アシロは、「ベンナビ労働問題」にて、退職に関するアンケート調査を行い、結果を3月14日に発表した。同調査は、2024年2月27日〜29日の期間、18歳〜49歳の2,510人を対象に、インターネットを用いて行われた。

  • 6割以上が仕事をやめたいと思うも、行動に移すのは3割弱に留まる

仕事をやめたいと思ったことがあるか質問したところ、1,622人が「ある」と回答。全体の64.6%が仕事をやめたいと思ったことがあることがわかった。

続いて、仕事をやめたいと思ったことがある人に退職に向けて実際に行動しているか尋ねたところ、「はい」と回答した人は28.4%に留まり、71.6%は退職に向けた行動がとれていないことがわかった。

  • 退職に向けて行動できない理由の1位は「経済的な不安」

退職に向けて行動をしていない人に対して、その理由を聞いたところ、「経済的な不安があるから」が半数以上の615件と最多となった。

また「次の仕事が見つかるか不安だから」「転職先でうまく行くかわからないから」「新しい環境・人間関係に慣れるのが大変だから」といった、退職後の環境に対する不安が合計で799件となり、退職や転職に対して慎重であることがわかる。

一方で「やめると言いづらいから」や「同じ部署の人に申し訳ないから」といった、現職への引け目から退職を踏みとどまってしまう人もいることがわかった。

  • 仕事をやめたい理由の1位は「給与が少ないから」

仕事をやめたいと思ったことがある人に対して理由を聞いたところ「給与が少ないから」と回答した人は801人となり、2位の「職場の人間関係が悪いから」の543人と比較して1.47倍となった。

一方で、「やりがいが感じられないから」、「仕事が多過ぎる/ノルマがきついから」など、業務そのものに対する不満を理由に挙げている人は合計で855人となり、報酬・評価や人間関係、業務の内容や将来への不安など、さまざまな理由で仕事をやめたいと思う人がいることがわかった。

また、本質問は複数回答が可能であるため、合計で4,209件の回答が寄せられたが、1人あたり平均して3.6件の退職をしたい理由や悩みがあることがわかった。

  • 多くの人が独りで悩むも、具体的な行動をとる人も一定数いる

仕事をやめたいと思ったことがある人に対して、仕事をやめたいことを誰かに相談したか質問したところ、「誰にも相談していない」人は778人にのぼり、全体の47.8%が、独りで悩んでいることがわかった。

一方で、「転職エージェント」へ相談することにより、退職するための具体的な行動をとっている人も一定数いる。