実を見つけた三瓶は、静かな怒りを燃やしていく。その頃、抗てんかん薬を服用し始めた山本は、十分な睡眠をとるため夜勤を減らしたいと会社に申し出る。しかし、後遺症への理解が乏しい上層部から特別扱いはできないと言われ、日中の仕事もしばらく休むよう通告される。自らも後遺症を抱えながら働くミヤビは、山本のために“ある大胆な行動”に出る。