ピアソンは、英語学習者に対するグローバル調査の結果を5月7日に発表。調査は2023年10月、日本、サウジアラビア、ブラジル、イタリア、米国・フロリダ州の5つの国・地域で計5,000人(各地域1,000名)の、英語を母語としない英語学習者および英語を職場で日常的に使用している人々を対象に独自調査にて実施した。
日本では、半数以上の人(52%)が英語を学ぶことで仕事の幅が広がり、また、43%の人が収入増加の可能性が高まると回答。
日本の回答者の約5人に1人(21%)が、英語はキャリアアップに欠かせないと感じており、半数以上(56%)が現在の職務において重要だと考えていることが判明した。
日本では、英語力が高い人ほど高収入を得ている可能性が示された。上級または中級レベルの英語力を持つ回答者の40%が「年収800万円以上」と回答したのに対し、初級レベルでは17%、入門レベルでは10%にとどまる結果に。
本調査では、仕事への満足度と英語力の関係も明らかになり、上級レベルの4分の3以上(78%)が自分の仕事に「とても満足している」または「ある程度満足している」と答えたのに対し、初級レベルの回答者は半数以下(46%)だった。
また、日本では雇用主が語学のスキルアップ支援を提供した場合、自身の職務に「非常に満足している」と回答する割合が22%に上り、支援がない場合(7%)と比べ、約3倍の結果に。一方で、現在従業員に語学研修を提供している日本の雇用主は全体の4分の1に過ぎないのが現状。
日本の英語学習者は「現在の仕事上のポジションを維持するために英語を学んでいる」と、上級者の53%、中級者の37%が回答。約7割(67%)が、将来のキャリアのために英語を学ぶ価値があることを認識していることが明らかになった。
「仕事以外の理由で英語を学びたい」と思う動機として、「テレビや映画、オンラインコンテンツを英語で視聴できるようになりたい」(日本47%、世界平均50%)、「もっと旅行に行きたい」(日本44%、世界平均55%)、「身の回りの英語が読めるようになりたい」(日本40%、世界平均48%)などがあがった。
また、日本の回答者の23%が、「友達作り」を英語学習の動機として回答。
Z世代は他の世代に比べ、「今後の勉強に役立てるため」(42%)と、「友達を増やす」(37%)が英語学習の動機として上位となる結果になり、世代による回答の違いがみられた。仕事においても、日本のZ世代は「一緒に働く人々と、より強固な関係を築くため」を英語学習の動機とした割合が35%で、ほかの世代より高い傾向がみられた。
また、「英語のおかげで友達が増えた」と日本の上級者の66%が回答している一方、基礎レベルでは4%にすぎなかった。