マリオット・インターナショナルが提供する旅行プログラム「Marriott Bonvoy」は4月24日、中華圏を除くアジア太平洋地区のZ世代とミレニアル世代のロイヤルティプログラムに対する意識調査の結果を発表した。調査は2024年4月、日本、韓国、インド、オーストラリア、シンガポール、インドネシア、タイ、マレーシア、ベトナム、フィリピンを拠点とするZ世代(18歳~24歳)およびミレニアル世代(25歳~41歳)1000人を対象に行われた。
「アジア太平洋地区のZ世代とミレニアル世代は、ロイヤリティプログラムに慣れ親しんでおり、旅行特典を最大限に獲得するために様々な工夫をしている」と同調査。回答者の80%が、日常的な買い物に旅行に強いクレジットカードを利用していると答え、67%が旅先でのアクティビティ、宿泊の予約や利用の際に旅行ロイヤルティプログラムを積極的に活用している。
この傾向は、アジア太平洋地区におけるMarriott Bonvoy会員の行動からも裏付けられるという。Marriott Bonvoy会員はマリオット・インターナショナルのホテルでの滞在や日々の消費でポイントを貯めている。2023年のホテル宿泊へのポイント交換は、パンデミック前と比較して130%増加し、交換の大半を占めた。これに続いたのが、提携航空会社のマイルへの交換だった。
ホテルが重要な目的地に
回答者の80%近くが、ホテルがその土地ならではのプログラムや体験を提供してくれることを期待しており、84%がその土地由来のデザインやアクティビティがあるホテルでの滞在を希望していることもわかった。
可能な限り旅行予算を効率的に使いたいという願望があるにもかかわらず、アジア太平洋地区のZ世代とミレニアル世代は、支出をホテルに当てることをいとわない。新世代の旅行者が贅沢をする動機のトップは、ホテル客室のグレード(48%)と立地(42%)。アメニティは依然として重要な事項だが、新世代の旅行者は、シームレスな旅行体験を重視しており、モバイルファーストのカスタマーサービス(61%)、信頼性の高いWi-Fi(68%)、フレキシブルなチェックアウト(64%)が、ラウンジアクセス(42%)のような従来の特典を上回っている。
「そっくり観光地」が域内旅行需要を喚起
アジア太平洋地区のZ世代とミレニアル世代は居住地に近い旅先にこだわっている。スイスのアルプス山脈やボラボラ島のような景勝地は人気を維持しているが、回答者の55%は似た体験ができる居住地に近い旅先を選んでいる。これらのいわゆる「そっくり観光地」は、Z世代やミレニアル世代で急速に人気を集めている。その理由は、旅行予算を最大限に活用できる(69%)、新しいことを発見できる(63%)、簡単にアクセスできる(62%)から。実際、マリオット・インターナショナルの、2023年アジア太平洋地区における予約の60%以上は域内からだった。
増加する出張ついでの観光
Z世代とミレニアル世代はまた、出張の機会を利用して複数の観光地を巡り、ブレジャー(ビジネスとレジャーを組み合わせた言葉)旅行をより一段と楽しんでいる。調査結果によると、滞在期間の延長(68%)に加え、84%が仕事後の旅程の一部として近隣の都市や国の探索を計画している。
オフピーク旅行でデスティネーション体験を最大化
Z世代とミレニアル世代は、旅行体験を最大化するために、いつ旅行するかを慎重に計画する。71%が、混雑を避け、より多くの旅行体験を得るために、オフピークシーズンの旅行を選ぶと答えている。67%は閑散期により多くのことができると感じており、77%はよりリラックスしリフレッシュできると感じている。