今シーズン限りでの退任を明言したバルセロナのシャビ・エルナンデス監督に、自身の決断を翻意する考えはないようだ。スペインメディアの『スポルト』が29日、指揮官のコメントを伝えている。
スーペルコパ・デ・エスパーニャとコパ・デル・レイのタイトルを失い、ラ・リーガでは首位との勝ち点差が「7」に開いた今年1月末、シャビ監督は「6月30日をもってバルセロナの監督を退任することを発表したい」と辞任の意志を表明した。
しかし、シャビ監督退任発表前の公式戦10試合で6勝1分3敗という成績だったバルセロナは、発表後の公式戦10試合で7勝3分と成績が好転。また、シャビ監督の後任探しが難航していることもあり、同クラブのラポルタ会長は2025年6月まで残る契約を全うすることを望んでいるとのこと。
一方でバルセロナの内部にはシャビ監督の続投に反対する声もあり、4月に行われるパリ・サンジェルマンとのチャンピオンズリーグ(CL)準々決勝や、ラ・リーガ優勝の可能性が消滅した際に反対の声が強まることも考慮し、CL準々決勝や20日に行われるクラシコ終了後の4月末まで新監督候補との交渉をしないよう指示を出したとも伝えられている。
来季も続投を切望するクラブ首脳陣の考えとは裏腹に、シャビ監督は「自分とスタッフに対するサポートには感謝している。また、ラポルタ会長、デコ(スポーツ・ディレクター)には信頼と友情の気持ちを持っている。それが変わる事はない。ただ、自分は、クラブにとって最善と考えて下した決断を変えるつもりはない」と主張。今シーズン限りで退任する考えを変えるつもりはないことを強調した。