春のセンバツで頂点に立つのは? 選抜甲子園の優勝候補6校【第96回選抜高…

夏の甲子園 高校野球 最新情報(最新ニュース)

 第96回選抜高等学校野球大会が3月18日に開幕。開催に先立ち、8日には組み合わせ抽選が行われ、対戦カードが決定した。今大会は各校の実力が拮抗し、優勝候補本命が不在と言われている。ここでは、優勝候補と目される6校を厳選し、チームの特徴や注目選手を紹介したい。
 

 

大阪桐蔭(大阪)


 
 3年連続で秋の近畿大会を制し、今大会も優勝候補と目される大阪桐蔭。投打に有力選手を揃え、中でも投手陣は大会屈指の陣容を誇る。
 
 昨秋は大阪大会を制すと、近畿大会では報徳学園(兵庫)、京都国際(京都)など強豪校を次々に撃破し、近畿大会王者に。しかし、明治神宮大会は5失策と守備のミスが重なり、初戦で関東一(東京)に敗れた。
 

 
 それでも、投手陣はドラフト候補にも挙がっているエース・平嶋桂知をはじめ、森陽樹、中野大虎など150キロ前後の直球を持つ投手が多く控える。
 
 球数制限が設けられた昨今の高校野球界において、投手を複数人揃えるのは定石となっているが、その中でもトップクラスの布陣と言えるだろう。打線も、ラマル・ギービン・ラタナヤケ、徳丸快晴ら中軸に一発のある強打者を揃える。
 
 大阪桐蔭は、大会5日目に初戦を迎え、北海(北海道)と対戦予定。昨秋に課題となった守備力を向上させ、2年ぶりのセンバツ優勝に期待がかかる。







星稜(石川)


 
 無傷の公式戦13連勝で明治神宮大会を制した星稜。今大会も優勝候補の一角に挙げられている。
 
 昨秋は石川大会、北信越大会を立て続けに制覇すると、明治神宮大会では広陵(広島)、青森山田(青森)、豊川(愛知)と各地区の代表校を次々と撃破。決勝は作新学院(栃木)を相手に3-1で勝利し、32年ぶりの大会制覇を果たした。
 

 
 投手陣は、明治神宮大会の決勝で9回1失点の好投を見せたエース左腕・佐宗翼に加え、本格派右腕の道本想とタイプの異なる二枚看板を確立。共に140キロ超の直球を持ち、抜群の安定感を誇る。
 
 一方、打線は明治神宮大会で2本塁打を記録した4番・萩原獅士を中心に隙のない攻撃を展開する。準決勝・豊川戦では打線が爆発し、15得点でコールド勝ちを収めた。
 
 星稜は、21世紀枠での出場となる田辺(和歌山)と大会初日の第2試合で対戦予定。秋春連続の日本一に注目が集まる。








広陵(広島)


 
 3年連続27回目のセンバツ、昨春から3季連続での甲子園出場となる広陵。強力バッテリーを中心に、21年ぶりの春制覇を狙う。
 
 昨秋は広島大会、中国大会を順調に勝ち進んだ。中国地区代表として臨んだ明治神宮大会では、初戦で優勝した星稜(石川)を相手に6-7と惜敗した。試合には敗れたものの、3点を先制するなど、地力の高さを見せた。
 

 
 昨年度から主力を担う高尾響、只石貫太のバッテリーは強力。特に高尾は身長172センチと上背こそないが、抜群の制球力で高い完成度を誇る。
 
 また二番手には、中国大会の決勝で1失点完投勝利を挙げた堀田昂佑が控えるなど、投手力の高さが光る。打線は4番に座る只石を中心に、昨夏を経験した濱本遥大らで強力打線を形成。投打で総合力の高いチームとなっている。
 
 広陵は大会4日目の第2試合で高知と対戦する。昨春はベスト4で敗退となっただけに、今大会は優勝を目指したい。





健大高崎(群馬)


 
 関東大会ベスト4ながら、投打に全国トップクラスのレベルを誇るのが、健大高崎だ。
 
 昨秋は群馬大会を制覇し、関東大会では中央学院(千葉)に勝利し、準決勝に駒を進めたが、山梨学院(山梨)に2-3と接戦の末、敗れた。それでも、投打に能力の高い有力選手を多数揃え、今春センバツでの前評判は高い。
 

 
 投手陣を牽引するのは、1年春から公式戦に登板している左の佐藤龍月と最速150キロを記録した右の石垣元気の左右の新2年生コンビだ。一冬超えた春の成長にも期待がかかる。
 
 さらに、昨秋の公式戦でチーム打率.397を誇るなど、切れ目のない打線が持ち味。強肩強打の捕手・箱山遥人をはじめ、田中陽翔、高山裕次郎らプロからも注目を集める強打者が並ぶ。
 
 健大高崎は、大会2日目の第3試合で学法石川(福島)との対戦が決定。昨季のセンバツでは初戦で涙を飲んだだけに、リベンジに期待が高まる。






報徳学園(兵庫)


 
 昨季のセンバツでは惜しくも決勝で敗れ、準優勝に終わった報徳学園。今大会も優勝候補に名前が挙がるなど、前評判が高い。
 
 昨秋は兵庫大会を優勝し、近畿大会では初戦・奈良大付(奈良)を相手に完封勝利。しかし、準々決勝で近畿大会を制した大阪桐蔭(大阪)に3‐4で惜敗し、ベスト8で敗退。それでも、同大会での戦いぶりが評価され、センバツへの出場権を掴んだ。
 

 
 チームのストロングポイントとなるのが、間木歩と今朝丸裕喜の強力2枚看板だ。エースナンバーを背負った間木は、多彩な変化球を武器に昨春の甲子園で5試合に登板するなど、経験豊富。
 
 そして、ドラフト候補にも挙がる今朝丸は最速151キロを誇る本格派で、今大会屈指の投手に名前が挙げられている。
 
 報徳学園は、大会5日目の第3試合で愛工大名電(愛知)との初戦に挑む。同ブロックには大阪桐蔭や作新学院(栃木)など強豪校がひしめくが、昨年後一歩に迫った優勝を掴み取りたい。






作新学院(栃木)


 
 関東大会を制し、明治神宮大会では準優勝を飾った作新学院。今大会の優勝候補と目されている。
 
 昨秋は栃木大会、関東大会を優勝し、明治神宮大会に出場。初戦となった北海(北海道)戦は延長10回タイブレークの末、2-1と投手戦で試合をものにすると、続く関東一(東京)戦は8-6と打撃戦を制した。決勝は星稜(石川)に敗れたが、1‐3と接戦となった。
 

 
 投手陣にはドラフト候補にも挙がる絶対的エース・小川哲平が君臨。最速147キロの直球を武器としながら高い完成度を誇り、今大会の投球にも大きな注目が集まる。
 
 一方、打線は関東大会でのチーム打率が4割超と強力で、投打で高いレベルを有している。
 
 作新学院の初戦は、大会5日目の第1試合で神村学園(鹿児島)と対戦する。2年連続での出場となる今大会は、1962年以来の大会制覇を目指す。



 


 

 
【了】