ビジネスパーソンが“今読むべき本”を厳選し、要約してそのエッセンスを伝える「flier(フライヤー)」。最新のトレンドを学んだり、読みたい本を見つけたりするためのツールとして、累計115万人のユーザーに活用されています。
この記事では、flierを利用する意識の高いビジネスパーソンの中でも特に、20代~30代のユーザーが今、リアルに読んでいる本とその傾向を紹介します。同世代のビジネスパーソンは今、どんな本を読んでいるのでしょうか? なぜその本が選ばれたのでしょうか? 気になった本があれば、ぜひチェックしてみてくださいね!
ゆるくてもキツくてもダメ、Z世代社員の「正しい育て方」とは?
3月のランキング1位は、『なぜ「若手を育てる」のは今、こんなに難しいのか』(古屋星斗、日本経済新聞出版)でした。
前著『ゆるい職場』で若者の離職傾向を読み解いた著者が、今回は上司の立場から「若手の育成」が難しい原因とその対策を語ります。
本書によると、若手育成のポイントは「質的負荷の高い仕事を、いかに量的負荷や関係負荷なく与えるのか」であるそう。それを踏まえた “育て方の正解”のひとつが「アクションを起こす“言い訳”を用意すること」です。
消極的な部下に「やりたいことを見つけろ!」と漠然と言っても、期待するような結果は得られません。でも、こちらが何かしらの“言い訳”を用意すれば「先輩に言われたから」「会社の研修項目に入ってるから」と、行動を起こすきかっけになります。若手に限らず、誰か・何かのせいにすることで行動しやすくなったという経験はあるのではないでしょうか?
本書ではこのほかにも多くの「現代の若手の育成問題」の解決策を提示。この春、後輩ができる“先輩社員”におすすめの一冊です。
その作業、ムダじゃない? 業務効率が劇的に改善される本
2位は『無くせる会社のムダ作業100個まとめてみた』(元山文菜、クロスメディア・パブリッシング)。
本書では会社にはびこる「ムダ作業」100個を、業務のムダ・管理のムダ・共有のムダ・処理のムダ・コミュニケーションのムダ・会議のムダ・組織のムダの7つに分類して、その解決方法を教えてくれます。
ムダ作業の中には、よかれと思ってやっているけど「実はムダ」なこともあるのです。そのひとつが「気が利いている風メール」。会議の前日に「お疲れさまです、会議のリマインドを送ります。よろしくお願いします!」と参加者全員にリマインドメールを送っていませんか?
これ、実はムダ作業。メール送信後は「承知しました!」のリプライの嵐が起こり、結果、重要なメールが埋もれてしまうことも。タイパ的な観点からも、Googleカレンダーで予定を共有するなど対応を切り替えたいところです。 「ムダ作業」に悩んでいるビジネスパーソンはぜひ読んでみてはいかがでしょうか。
「話し上手」な人が何気なくやっている行動とは?
3位は『話していると楽しい人 しんどい人』(野口敏、三笠書房)。
なぜかわからないけど「あの人と話していると楽しい/しんどい」ということありますよね。同じように会話をしているのに、前者と話した後は元気になって、後者はどっと疲れる……。この違いは何なのでしょうか?
本書では、その理由に「相手を見ているか、見ていないか」を挙げています。話していて楽しい人は、相手の表情やしぐさをちゃんと観察していて、その反応に合わせて会話を進めます。一方、話していてしんどい人は、相手がうつむいていようが目が死んでいようが、お構いなしに話しまくります。彼らは饒舌なだけの「話し自慢」な人なのです。
本書では、「話していて楽しい人」になるためのコツを多数掲載。新しく出会った人と良い関係を築くために、こっそり学んでおきませんか?
話題の書から、ビジネスと人生のヒントを得よう
3月は、コミュニケーションの本がランキング上位に並びました。他者との良い関係を模索するマイナビ世代の姿が見えた結果です。
本の要約サービスflierには、他にも、ビジネススキルを磨きたいときや自分とじっくり向き合いたいときに役立つ書籍が多くそろっています。3月のランキングでは、『続ける思考』(井上新八、ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『思いつきって、どうしたら「自分の考え」になるの?』(深沢真太郎、日本実業出版社)、『やることを8割減らすダンドリ術』(飯田剛弘、大和書房)、『ひろゆきさん、そこまで強く出られない自分に負けない話し方を教えてください!』(ひろゆき、サンマーク出版)『コミュニケーションの教科書』(渡部建、きずな出版)などがベスト10にランクインしました。
来月はどのような本が注目を集めるのか、楽しみにしていただければ幸いです。